残雪の剣ヶ峰──乗鞍岳、十余年越しの誓い。


- GPS
- 06:33
- 距離
- 7.7km
- 登り
- 671m
- 下り
- 1,215m
コースタイム
- 山行
- 5:56
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 6:33
下り一部シリセードとはいえムーブにはそれなりの時間がかかっております。
天候 | 終始、好天気☀ 風時折強し。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
予約制の路線パス。 この日計5台。 帰路は三本滝レストハウス迄徒歩。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
特段雪山としては、雪も安定しておりました。 山頂直下の斜面は雪が結構硬かったです。 風の風速は最大でも20メートル程。(時速72キロ) |
写真
感想
百名山。その響きに心を揺さぶられ続けて、もう十余年。
だが乗鞍岳だけは、なぜか「今ね。すぐだよね。じゃない。」と決めていた。
いや、そうしていたのだ。
やるなら残雪期。そう、春のまだ冷たさが残るあの残雪期の時期こそが、この山の本当の姿を見せてくれると信じていた。
その日、ついに私は、その誓いを果たす時を迎えた。
山は黙して語らない。だが、ただの雪ではない。白銀の衣をまとったその斜面は、まさに天然のゲレンデ。大きな大雪渓が眼前に広がり、静寂の中にも山スキーの熱狂を秘めている。
中腹の辺りからかなり強い風が吹き始める。なだらかに続く雪原は徐々にその角度を増し、稜線手前の斜面では12本アイゼンの前4本をキックで突き立てて登った。
しかし、真の試練はその先に待っていた。
頂へと続く最後の稜線暗部──剣ヶ峰直下へ続く道筋は「来たからにはタダでは登らせませんよ」という爆風の歓迎を受けながら。冷たく、容赦ない。だが、私はその風に背を向けなかった。
それはまるで、山が私を試し、迎え入れてくれているかのようだった。
「これだ…」と、なぜか心が震えた。「あゝ、ようやく来たのだ」と。
そしてついに、剣ヶ峰の頂が眼前に現れた。雪を噛みしめ、心の中で一礼する。「ここまで導いてくれて、ありがとう」と。
下りは、また別の顔を見せた。
スキー&ボードを履いた者たちは歓喜に叫びながら滑り去っていく。
私はヒップソリを背負っていた。不格好な相棒だったが、楽しまずにはいられない。
滑る、回る、転がる──方向転換はままならないが、それすらも笑いに変わる。
やがて林間に差しかかると、まるでスキー場のような景色が広がっていた。
木々の隙間をすり抜ける風が、どこか懐かしくて温かい。
こうして、十余年の誓いは、春の風とともに叶えられた。
乗鞍岳はただの山ではない。迎え入れる者にだけ、本当の顔を見せてくれる──そんな場所だった。
私が初めて登った山がここ乗鞍岳でした。
コースは難しいところは無く、
山頂からは御嶽山はもちろん穂高連峰、南アルプス、中央アルプス、八ヶ岳や浅間山、白山もしっかりと見ることができます。
それだけでなく白骨から十石山を縦走したり、山頂から奥千ちょうをぬけて岐阜側まで縦走したり、残雪期は山菜取りや岩魚釣りなど、楽しみ方はたくさんあるので、気がつけば山ライフのほとんどをこの乗鞍で楽しんできました。
何度来ても飽きない感動がここにはあります❣️
この日ももちろん眺望は申し分なくて、360度の大パノラマを見ることができました🙌
久しぶりに来た乗鞍岳は雄大でドッシリとしていて、良くきたねと私を迎えてくれました。
乗鞍熱再来です笑笑
今度はいつ行こうかな~
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