ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 7889082
全員に公開
アルパインクライミング
大山・蒜山

東谷〜避難小屋北東ルンゼ〜象ヶ鼻

2025年03月10日(月) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
08:55
距離
11.5km
登り
1,251m
下り
1,263m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
7:55
休憩
1:06
合計
9:01
距離 11.5km 登り 1,251m 下り 1,263m
5:40
4
スタート地点
5:52
5:53
13
6:06
6:07
4
6:52
6:53
12
7:05
7:07
102
8:49
8:52
200
12:12
12:23
9
12:32
13:06
5
13:11
13:16
11
13:27
13:30
4
13:34
13:35
26
14:01
14:02
13
14:19
11
14:30
14:31
6
14:37
14:39
2
14:41
ゴール地点
天候 晴れ。5時の博労座はー1℃。
過去天気図(気象庁) 2025年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
南光P。
コース状況/
危険箇所等
※冬季バリエーションルートです。状況によっては雪崩、落石などもおきやすいルートなので注意してください。

 三鈷峰北東面Aルンゼの計画をたてていたが、変更し、東谷を歩き、ピナクルをみてユートピア避難小屋直下にでる計画になった。
 このルートをほとんどの人は下宝珠から剣谷に下り、そこから東谷に歩いていると思うが、今回は一度宝珠山にいき、北東の尾根を下り、東谷に下る予定にしていた。当初はもう少し北に下り、阿弥陀川を遡行してから東谷にいくつもりだったが、雪質がいいことから、手前のちょうど分岐に降り立つルートに変更した。尾根の末端がきになるところだったが、不安が的中。切れ落ちており、ロープが必要だった。同行者はロープをもっていたが、左側の斜面を下る案を採用。ダブルアックスとアイゼンで安全に下った。
 東谷に入る前に一度渡渉があり、なかなか苦労したが無事にできた。東谷に入ってしばらくは川が流れていたので、トラバースが多かった。しかし、前日の人のものと思われるトレースの道案内があってルートファインディングがほとんど不要だった。
 川もなくなり、自由な歩きとなる。右側を遠望すると、三鈷峰の北東面が歓迎してくれていた。こっちにこいよと手招きしていたが、「また今度ね」と返した。
 左から回り込み、しばらく進むと同行者が「もうすぐ見たかった景色が観れる」とつぶやく。たしかに東谷の奥まった感じと、ほかではあまりみられない景色は素晴らしと思う。そうすると、右奥の斜面にピナクルが見えてきた。雪化粧をした顔をこちらに向けてくれていた。左側の奥では登れそうなルンゼが誘ってくる。「タッチしましょう」。あまりくることもないだろうから、斜度があがってきたが、化粧をしたピナクルにタッチした。
 ここから奥は体力と気力勝負。斜度があがってくる。気温も上昇し、衣類の細かな着脱も必要。斜面を転がってくる雪玉。11時をすぎたら一気に増えてきた気がする。そして、時折小さいが落石があるのが気になる。登はんをしながら何度も目を上にあげて確認した。トラバースはできるだけ早めにした。山塊の真下の安全地帯で休憩。同行者も素早い登はん。
 終盤は落石の心配はないが、気温が上昇してきたので体力も奪われてくる。疲れが見えだしてきたが、当初の予定である小屋直下にはでず、左に見える振子沢ポールから回り込んで象ヶ鼻を目指すことにした。それが大当たり、360度大山が見渡せ、まるで大山のオーケストラだと思った。僕にはもったいない景色。「景色を見るために登ってるわけじゃないんですよ」と同行者に告げる。「それでも景色をみたら感動するでしょ」。「はい。でもこういう景色はほかの人に見てもらいたいですね」。
 象ヶ鼻からの景色は自分が一番好きな大山の景色だ。しかし、このときはあえてあまり見ないように昼のパンを食べた。
「まだ終わってないですけど、今日はありがとうございました」と同行者。「まだわかりませんよ、上宝珠沢がありますから」。言霊というものはあるらしい。上宝珠沢の急斜面でシリセードをしてしまい、結果的に滑落。転がる雪玉となってしまった。
下宝珠から剣谷に降りるんじゃなくて、宝珠山の尾根を下って東谷にいくルート。
下宝珠から剣谷に降りるんじゃなくて、宝珠山の尾根を下って東谷にいくルート。
2025年03月10日 07:06撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 7:06
北西面のルンゼも登れなくないな。
2025年03月10日 07:08撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 7:08
北西面のルンゼも登れなくないな。
動物の足跡が先導してくれてる。
2025年03月10日 07:19撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 7:19
動物の足跡が先導してくれてる。
2025年03月10日 07:23撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 7:23
クジラの背中の上を歩いているような感覚。
2025年03月10日 07:25撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 7:25
クジラの背中の上を歩いているような感覚。
2025年03月10日 07:40撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 7:40
尾根の斜度があがり、バックステップで降りる。
2025年03月10日 08:03撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 8:03
尾根の斜度があがり、バックステップで降りる。
尾根は降りられず、横のルンゼをアイゼンとピッケルで下った。
2025年03月10日 08:28撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 8:28
尾根は降りられず、横のルンゼをアイゼンとピッケルで下った。
ちょうど東谷と剣谷の分岐にでる。
2025年03月10日 08:30撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 8:30
ちょうど東谷と剣谷の分岐にでる。
下流。本当は下流から歩いてこようと思ったけど、こっちのルートで正解だったな。
2025年03月10日 08:35撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 8:35
下流。本当は下流から歩いてこようと思ったけど、こっちのルートで正解だったな。
三鈷峰北稜がみえる。
2025年03月10日 08:40撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 8:40
三鈷峰北稜がみえる。
昨日歩いただろう先行者のトレースあり。
2025年03月10日 08:55撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 8:55
昨日歩いただろう先行者のトレースあり。
この辺で川の水が見えなくなる。
2025年03月10日 09:28撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 9:28
この辺で川の水が見えなくなる。
2025年03月10日 09:29撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 9:29
正面のルンゼを登ったら振子山の縦走路にでられそう。
2025年03月10日 09:30撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 9:30
正面のルンゼを登ったら振子山の縦走路にでられそう。
当初計画していた三鈷峰北東面Aルンゼの状態はいい。でも今日はおあずけ。
