阿弥陀北西稜
- GPS
- 32:00
- 距離
- 9.4km
- 登り
- 1,121m
- 下り
- 1,121m
コースタイム
天候 | 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・美濃戸までの林道は雪は多くないので轍は深くないが、凍結気味で滑りやすい ・ルートは全体的に雪が少なかった |
ファイル |
非公開
7428.xls
計画書
(更新時刻:2014/01/30 13:52) |
写真
感想
1年ぶりの冬壁。去年Kちゃんに誘われて断って来た。
結果として、ここに行く前にどこか1つ登ってから(本ちゃんね)行くべきだったかも。
と言うのは全ピッチ怖かったから。三つ峠だけの練習ではやっぱ駄目だな。
が、しかし先週のアブミ練習は役にたった。
今回、取り付きまでずっとノントレース(って言っても私の体力不足でずっとKちゃんが先頭を歩いてくれた)
だった為、時間が掛かった。阿弥陀山頂に着いた時は既に17時近く。
私は途中ハーネスを履く時にヘッデンを落としたらしく(家に着いてザックを調べたら出て来た・・ いつも同じ所に入れて置くべき)、最後は暗闇の中歩いた。
美濃戸に着いた時は19:30過ぎ。もう少し判断を早くすべきと反省。
取り付き手前のリッジ状の岩場の通過、2級と言われてる所は行きは問題ないが、帰りはかなり痺れるクライムダウン
を強いられる為、ここで進退の判断をするべき。(もしかしたら、ピナクルで懸垂が可能かも)
今回は奇数ピッチをmjun、偶数ピッチKuri
1ピッチ目
今回は10数m右へトラバース後、草付きを直上し、稜上へ。
ルートが屈曲しているので常にロープが重く、下に引っ張られてる感じで怖かった。
直上寸前にペツルがあるが、ここにランナーを取らない方が良い。
支点がないので、どこを登って良いのが迷った。最初っから草付きをダブルアックスで登ると思っていたので
そこばかりに頭がいきルートの選定に迷った。
結果、始めの数mは岩登り、途中から草付きをダブルアックス。支点は草付きにワートホッグ、軟弱な木、岩場にカム、ピナクルで。
ワートホッグを本ちゃんで初めて使ったけど、根元まで入らなく強引に叩いたら、先端が曲がってしまった(写真参照)
途中で岩に当ってたみたい。。
2ピッチ目
そのまま稜線伝いで、岩峰下まで。
支点はピナクルしかなかった気がする。ランナアウトぎみ。
3ピッチ目
2ルートあるが、今回は左のトラバースルート。常に背筋を反って歩く感じ。足元がやばい。
支点が幾つかあるが、私はもっと欲しかった。
4ピッチ目
出だしが、しょっぱかった。ここもアックスで決めて1段登り、またまたしょっぱいトラバース後、滑り台
みたいな岩場をA0で。ここが核心。しかしハーケンが連打されてる。
もっと角度が急で10m位あると思ったが、緩斜面で4m位か?!
下部は足を乗せる箇所があったが、途中でないので腕力がなくなる。最後はアブミの最上段に乗り、
ガバを掴んで乗っ越す。しかし、A0で力を使い過ぎると、最後のガバを掴む握力がなくなるので要注意。
ドラツーが出来る人は簡単!?かも。
ここでロープを出す箇所は終わり。
しかし、恐怖心を憶えてしまった私は、この後の草付き10数mもロープを使用。草付きが大の苦手になって
しまったらしい。。
下山はヘロヘロ。やっと行者小屋。辺りは真っ暗。ここで大休止。
装備を解除し、ヘロヘロ状態のまま美濃戸へ。
今回はKちゃんに負んぶに抱っこな山行でした。
また遊んで下さい〜
反省すべき点は多いが、久々に燃焼した山行となった。
当初2日にわけてのぞむ予定だったが、2日目の天気が崩れる方向、なおかつ1日目が良いコンディションになりそうだった為、日帰り計画とした。雪が少なそうだったのも後押し。
今回はアプローチが一つの核心となる。ラッセル&ルーファイが必要となるからだ。登山道から樹林帯に入るところは、緑色のロープが渡してあり、赤布も見えるので間違わない。しかし案の定というか、週末一番乗りになってしまったらしく、トレースが埋もれている。ワカンは、登山口で雪が少なそうだった為、車に置いてきてしまった。しかもおバカなことにスパッツを忘れたらしい。仕方ないのでパンツのパウダースカートの裾をスリングで縛るという応急処置を施す。
ラッセルしていくと、左手の小さな沢沿いに赤布がついているが、しばらくするとなくなる。適当なところで右手の大きな沢をトラバースして尾根にとりつくはずだが、そのポイントがわかりづらい。どこに進んでも深く潜るため、2340m付近でトラバース。対岸でしばらく腰ラッセルしていたが、ふとトレースの跡のような筋を発見。これが大正解で、ここからは忠実にトレース跡を足で探りながら、ペースを上げて尾根へと上がった。
稜線上でガチャを装備。目の前の岩場を乗り越すと、しばらく樹林帯を進む。ルートは稜線左側の木の少ない方をたどっている。その後、ゴジラの背のようなナイフリッジまでは問題になるようなところはない。ゴジラの背は雪が全く着いておらず、リッジ右側のバンドのようなスペースをたどっていく。
やっと第一岩壁につくとペツルのボルトにロープで支点が作ってある。Mゾウがリード。右のバンドをたどり、階段状の岩場から上がる。しかしロープが中々伸びていかない。ビレイポイントは諏訪側からの風をもろ受けるので、いくら今日が暖かいとはいえ、長時間いるとこたえる。自分が登る番になって理由が分かった。確かに悪い。上り初めはペツルのボルトが打ってあるが、あとは支点らしい支点はない。岩はボロボロの逆層気味。雪もなし、凍ってもいないので、慎重に行くしかない。
思わず1P目で緊張したが、2P目は短いリッジ。しかしここも雪がなく、支点が見当たらなかった為、少し緊張。カムがあると良いだろう。3P目は予定通り、左から巻く。巻くときのバンドは岩におさえられる形でちょっと怖い。支点は適度にある。
いよいよ最終の核心P。出だし上がるところが立っており、ややしょっぱい。アックスも使いなら上がる。上がると、正面に残置ロープスリングが見えるが、そこをまっすぐ行くのは難しすぎるので、右のバンドを回り込む。このバンドも短いが支点がとれず、手がかりもないので、すごく嫌だった。
残るは最後の凹角。思ったより寝てるが、足はない。ハーケンが連打されている。ここをクリア為に冬アブミの練習までしたが、A0で行けそうだったので、時間節約の為にA0でとりつく。がこれが失敗。最後の支点に残置スリングがかかっているのだが、ここから抜け口に上がるところが遠くてうまくいかない。腕も疲れてきたので、急遽アブミを出す。最上段に立ち、最後のガバホールドをとって、抜ける。事前のイメージとだいぶ違った。
残るはやさしい雪の斜面だけ。しかしここで大事な物がないことに気付く。ピッケルを背中にさして上っていた為、アブミを出すタイミングで落としたらしい。音はしなかったがそれしか考えられない。ショック。だが、視界にもないし、取りに行くこともできないので、諦めて阿弥陀頂上を目指す。
阿弥陀頂上にはもちろん誰もいない。日が暮れそうなので、さっさとコルへ向かって降りる。目論見通り、雪の状態が良かったので、トレースが続く中岳沢を一気に下る。行者小屋に着くとほどなく真っ暗に。営業していないと思っていたが、小屋は営業していた。
総合力が試されるルートとあったが、その通りで、体力、登攀、悪場の処理、判断など一通り揃ってないと厳しいルートだった。明らかに時間をかけすぎている。今回は天気と雪の状態でカバーした形だが、厳冬期にはなかなか拾えない運だろう。
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