市房山 境谷-立岩谷遡行、市房谷下降、ニツ岩谷遡行


- GPS
- 29:12
- 距離
- 14.8km
- 登り
- 2,572m
- 下り
- 2,571m
コースタイム
天候 | 4/30 晴れ~高曇り 5/1 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
沢登り合宿5-6日目。いよいよ疲労が溜まってきたが、これが今回の本番。
当初は二ツ岩谷を遡行予定だったが、記録を漁るうちに立岩谷の方が良さそう…となり、ぽむちむに提案したところ、どっちも行っちまうか!となり、まさかの境谷の全ての沢を遡下降するという欲張りプランに決定。確実に精根尽き果てることは約束されているが、ここまで来たからにはやるしかない。
早朝、肌寒い中入渓。そごう谷同様、前半は奥秩父のような渓相が続く。何個か出てくる大滝の高巻きが面倒くさい。二俣までは沢の崩壊が目立ち、正直かなり微妙。立岩谷に着くとこれまでの渓相とは一変、果てしなく続くスラブ滝が展開されていて大歓喜。ガレ地帯を挟むと再び小規模なスラブ滝帯。ここでぽむちむがカメラを前半のスラブ滝に忘れたことに気づく。昼寝をして待つ。そこからは適当な枝沢を詰めて藪漕ぎナシで稜線へ。
ここからは市房山まで地獄のアップダウンを繰り返しながら縦走。道は廃道気味でテープの類は0。たまにロープがあったくらい。クタクタになりながら山頂を踏み、市房谷へ下降。体力の限界を迎え、沢に降りた瞬間行動終了。夜は寒すぎて眠れなかった。
翌朝、市房谷を下降して行く。スラブが出てくると思っていたが、ガレ、ゴーロが続くだけの平凡な谷だった。ここはとても下降しやすい。
再び昨日と同じ場所に着き一服。少し登って二ツ岩谷へ入る。何個か滝を越えると100mのスラブ滝。綺麗に圧雪されたスキー場の斜面のような滑らかなスラブ。
左の樹林から巻いて通過。その後も桃源郷までは何個かスラブ滝が出てくるが、ほとんどゴーロ歩き。
フィナーレの桃源郷はガスっていたのもあり、かなり微妙な感じ。そのまま高度を上げて尾根に出た。
下降の尾根はGPSがあっても分かりにくく難儀。標高が下がるとピンクテープが出てくるが、尾根が非常に急峻になり、休憩中ぽむちむのヘルメットは50mくらい滑落していた。最後はボロボロ汗だくになりがら一ツ瀬川に降りてフィニッシュ。完全に果てた。
これで我々は境谷の全ての沢を登った。境谷の面倒な巻きを考えると2回来るのは嫌だったので、一度でまとめて行けて良かった。個人的には二ツ岩谷は微妙、立岩谷がおすすめ。
また数年後にニタノオ、ユミキ、山之口で訪れたい。
市房山東面に在って、九州を代表としてする沢として名高い一ツ瀬川 境谷 どうせ行くなら支流全部と市房山もPHしようという欲張りルート。
ぶっちゃけ死ぬほど疲れた。以下記録
境谷の949市房谷出合までは高巻きばかりの大味な遡行。神仏の滝やすだれの滝などは確かに見応えあり素晴らしい滝だが、にしても高巻きが多くて、前日そごう谷を遡行してる身体では心底疲れ果てる。高巻きも割と大高巻きが多くてこれがまたキッッッツイ。
949の出合いで市房谷を左手に見て進むと、とんでもない巨岩や崩落石がミチミチに詰まっており、死ぬほどモチベを削がれる。もう勘弁してくれ…
この巨岩を越えるといよいよ、立岩谷(右岸から)と二ツ岩谷(左岸から)の二俣。
まずは出合からナメスラブが連続する立岩谷へ向かう。
これはすごいすごい!!これは日本屈指のナメスラブではないか? 巻機の下ノ滝沢と比肩する超絶規模のナメスラブが続く。その距離は400m、比高差は180mに及ぶ。これは…すごすぎる
これまでの高巻き地獄が少し報われた。
そのあとはしばらくガレゴーロ。ここでポムチムはデジカメを忘れたことに気がつき30分ほどロストした。すみません。
立岩谷の詰めは航空写真で見てたp1634の稜線までスラブが続く沢にしようかと思っていたが、勘違いでco1370で左岸から入る枝沢を詰めることに。この枝沢も所々スラブで藪も少なくそのまま稜線に抜けた。
ここから市房山までの縦走は地獄そのものだった。尾根続きなのに道は不明瞭、ダニは半端なく、アップダウンで満身創痍。久々に体力が完全に底をつきた。
命からがらたどり着いた山頂で休憩して明日分の行動食も食いまくる。
動けるようになってから登山道を少し下り、山頂東方にあるp1571付近から市房谷へ下る。藪も薄くて降りやすい。沢はゴロゴロゴーロだが、もう体力は限界でボコボコのゴーロの中でオープンビバーク。ご飯も少なく、めちゃくちゃ不快な一夜を過ごした。ケーシは寒さにほとんど寝られなかった様子。
こんなところにもトラロープがありなんだと思ったが、境界杭が随所にあり、わざわざ測量のためにこんなところまで来たんだと絶句した。
翌日、市房谷(境谷の本谷)を下降する。
一部の記録で大ナメがあると予想していたが、あるのは崩落したガレゴーロのみ。いつナメが出るかと思っていたら949の出合いまで降りてきてしまった。市房谷は何もないガレゴーロの沢だった。しかし記録に見たあのナメスラブは一体どこにあったのか?
またもあの悪名高いスーパー巨岩帯を登り、次はニノ岩谷を登る。こちらは荒れた感じはなく、数個の滝を越すとヌシである100m大ナメ。確かにデカい!が立岩谷の方が遥かに規模が大きい。
この大ナメ滝は右岸の樹林から滝の横を巻いていく。
大ナメの上にもすこしつづき、次第にゴーロになってしまった。
桃源郷と言われる源頭まで我慢のゴーロとたまにナメ…という感じ。
桃源郷はガスってしまい、よく見えないが、あんまり桃源郷でもなかった気がする。
おととい、そごう谷を詰めた時と全く同じ場所に詰めあがった。なんとか境谷の全てを繋げ切った。。
あとはよくわからない尾根通しの下山。
途中からピンクテープが出るまで、マジでGPS頼みの下山。 GPSがなければ歯が立たないほどわかりにくい尾根だ。
クッタクタになりながらなんとか車に帰還。
カリコボーズの温泉に駆け込んで風呂とご飯をしこたま食った。やっと人権獲得 3日間で累積標高4000mも登りました。
KCお疲れ様でした!!
境谷は九州を代表するかと言われると正直??そごう谷左俣の内容のが洗練されている。境谷はとにかく巻きが多く、大水量のガレ沢という感じで大味な感じが否めない
しかし、立岩谷の大ナメスラブや前半の大滝群は素晴らしいスケールだった。それだけでも見る価値はある。
また、体力の限界を迎えた市房山への縦走も鮮烈な体験だった。
もう2度といかないけど、一生忘れないような思い出となった。
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