2025年03月10日 09:39撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 9:39
当初計画していた三鈷峰北東面Aルンゼの状態はいい。でも今日はおあずけ。
2025年03月10日 09:57撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 9:57
三鈷峰東ピークに続くルンゼも登れるんだな。
2025年03月10日 10:11撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 10:11
三鈷峰東ピークに続くルンゼも登れるんだな。
同行者が見たかった景色。
2025年03月10日 10:11撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 10:11
同行者が見たかった景色。
うーん
2025年03月10日 10:13撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 10:13
うーん
こっちを詰めたら親指の近くにでれるのかな?
2025年03月10日 10:47撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 10:47
こっちを詰めたら親指の近くにでれるのかな?
奥左が親指。
2025年03月10日 10:53撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 10:53
奥左が親指。
ピナクルが迫ってきた。
2025年03月10日 10:56撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/10 10:56
ピナクルが迫ってきた。
ジグザグトレースを同行者がついてくる。
2025年03月10日 11:04撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/10 11:04
ジグザグトレースを同行者がついてくる。
うーん、大山の神秘。東谷は手垢にまみれてないのがいいね。
2025年03月10日 11:05撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/10 11:05
うーん、大山の神秘。東谷は手垢にまみれてないのがいいね。
ピナクルの夏と冬。
2025年03月10日 11:09撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/10 11:09
ピナクルの夏と冬。
2025年03月10日 11:11撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 11:11
斜度があがってくる。この時間帯から一気に転がってくる雪玉が増えてきた。落石の前兆でもある。ごくたまに石も転がってkるうため注意が必要。
2025年03月10日 11:30撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 11:30
斜度があがってくる。この時間帯から一気に転がってくる雪玉が増えてきた。落石の前兆でもある。ごくたまに石も転がってkるうため注意が必要。
岩場の直下が案外安全地帯。そこでしばらく休む。
2025年03月10日 11:30撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 11:30
岩場の直下が案外安全地帯。そこでしばらく休む。
同行者もトレースを頼りにスピードをあげて登はん。
2025年03月10日 11:30撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 11:30
同行者もトレースを頼りにスピードをあげて登はん。
ここまできたら落石はほぼない。
2025年03月10日 11:37撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 11:37
ここまできたら落石はほぼない。
南からみる三鈷峰はかわいい。
2025年03月10日 11:59撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/10 11:59
南からみる三鈷峰はかわいい。
避難小屋直下のルートを変更して、象ヶ鼻にいくことに。
2025年03月10日 12:03撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 12:03
避難小屋直下のルートを変更して、象ヶ鼻にいくことに。
背後に甲ヶ山と矢筈ヶ山もでてきて、大山のオーケストラがはじまる。
2025年03月10日 12:11撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/10 12:11
背後に甲ヶ山と矢筈ヶ山もでてきて、大山のオーケストラがはじまる。
振子沢分岐ポールから同行者を撮影しようとしたら、クラックにはまったため雪がカメラについた。”落ち”としてはなかなか。
2025年03月10日 12:14撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 12:14
振子沢分岐ポールから同行者を撮影しようとしたら、クラックにはまったため雪がカメラについた。”落ち”としてはなかなか。
槍ヶ峰、三ノ峰、本沢なども演奏してくれて絶景のお手伝い。景色のために大山にいってない僕にはもったいない。
2025年03月10日 12:19撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 12:19
槍ヶ峰、三ノ峰、本沢なども演奏してくれて絶景のお手伝い。景色のために大山にいってない僕にはもったいない。
烏ヶ山もこっちを向いてシンバルを叩いてくれている。
2025年03月10日 12:29撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/10 12:29
烏ヶ山もこっちを向いてシンバルを叩いてくれている。
2025年03月10日 12:29撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/10 12:29
2025年03月10日 12:33撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/10 12:33
僕が大山で一番好きな象ヶ鼻からの景色を見ながらお昼。
2025年03月10日 12:38撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/10 12:38
僕が大山で一番好きな象ヶ鼻からの景色を見ながらお昼。
救助隊ルートをシリセードしたら滑落。というか、スピードがですぎたため、アイゼンをはいてたからかえって危ないと思い込み、きゅうきょ転がったら結果として滑落してるみたいになった。いずれにしても悪いことした。
2025年03月10日 13:31撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/10 13:31
救助隊ルートをシリセードしたら滑落。というか、スピードがですぎたため、アイゼンをはいてたからかえって危ないと思い込み、きゅうきょ転がったら結果として滑落してるみたいになった。いずれにしても悪いことした。
お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:176人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

積雪期ピークハント/縦走 大山・蒜山 [日帰り]
ユートピアコース
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
2/5
体力レベル
1/5
ハイキング 大山・蒜山 [日帰り]
ユートピアコースから三鈷峰
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
2/5
体力レベル
3/5

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら