富士山(富士宮5合目~大砂走り~宝永山)


- GPS
- 08:32
- 距離
- 11.2km
- 登り
- 1,455m
- 下り
- 1,474m
コースタイム
- 山行
- 6:59
- 休憩
- 1:33
- 合計
- 8:32
過去天気図(気象庁) | 2025年06月の天気図 |
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アクセス | |
予約できる山小屋 |
八合目池田館
御殿場口七合四勺・わらじ館
九合目万年雪山荘
九合五勺胸突山荘
頂上富士館
|
写真
感想
【平日散歩】
20250623さくら百華の道(相模が丘~新磯野)
https://youtube.com/shorts/lnVRfFX4YHw
真夜中に遊園地のような音が鳴っていて近づいてみると、作業音をカムフラージュするものだった。新磯野より奥の道は大人の男でも歩くのは少し怖い感じだ。
【動画】
20250628富士山(富士宮5合目~大砂走り~宝永山)・行程
https://youtube.com/shorts/lVTtJ1GZlsM
20250628富士山①冨士山頂1横
https://youtu.be/NcuRd6m5Y1M
20250628富士山②富士山頂2縦
https://youtube.com/shorts/tmqJ0QPW_6Y
20250629富士山③宝永山1縦
https://youtube.com/shorts/2DSe-OI1WXY
20250628富士山④宝永山2横
https://youtu.be/3B_-5q5yMYk
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【当日】
ようやく富士山の季節が始まる。
今年の富士登山はシーズン中は、昨年までとは違った楽しみ方をするつもりだ。
今回もシーズン前は例年のように寄り道をして宝永山の方から戻る。
帰り際、日没が近いのにまだ登っている外国人がいて、思わずヘッドライトは持っているのか、ジェスチャー付きで聞いてしまった。
山行中よく心配してくるおじいさんたちの心配性がうつってしまったようだ。
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以下、フィクションです。
西浦江梨のガチキャン2025①
これは富士山のお鉢のど真ん中でキャンプすることを夢見る登山女子の物語。
いよいよ富士山シーズン到来!
去年は進学のために神奈川に引っ越し、暇を見つけては山に登っていたので、すでに神奈川の山をあらかた登ってしまった。もう神奈川にいなくてもいいじゃないかと、学費や生活費を援助してくれている親を怒らせそうなことを考えていると、今年からシーズン中は富士山の入山料4000円を払わなくてならないことを知り、これを払わずに富士山を楽しむ方法はないかと、少し屈折した研究意欲がわいてくる。
とりあえず今はまだシーズンオフなので交通規制はなく、御殿場ルート以外の五合目もスクーターまで行けるので、その中では実家に近い富士宮五合目を目的地に決め、去年に比べて早めに出発する。246号を走り、道の駅ふじおやまを過ぎ、古沢で右折する。去年はこの角のコンビニで一服したが今日は天気も良く、おにぎりも準備していたので素通りする。少し走ると田んぼが広がり、富士山がくっきり見えたので、左の田んぼの間の道に入り、撮影をする。戻ろうとすると、246の方からバイクが走ってくる。246を走っているときに、たびたび見たバイクだ。お互いに車をすり抜けて進んでいたのだが、いつのまにか追い抜いていたようだ。左折して、右折して、自衛隊の鳥居と富士山の写真を撮り、水ヶ塚公園まで行って一休みする。バイクが結構止まっていて、車と同じくらいかもしれない。246号からは富士山の形がはっきり見えたのだが、ここからは雲で覆われて、上を見ても雲しか見えない。食事とトイレを済ませて、登山の格好に着替えて出発する。料金所を過ぎ高鉢のトイレを通る。以前はここのトイレで一服して登っていたのだが、トイレが壊れて使えなくなっていたことと、熊注意の張り紙が気になって、水ヶ塚を起点にすることにした。3号目の少し手前の駐車場に車が数台止まっていて、一番奥にバイクが止まっていて近くでレースなどできていそうなライダースーツを身にまとった身長が高そうな男性が腰をかけて休んでいる。