朳差岳


- GPS
- 10:31
- 距離
- 16.5km
- 登り
- 2,047m
- 下り
- 2,046m
コースタイム
天候 | 快晴なれど風強し |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
バラクラバ
日よけ帽子
着替え
ブーツ
ザック
ビーコン
スコップ
ゾンデ
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
日焼け止め
携帯
時計
サングラス
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
ビンディング
スキー板
シール
|
---|---|
共同装備 |
ツエルト
|
感想
郡山勤労者山岳会の自主山行。朳差岳での山スキーは、会津山岳会の会報すかりで知っていて、長年温めていたプラン。また、素晴らしい記録が沢山載っている東北アルパインスキー日誌のホームページも参考に初挑戦した。計画では12時間行動となるため、前泊して朝5時に川入荘を出発。足回りは軽登山靴、兼用靴はスキーのビンディングに装着した。つぼ足と山スキーの2パーティが先行して入山していった。
奥川入荘から先は雪道となる。登山道は2本目の沢の左岸についていて、山スキーパーティが準備中であったが、素通りして、上カバタケ沢を偵察に行く。沢はデブリで埋まっており、それ程古くないスキー滑降のトレースがあった。ここを登路にするか検討するも、先が見通せないため、登山道に引き返す。
登山道は大曲までは急登が続き、スキー板が木に引っかかり、さらに左右の兼用靴も引っかかるため、スキーの先を通して左右の靴を通すという気力体力を消耗する登りが続く。尾根が広くなる十文字ノ池手前でやっと雪がつながり、スキーを履くことができた。長かった。
西俣ノ峰は5m超の巨大雪庇の下をトラバース、その後はクラックの中を通り、雪面へ上がる。山スキーパーティ2名は西川山岳会の方々で、「どちらまで行かれるんですか」と尋ねると「ここまでスキーに来るんなら、えぶりだべ」とのことで、同じルートであることは心強い思いがした。
先行者にならってスキーを小脇に抱えて、藪尾根を進む。1089mピークからも滑り降りれそうではあったが、やはり1076mのコルまで降りてからスキーを装着。ちょうど通りかかった女性登山者から「こんなところを滑って登ってくるの?」と呆れられるほど急斜面で35°位はありそうな斜度である。ガリガリの斜面を慎重に下って行くと東俣川の沢床に下りる。
シールを装着し、いよいよ登高開始だ。沢幅は広いものの、左右からの全層雪崩に注意しながら進む。沢が大きく屈曲する標高1050m付近が最大の危険地帯で、尾根の上部に大きな雪のブロックが不安定に引っかかっている。そこを通過すると二俣となり、先行パーティは右俣に進んでいる。
左俣に入ると大石山からの巨大雪崩のデブリがあり、木造住宅なら木っ端みじんになりそうな規模である。標高は1100m付近で東俣沢に下りてから約1時間。二俣からすぐに右沢に入り山頂を目指す。稜線は近くになり沢は大きく開けて、もう全層雪崩の危険はなさそうである。
直登すれば鉾立峰と朳差岳のコルだが、さらに右沢に入る。斜度は30°弱位で、登りやすいが稜線が近づくにつれて、強風にさらされる。二俣の先から45分程登り、標高1490m付近で強風のためスキーでの登高を断念し、滑降することにした。
雪質は軟らかなザラメで、快適な滑降であり、ロケーションも抜群であった。二俣から先はなるべくリスクを少なくするため休まずに滑るが、雨溝が発達して凸凹であり足の筋肉がパンパンになる。滑降からわずか20分で登り返し地点に到着。のんびりと休憩する。石転び沢に比べれば距離は短いが、上部は地形が開け解放感があり、素晴らしかった。
登り返しは足にかなりの疲労感があり、大変なアルバイトを強いられた。それでも標高差350mを1時間、最後はシートラで登り切った。尾根上は強風が吹きつけ、手がかじかんだ。デポしてあった軽登山靴を回収して、再度スキーを小脇に抱えて、上カバカケ沢の下降地点まで移動する。
雪庇の端から覗いてみると沢は真っすぐで雪で埋まっているが、下部には段差が見られる。登る前にスキーのトレースもあったことから、スキーでの下降を開始する。デブリによる雪面の汚れを避けながら、横滑りも多用して高度を下げていく。予想どおり、標高550m付近には滝があり、雪面までの高さは3m程。亀裂があるものの幸いにも雪がつながっているので、スキーなどを先に落として、後ろ向きでキックステップを蹴りこんで降りることができた。後はデブリで埋まった沢を順調に下降すると玉川の流れが見えてきた。上カバカケ沢の下降は38分程で、登路の尾根を下るのとは、雲泥の差がある。ただし、滝の通過ができるかはその年の条件によると思われる。初めての朳差岳山スキーは登頂はできなかったものの十分に楽しめた(疲れた)山行であった。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する