剱岳 大脱走ルンゼ


- GPS
- 15:27
- 距離
- 22.5km
- 登り
- 2,850m
- 下り
- 2,681m
コースタイム
- 山行
- 2:56
- 休憩
- 1:35
- 合計
- 4:31
過去天気図(気象庁) | 2023年04月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
山スキー始めた頃から憧れだった剱岳大脱走ルンゼ。諸々決意が固まり挑戦を決意。
前日泊まった剱御前小舎を4時前に滑降開始。平蔵谷出合には自分の他にもう1パーティ。アイゼンに履き替えシートラで登り始める。
ピナクルを左手にインディアンクーロワールへ。この辺りから斜度がキツくなる。雪面は固く登りやすいもののミスは許されないので緊張の登りが続く。
昔登った源次郎尾根を右手に見ながらひたすら両手両足を動かす作業、息苦しくて早く終わって欲しいと思いながらも、登りきらねば終わる事はないので休み休み高度を上げていく。
キツい登りもやがて終わる。誰もいない山頂に到着し一人快哉を叫ぶ。風はあるものの寒くはなく景色を堪能しながら緩み待ち。1時間ほど待ってからドロップ。
山頂付近、出だしのノール状がおっかない。雪面は固くエッジでガリガリ削りながら慎重にターンを刻んでいく。途中登ってくるパーティーとすれ違う、雪を落としまくっていたため申し訳ない気持ちに。
ノドの上部まで来ると雪も緩み、快適ザラメ滑降。核心ノドもザラメで楽しく通過、直後クラックをジャンプで越え大脱走ルンゼ滑降完了。達成感が込み上げた。
平蔵谷も快適スキー滑降。出合で装備換装しバスターミナルまでの長い帰路へ。
剱御前小舎まで来ると昨日同部屋だった翁が出迎えてくれた。最初ただの山好きのおじいさんかと思い話を聞いていたら、エベレストプモリ南稜初登攀、丸山東壁に行くため黒部ダム潜入、赤石沢奥壁で40m滑落とかヤバい話がゴロゴロ出てくる。自分にとっては伝説級の、第2次RCCエベレスト遠征にも参加した古の先鋭アルパインクライマーだった。
やりましたと言うと我が事のように喜んでくれてホッコリ。別れを惜しみつつ滑り出すと、姿が見えなくなるまで手を振ってくれていた。素敵な出会いもあり憧れのスティープも落とせ、大満足の2日間だった。
下山後登攀倶楽部の会誌や1973プモリエクスペディション、ヒマラヤNo.360等、下坂さんの名のある資料をいくつも読ませて頂き、改めてとんでもないお方だったと畏怖いたしました。
あの時代の先鋭クライマーの方々の活躍は自分にとって伝説に等しいですが、その伝説を形作ったお一人である下坂さんと言葉を交わせた事、本当に嬉しいです。
自分などは下坂さんの足元にも及ばぬ実力しかありませんが、自分にとって見たことない景色を求めてボチボチやって行こうと思います。下坂さんも末永くお元気に山を楽しんでください。そしてまた絶対どこかでお会いしましょう!楽しみにしております。
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