カーブ路肩の斜面で老夫婦が植物を撮影している。つづらおりの道を登っていき左カーブを過ぎ右カーブに入ったところの路肩の斜面で老夫婦がいて、おじいさんが何かの植物にカメラを近づけて撮影している。デジャヴだ。もしくは時間がループしたのかとファンタジーな気分になる。3合目を過ぎたあたりから霧が出てくる。反対車線にブーツが落ちている。右側の視界が開けたところでちょうど霧が晴れ、一瞬喜ぶが、すぐに霧が立ち込める。バスの停留所のような所に入ろうとすると誘導員の女性が上に停められると教えてくれたので、登山口付近の駐輪場に停める。近くの誘導員が無線であと2台停められると伝えている。今回の登山に持っていくものを取捨選択し、ヴァームを飲んで出発する。五合目の看板の前で40代くらいの夫婦がお互いに記念撮影をしている。すでに雲の中なので、山頂が見えない。夫婦がうつらないように看板の写真を撮り、山荘まで進む。久しぶりの岩の感触で、わくわくする。足元の感触が神奈川の山と違う。ランニング用のスニーカーじゃすぐに足が痛くなってしまいそうだ。最近奮発して買った、新しい登山靴もフィットしている。公衆トイレに寄り、6合目の山荘まで着く。日によっては雲海が楽しめる場所だが、今はそういう状態ではない。山荘の前を通り、封鎖された道を過ぎて、左の金属の棒と白いロープで作られた柵の右側の隙間から登っていく。上の道に入ると、下の封鎖されているところの向こう側から、そこから入らないでください。入るなら向こうから入ってください。と、注意されている。封鎖されているところの前にいた全身ばっちり登山の格好をした40代くらいの夫婦が、無理に入ろうとした姿を想像する。私も体裁が悪いので、小屋の方を見ないように上に登っていく。しばらく人はいなかったが、徐々に上から人が降りてくる人とすれちがうようになる。だいたい40から60代くらいの人で、ある程度経験のある人が登りに来ているようだ。男性が多く、夫婦で来ている人もいる。ソロの女性もいたりするが、数えるほどだ。まだ霧から抜けられず、眺めがよくない。ただ日光から守られているので、コンディションは悪くない。まさに登山日和だ。五合目もかなりの数の車が路肩に駐車していたので、早くに登っても山頂で混雑するのではないだろうかと考え、のんびり登ることにする。それにこの一年、登山に関する本を読み、登る時はスピードを上げずに、同じペースで歩くと、長く歩けることを知ったので、いつもよりも気持ちゆっくり歩く。上から少し早いペースで、NHKの筋肉体操をやっていそうな人とすれ違う。どことなく顔の表情がそっくりで、奇妙な笑顔を作るのではなく、こんなもの運動に入らないというようなドヤ顔に近い表情で、ストイックにダンベルを持ち上げたり、スクワットをしたりしている姿を想像する。彼の近くにいたら、あだ名は筋肉体操だ。
新七合目まで来ると、20代くらいのかみはさらさらのさわやかそうに見えるけどしっかりした体格の男性がベンチに座っていて、目が合うと笑顔で返される。その笑顔には疲れたというニュアンスが込められている。その奥に40代くらいの夫婦が座って何かを食べている。小屋を通り過ぎようとしているところで、地面にFUJIと文字が書かれているのを見つける。この文字を書いた人は何を思ってこの文字を書いたのだろうか。ここからが富士山だと言うことだろうか。振り返って小屋の写真を撮る。あたりは真っ白でいい眺めではない。小屋の奥の方に6人くらいのグループが休憩している。ガイドが1人ついた50代くらいの女性たちのグループだ。ほとんどがレインコート的なものを着ているが、そのように指導を受けたのだろうか。たびたび人とすれ違う。結構ソロハイカーが多い。割と若い人もいる。
元祖7合目の手前で女性に声を掛けられる。どこまで行くか聞かれ、剣ヶ峰まで行って、宝永山のほうから帰ると伝える。同じような質問をすると、ピストンで戻る所だという。8合目までは雲がかかっているということだったので、日焼けに気を付けないといけませんね。と笑って別れる。にこやかにコミュニケーションが取れたので悪くはなかったが、他に何か気の利いたことが言えなかったのかと反省する。3000mの標識を過ぎ、元祖7合目に到着する。パステルカラーの服を着た女性数人が左側の地面に座っていて、行くの岩に男性が腰かけている。女性の中には帽子をかぶっていない人もいて、日焼けしちゃうぞ。と心の中でつぶやく。彼らは下を見ているが、ほんの少し雲の隙間から麓が見える程度で、まだ眺めが良くない。とくに休む必要もないので、そのまま通り過ぎる。しばらくすると足元が赤い岩が多くなっている。目の前には岩盤が見える。主杖流しルートを思い出す。少し広くなってきたところでハイカー二人がマナーがなっていないと話して降りてくる。風を吹かされたのかもと一瞬思うが、何一つ思い当たるところはない。しいて挙げれば、単独登山をしているところだが、マナー違反として指摘する行為ではない。上で何かあったのだろうか。まもなくして小学生低学年くらいの男の子が走って下りてきて、「ジュン(仮名)がウ〇コひった~」と弱弱しげにつぶやいている。言われている子にとっては災難だが、この男の子なりの責任感によるものかもしれない。もしくは、自分たちではどうにもならないので何とかしてほしいということかもしれない。見つけたら砂でもかけてあげようかと登っていくと、ジュンと思しき男の子が降りてくる。この男の子も自信なさげに走って降りてくる。臭いはしていないのでもらしてはいないようだ。とうことは、どこかに汚物が転がっているのだろうか。地面を注意して歩いていく。8合目に到着し、降り口付近で男性が、下をよく見るように子どもたちに注意している。辺りには汚物のようなものは落ちていない。この男性が処理をしたのだろうか。話し方から親しみを感じるので、誰かの父親だと思うが、もう慣れっこなのかもしれない。大人の男性として見るとなかなかポイントが高い。しばらく「これより奥宮境内地」の看板の横に座って様子を眺める。男性が降りていくと、今度は多国籍グループの一人がやって来て、下を見ている。それから欧米ぽい男性、中国人ぽい女性、浅黒い肌の男性もいる。彼らはどういう関係なのだろう。3番目くらいに来た女性が小屋を通り過ぎ奥へ行くが、誰もついてこないので引き返してくる。彼女とすれ違い、さらに登っていく。コインが埋め込まれた木の柱で写真を撮っていると、上から若い女性ペアが降りてくる。ある程度経験を積んでいる感じだ。彼女たちも柱の前で写真を撮り出し、話しかけることはできそうだったが、気後れして登り始めてしまう。そろそろ9合目というところで、おじいさんに声を掛けられ、剣ヶ峰まで行くつもりだと伝えると、剣ヶ峰まで行ったら戻って来られなくなる!と心配され、とっさに心の中で「なんでやねん!」とツッコミを入れるが、おじいさんを安心させるために、わたし、大砂走りで勢いよく降りて来られるんです。と丁寧に伝えるとわかってもらえたようで、なるほど、大砂走りで走れる。とわたしの言葉を反芻し納得して去って行く。その様子を見ていた、おじいさんの後ろを歩いていた男性に、降りるころには影富士が見えるかもしれない。と言われ、朝もこっち側に見られるとジェスチャーと共に言われ、夕方の方なら、去年かおととし見ました~というようなつまらないことは言わずに、期待して降りていこうと思います!と元気よく伝えて別れる。鳥居をくぐり神社の前まで来ると、ランナー二人がお互いに写真を撮っている。別に混じらなくていいかな~と遠いところから神社の撮影をすると、ランナーの一人が写り込み、めんどくさいから、後でまた撮ろうと奥まで行く。風が強く冷たく感じる。山頂付近は雲はなく眺めはいい。閉鎖されたトイレを過ぎ、ブル道との分岐まで来て腰を下ろす。
ここは私のお気に入りの場所で、ここから山頂の様子が確認できる。
坂の手前で、サファリハットを被り、厚手のYシャツにチノパンのような公園に散歩にでも来たような格好のおじいさんが剣ヶ峰を見て立っている。わたしは寒くてバラクラバをつけたのに、そのおじいさんはズボンの裾までまくっている。特に気になるのは荷物を何も持っていないのだ。荷物をどこかに預けているのだろうか?もしかすると、どこかに置いてきたのかもしれない。少しずつおじいさんの登る様を見ていると、男性が一人、女性が一人降りてくる。女性はトレッキングポールを使っている。私も9合目からポールを使っている。おじいさんに何も言われなかったら、ギリギリまで使わなかったかもしれない。二人ともブル道の方へ歩いて行く。ここから山頂までは傾斜が急でザレ場に近いので登りにくい。左の手すりを使って進むか、ポールを使いながら登るといいだろう。上の方で普段着おじいさんとすれ違う。白いハンカチを出して鼻をかんでいる。やっぱり寒いのだ。高齢になると温度に関するセンサーのようなものがダメになってくるようなので、熱中症と同じように気をつけて欲しいものだ。階段を登り山頂の三角点が見えてくる。すると山頂標識の奥の方に一人いて、近づいてくる。おじいさんが降りて行ったので、山頂には誰もいないと思っていたので、驚いて少し身構える。見ると、トムクルーズがサングラスをかけた感じの外国人で、山頂で2人きりというシチュエーションということもあり、いつも以上にドキドキする。トムは私の姿を見て、ハローと言って降りていく。その姿も様になっていてかっこいい。センサーの感度が気になるあのおじいさんが登る前からずっと山頂にいたことには驚きだが、何をしている人くらいは聞けたらだろうと、後悔の気持ちが強い。これから研究を続けて、国際的な学会発表とか出ることになれば、英語を使う機会が多くなるので、英語には力を入れていて、実はTOEICも900点以上は楽に取れたりするのだが、こういう場面でとっさに話せるスキルは身につけていなかった。後悔の念にとらわれながら、それでも山頂の眺めに心を洗われ、リフレッシュして剣ヶ峰を降りて行く。分岐に戻り、神社の方へ歩いて行くと、トイレの前辺りで雪山にも対応できそうな格好をしたペアとすれ違う。神社の前へ行くと、右側の方の眺めが楽しめるところで、外国人グループが記念撮影をしている。これから日が暮れるが大丈夫だろうかと心配になる。神社の方の鳥居前で何枚か写真を撮り、御殿場ルートの下り口の右側で一休みして、上着を一枚脱ぎ、降りて行く。さすがに下を見ても誰もいない。下りのスペシャリストと自分で思い込み、勢いよく降りて行く。しばらくすると、あのおじいさんが下の方に見えてくる。その間によく見る木の杖を突いた青年が登ってくる。結構疲れている感じで、このペースで歩くなら御殿場ルートの下山口でも1時間くらいかかりそうだ。まずはどこまで行くのか尋ねるが、日本語がしゃべれないようなので、太陽の方を指さし、ジェスチャーを交えながら、英語で、そろそろ日が落ちる。ヘッドライトを持っていますか?と尋ねると持っているそうなので、じゃあ大丈夫かな?と両手をグーにして、「がんばってください!」と応援します!という意思を示して、別れる。何度か曲がって、ぐっと西へ延びる道に差し掛かったところでおじいさんに追いつく。よく見るとズボンと裾は降ろしザックを背負っている。どこかにザックを置いて剣が峰に登ったようだ。、後ろの気配に気づき、左に寄ってくれたので、追い越し振り向いて、どちらから来られたのですか?と聞くと、小さな声で、御殿場ルートから登って、降りてきたという。このペースでは早朝に登って一日中歩いてきたのだろう。
間が持たなかったので、自分は富士宮ルートから登って来て、剣ヶ峰まで行って、大砂走を使って、戻る予定というと、宝永山の方の・・・と言う。どんなルートを歩こうとしているかわかってもらえたようなので、それでは、気をつけて降りていきますと、早足て距離を取り、再びつづら折りの道になったので、小走りで下へ行く。しばらくすると、若い男性のハイカーが見えてきて、止まってくれたので、ありがとうございますと行って追い抜く。それ以降、わたしは次々と男性ハイカーを追い抜い抜くことになる。途中、赤い服を着た男女のペアが登ってきていたが、明らかにキャンプをする格好なので、特に気にすることもなく、挨拶をしてすれ違う。7.9合目の小屋に着き、鐘があるか見てみるが柱には何もない。男性二人が小屋の入口の前に立っている。シーズンオフもシーズンに入っても、この小屋の前は大体通るので、もう見慣れている。小屋の人も見たことがある顔だ。小屋を過ぎ、右を見るとトイレの扉が開いており、300円と張り紙が見える。少し離れたところで振り返り、二人と小屋と雲を写真に収める。今日は雲の量が少なく、東の方は麓が見えるほどだ。なので影富士は見れないだろう。それにもし雲が多くても、早く降りすぎてしまったので、時間的にも見られなかった可能性が高い。なかなか影富士を見る条件は厳しい。この前降りたときに偶然見られたのは、とても運が良かった。7.5合目まで来ると、ベンチに若い男性が二人で座っていて、そのうちの一人が黒い傘を広げている。日焼け対策だろうか。きっとこの二人は初心者だろうか。遮蔽物のない山で傘などを広げたら突風に飛ばされる可能性が高い。7.4合目小屋が開いている。入り口前に看板が立っていて、飲み物と値段が書いている。シーズンオフでも販売しているようだ。先ほどのような素人が大した用意も持たずに登ってきてしまったときは助かるだろう。出口のところで左のトイレから若い男性が出てくる。小屋の人だろうか。しばらく降りていき、7合目の廃屋の横に座り、ズボンを脱ぎ、スパッツを装着する。その間、中国人ぽい男性数人が小屋の前を歩き、私のスパッツを装着する様子をガン見している。ちょっと恥ずかしいが、ここでスパッツを履かないと大変だと言うことを知ってほしいという思いもある。しばらく休んで、大砂走りを勢いよく降りていく。数人を追い抜き、プリンスルートののぼり道への目印になる柱に来ると、一人が柱に寄りかかりながら、靴を脱いで、中に入った小石を出している。その少し下の宝永山の分岐のところに二人が座っている。彼らのところに小石を撮っていた男性が寄って来る。わたしはスパッツのファスナーがちゃんと閉まっているか確認して、宝永山の方へ行く。標柱の少し手前からスマホでビデオを撮り、裏に回り込み、標柱と富士山と夕日と鈴の映像を撮る。微妙に長く1分を超えてしまったのでもう1テイク撮ると、霧が濃くなり富士山が見えなくなる。それはそれでいい映像かと納得して、少し引き返して、左の道を降りていく。しばらくザレ場を下っていき、火口の休憩スペースのところまで行くと、標柱の奥にカップルがいるのが見える。スキンヘッドの男性が立ち止まり、ザックの中を見ている。少し歩いた女性が待っている。ザックの中から勢いよく音が鳴りだす。スマホの着信音の様だろうか。なんという名前かわからないが、何かの曲が鳴り続けている。私と二人しかいない中、なかなか派手に鳴らしている。音が消え、男性が対応している。カップルを追い越し、上り坂を登り、道標を右に曲がる。しばらく歩いて、6合目の山荘まで来ると、女性たちが外に出てきて、みんな歯磨きをしている。歯磨きは外でするのだろうか。私は一度も山荘を利用したことがないので、システムが分からない。山荘を過ぎ、ベンチに座って、遠目から山荘と雲海と人影を撮影する。どういうわけか、女性の中の一人がこちらに近づいてきて、バッチリ顔が映ってしまったので、しばらく写真に写らないところまで歩くのを待って採り直す。しばらく道を下っていき、ブル道を横切った後、普通の格好をしたカップルとすれ違い、トイレを通り、駐車場が見えるところまで来ると、車はまばらになっているが、地図の前には人が居たりして、この周辺で満足して帰っていく人がいることが分かる。写真を撮り、駐輪場に戻ると、スクーターの横に所沢ナンバーのバイクが停まっていて、自撮り棒にカメラをつけて自撮りをしている。登山系のユーチューバーだろうか。バイクの横に自撮り棒を括り付け、後ろに伸ばしている。もしかしてバイクで走っている後ろ姿を撮影しながら走るつもりだろうか。ヘルメットに漬けて撮影するのはよく見かけるが、こういう撮り方は初めて見る。よほど、自分が映りたい人かもしれない。撮影中だったら迷惑なので、特に声を掛けずに黙々と準備をして、水ヶ塚で着替えればいいやと、そのまま上下を一枚身に着けて出発する。近くにいた2人の誘導員は仕事の時間になったのか、一人になり、もう一人が下の合流地点にいる。光る棒を振っている誘導員に一礼をして、つづら折りの道を下っていく。徐々に暗くなり、もう少し早く出発すればよかったと後悔しながら降りていく。霧が濃くなり、時々パラパラ雨が降って来たりする。この周辺で走るならやはりレインコートは必須だ。水ヶ塚まで降り、トイレを済ませて着替える。駐車場には車中泊をするのだろうか、キャンピングカーなどが停まっていて、中からテレビの音が聞こえてくる。まだかろうじて日が残っているので、気持ちは止めに水ヶ塚を後にする。途中で、駐輪場の横にいた所沢のバイクに追いつき、その後ろをついて走る。木の中の道を過ぎて、視界が開ける。所沢のバイクガ、スポーツ施設辺りで、左側に寄って止まったので、追い越す。後ろに着かれるのがイヤだったのだろうかとミラーを見ながら、交差点で右に曲がり、三島の実家に帰る。
今回は、登り坂でペースを落としたり、9合目からポールを使ったせいか、去年の富士山1発目よりは疲労が少ない。こういう歩き方なら、ずっと続けられるかもしれない。究極的には、山頂で見かけたおじいさんのような歩き方なのかもしれないが、今の自分に合う、長続きのする歩き方を見つけていこうと思う。
来週は家族旅行で長野へ行き、それから富士山のシーズンになる。とりあえずは例年通り、御殿場ルートや富士吉田の馬返から歩こうと思っているが、歩きにくいなら、富士山の代わりになる山を探してもいいと思っている。
了
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