阿弥陀岳北稜
長野県
yachimayu
Negarock
- GPS
- 11:15
- 距離
- 11.0km
- 登り
- 1,141m
- 下り
- 1,145m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 10:02
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 11:12
| 天候 | 午前：高曇り（風速5m前後） 午後：晴れ（ほぼ無風） 行者小屋（9:00）で-10度 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2025年01月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
写真
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感想
同じ山岳会のNegarockさんの冬季バリエーションデビューで、阿弥陀岳北稜へ。
冬季バリエーションを始めたい！という方との山行では、
行先の選定、計画（ルート決定、行程・装備）作成、決行判断をやってもらうことにしている。
個人的には、ルートを登ることよりも、「それ以外」の部分のほうが、今後の山行には重要だと思っているので。
リスク管理として、円柱テストをやってみるも、八ヶ岳の雪質＆ここ数日の積雪状況から、サラサラパラパラで判断できず。
方法は要復習。どこでやるか、パーティーとしてどうやるかは、2月以降の山行で学んでいってもらえればと思います。
今回は、一般ルートからJPへ上がりました（こちらからは初！）。
先行パーティーにトラブルがありましたが、当方らは問題無く登攀開始。1ピッチ目＆2ピッチ目ともにNegarockさんリード。
コル手前の中岳沢へ向かう斜面の雪も悪くなかったので、話し合って中岳沢から下山。
どちらかというと、ロープを使わない取付きまでの急斜面と阿弥陀岳からコルまで下山のほうが神経を使う。
時間管理と雪崩判断が十分に出来ず、すみませんでした。また、どこかで機会があれば。
冬季バリエーションデビュー、お疲れ様でした！
そもそもは一昨年の冬シーズン前に所属会の会長から、もし冬山バリエーションやりたいならサポートするよ！とありがたい申し出を頂いたのだが、その時はやりたい思いはあったが冬山のリスクを考えるとどうしても踏み切れず辞退させて頂いた。
それからしばらく悶々と悩んでいたが、やはり思いがリスクを上回り今シーズンから始めることを決意。改めて会長に連絡をとり、冬山バリデビューにお付き合い頂くのを快く承諾してもらった。
ルートは何となくデビューするならココと決めていた阿弥陀岳北稜。
元々は一泊二日で計画していたが、自分の予定が合わず日帰りに。
計画段階から様々な指南をいただき当日を迎える。
平日に降った積雪量と、土日にそこそこの降雪があるかもなど気になることはあったが、現地判断するためにとりあえずは決行。行ってみると美濃戸の駐車場にほとんど雪がない。南沢も30〜50cmといったところで土日にはほとんど降雪はなかった模様。雪質は先週の東面と同様に乾いていてフワッフワのサラッサラ。
行者小屋に着くと、見覚えのある顔が準備をしてる・・・何と会の元同期だった！
記念すべき山行で、まさかココで会えるとは！しかも同じ北稜に行くとのこと。やはり山界隈は狭いね。彼女は先行して出発。
約30分の準備後、出発前にピットチェックをやってみるもふわサラすぎてほとんど意味なし・・・
弱層らしい弱層は確認できなかった。
ここからは基本的に全てトップ＆リードを任せてもらう。
アプローチは雪崩の心配も少なそうなので、中岳沢から途中で尾根に乗るセオリー通りのルートで行くはずが、最初のトレース分岐に惑わされ一般登山道のトレースに入ってしまう・・・。
おかげで沢パートをスキップしてしまった。もっとアプローチの地形を頭に叩き込まないと。
JP手前あたりで本来のバリルートに復帰。とはいうもののどのルートが正解というものはなく、状況により柔軟にその時に最適なルートを判断することが大事とのこと。
JP〜第一岩峰取り付きまでは、そこそこの斜度がありステップはあるもののまだ締まり切っていないためダブルアックスで進む。この時アックスを良く効かせるコツを教えてもらった。これは今回最後までとても役に立った。
1P目（��+：45m）
第一岩峰取り付きに着くと先行PTがいたがトラブルがあり、先行PTは登らずに下山。
この日のおそらく最終PTとして取り付く。登攀的には簡単だけど、最初の3mくらいはこのルートの中では一番しっかりとした登攀。初めての本ちゃんでの岩場登攀にちょっと緊張していて冷静に登れたとは言い難かった。落ち着いて登ればもっと安定した形で登れたと思う。5mくらいの地点に終了点があるが近すぎるのでここはスキップ。その後は特に気になる箇所はなくテラス終了点へ。中間支点の取り方が悪かったのか最後はロープがかなり重くなった。
2P目（��+：40m）
5mくらいの緩い傾斜のフェースから始まり、さらに登るとナイフリッジが登場する。直前にはハンガー支点があるので安心。雪がついていないと結構怖いみたいだが今回はトレースもあって問題なし。さらに10mくらい登るとテラス状になりその辺のハイマツを終了点にしてビレイ。岩パートは終了。この辺りから360度の眺望が広がり最高の気分。
その後5分ほど雪稜を登ると登山道に合流しすぐに頂上。八ヶ岳には珍しくほぼ無風で、富士山まで見える絶景が待っていた。まるでここまで登ってきたご褒美のように感じた！ゆっくりめに休憩して下山開始。
だがこの阿弥陀の登山道の下山が悪い悪い。ここだけCLに先行していただく。ほぼずっとクライムダウンで中岳沢のコルまで降りた。下手すると北稜より怖いかも。最後は中岳沢を突っ切って安全圏へ。結構遅い時間になってしまったがギリギリヘッデン使わずに車に戻って来れた。
今回諸々の条件が良く、特にトラブルもなく順調に終えることができたが反省すべき点は多々あり、風が強かったり、トレースがなかったり、岩パートの雪のつき方が悪かったり、どれか一つでも条件が悪ければ完登できてなかった可能性もある。またバリエーションは何でもそうだが、登ることよりも決行判断・撤退判断・エスケープのルート選定などの方が難しい。肝に銘じていきたい。雪山バリは沢に似てる感じがした。ルーファイから何から全て自分でしっかり根拠を持った判断ができないと安全マージンが取れない。その分冒険感が強く刺激的で、自分好みだがやはりリスクは高い。やはり経験がものを言うんだろうなあ。
Yachimayuさん、自分の冬季バリデビューにお付き合い頂き、ありがとうございました！
これから少しづつマイペースに経験を積んでいこうと思います。
「備忘録」
⚫︎アックスは草付きやステップに打つとよく効く。
⚫︎アイゼンで足探りは絶対にしない。
⚫︎スタンスにはなるべく前爪で乗る
（足を横置きすると次の動きが限定されてしまう）
⚫︎計画段階で敗退の記録も見る
⚫︎必ずタイムリミットを設定する（今回設定を忘れていた・・・）
⚫︎アックスを岩に引っ掛ける時は、石突と両方でロックする
（ロックしたら手は動かさない）
⚫︎行者小屋での準備は30分必要だった。
⚫︎アプローチもっとしっかり頭に入れよう
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