焼石 尿前川本流右俣 夫婦滝を右へ
岩手県
mooree
Hiroshiiiii
tbf
- GPS
- 10:42
- 距離
- 12.5km
- 登り
- 813m
- 下り
- 812m
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| 天候 | 晴れ時々曇り |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2025年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
北上川水系 胆沢川 尿前川右俣 ■体感3級上 水量少ない ラバー向き 雪渓なし ■アプローチ 中沼登山口駐車場から尿前川へ登山道を使い下って行く。 歩き出しから入渓まで20分。 ■尿前川本流〜右俣遡行 尿前川本流の遡行は、多くの記録が残されているのでここでは割愛。詳細は写真で。 1つ違ったのは尿前大滝を直登した事。 夫婦滝までは入渓から2時間15分。この時間はかなり爆速なのであまり参考にはならない。 950mの滝で出合う二俣を、右俣の釜の連瀑帯が架かる女滝へ進む。 多くの写真では見える範囲は3連瀑くらいだが、ゴルジュの中に7連瀑程の滝が架かり、ここの突破が最初の核心。 エイドを交えて全て直登した。 地形図にある滝マークに40mの大滝。唯一記録がある「いわての沢」には、「赤滝」とされている。 その本には1枚だけ赤滝の写真があるが、今回見比べるとかなり形状は変わっていた。 かなり崩落が進み、脆さが半端ない。巻きは左右から簡単に巻けると思われる。 水線の左をtbfさん渾身のリード。�控蕁� 赤滝を過ぎれば難所はない。 崩落して地肌が剥き出しになった両岸を進み、分岐は全て水量の多い方へ。 最後はかなり濃密な藪漕ぎ20分で、東焼石岳と六沢山のコル付近に詰め上げた。 ■下山 登山道を2時間半程で下山。 |
| その他周辺情報 | ラーメンともちゃん 17時から |
写真
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装備
| 個人装備 |
50ｍザイル ガチャ類 ビバーク装備
|
|---|
感想
岩手を代表する茗渓揃いの尿前川。
その本流は毎年いくつもパーティーが入り、その見事な渓相に全遡行者を酔い知らせている。
入渓早々迎えてくれるミルキーブルー、数多くの見応えある大滝、そして夫婦滝から左俣に入った後も、最後までその素晴らしい渓相が続くのが本流左俣である。
一方、夫婦滝から右俣の女滝と呼ばれる沢は見向きもされず、記録は「いわての沢」にある簡単な文章と写真1枚たけである。
その文章には、右俣は3日間を要したと書かれており、一筋縄ではいかない事はわかるが、それにしても放ったらかしにされ過ぎな気がする。
それだけ本流左俣が素晴らし過ぎる沢なのだろうが、その見向きもされない右俣をいつか遡行してみたいとずっと思っていた。
泊まりじゃないと厳しいかと云う思いもあったが、或いは日帰りも可能なんじゃないかと目論んでいた訳だ。
そして、行くなら尿前を知り尽くしている、北上山岳会の重鎮であるtbfさんを誘わない手はない。
話は決まり、いざ当日、「いわての沢」の著者の方に直接話しまで聞いて来たtbfさんは、やる気に満ち溢れていた。
夫婦滝までは朝飯前と言わんばかりの爆速スピードで歩き出し、夫婦滝に着いた時間は7時半。
まさに朝飯前であった。
右俣に入ってからの連瀑帯を次々と突破し、核心の赤滝の前で一服。
下から見るとなんとなく行けそうには見えるが、脆いのも目に見えている。
そして、実際その滝の周りをぐるりと見渡すと、崩落斜面が痛々しいが、両岸とも簡単に巻ける地形である。
この尿前川右俣にそんなに思い入れがない遡行者であれば、目の前の悪そうな大滝などには取り付かずに間違いなく巻くだろう。
だが、私の中には「巻き」の選択肢はなかった。
そして、横にいるtbfさんの目にも、赤滝の直登しか入っていないのは聞かずしてもあきらかだった。
この滝を登る為にここに来た。その思いが感じ取れた。
「リードしますか？」
と聞いた瞬間、
「行かしてもらいます！！」
の即答。
やっぱりこの人を誘って良かったと心から思えた。
そして全身全霊、まさに魂の大登攀を成し遂げたtbfさんを見て、やっぱりこの人はバケモンだと思った。
最後は滝の落ち口に腹這いで這い上がり、四つん這いのまま放心状態で肩で息する姿を見て、震えた。
なんか泣きそうになった。
今回遡行した右俣。
この記録を上げても、おそらく遡行者が増える事はないだろう。
本流左俣より華もなく、難易度も上である。そして登らなくてもいい大滝を見にわざわざ入る人は少ないだろう。
しかし、今回遡行した我々3人にとっては、本流左俣よりも何倍も何十倍も楽しかったし、満足度充実度ははるかに上であった。
誰の為でもなく、自分達だけの為に遡行した、そんな本流右俣であった。
夏の最後、8月最後の沢登りは、記録にも記憶にも残る素晴らしい1日となった。
本当にありがとうございました。
尿前川本流は今まで7回遡行し、すべて左俣でした。右俣に関しては、諏訪木秀夫著の『いわての沢』に「尿前沢・本流右俣を完登したときは三日間を要した」とあり、その困難を予想して踏ん切りがつかないでいました。行くとしたら、夫婦滝まで何の躊躇もなくスピーディーに遡行できる技術と経験が豊富な先鋭的沢屋と一緒でないと厳しいだろうなあと思っていたところ、現在東北で最強の沢登り集団「ゴルオヂ」のモーリ氏からお誘いの連絡が入り、8回目の本流は念願の右俣を遡行することになりました。
遡行するにあたり、前日と先週の日曜日の2回、北上展勝地の陣ケ岡で垂直の壁を意識した岩トレを実施。また「いわての沢」著者の諏訪木氏の自宅を訪ね、右俣遡行についてのポイントを聞くなどして準備をしました。
最大の核心となる「赤滝」の登攀に関しては、今までの滝の登攀経験で最も厳しく、今でも良く登ったと思えるほどでした。特に難儀したのが最後のクラック。ハング気味にかぶっており左腕全体を使ってのジャミングと左足で体を支持。右手、右足の手掛かりがないので、非常にバランスが悪く左腕の力が抜くと落ちてしまう。それにこの岩も何か不安定で強い突っ張りの力を加えると落ちる可能性も。この岩が落ちた場合、私もだが下でビレーをしているhiroshiiiii氏もどうなることか。考えるだけでも恐ろしい。突破口を見いだせないまま左腕がそろそろ限界に。とにかくバランスが悪いので何とか安定できないかと。そこで右腰の付近の壁をみるとスカイフックが掛かりそうな1cmほどのホールドがあり、スカイフックアブミに右足を乗せることでやっとバランスが安定。固定していた左手が自由に使えるようになったことで、現状打破でき何とか登り切ることができました。登り終わった瞬間は安堵感でしばらく動けなくなり落ち口で横たわっていました。
あまり経験したくない登攀でしたが、無事に右俣を遡行できて良かったです。「岩手の沢だから岩手の人に」と私に赤滝のリードを譲ってくれたモーリ氏、長時間ビレーをしてくれたHiroshiiiii氏に感謝です。
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634rider さん
赤滝の登攀意欲が湧きそうにないけど、岩手在住のあの男ならきっと興味を示すはず…
確かにあの男ならw
gonzoさんや姉さんも興味ありなのは知ってたんですが、今回は時間がまったく読めなかったので３人で行きました。
赤滝の登攀はヤバすぎですw
もーりーさんレベルでギリギリの時間&登攀の沢…
お疲れさまでした！
あら元気？😁
白峰会入ったんだってね。バリバリ頑張ってね！遠くから応援しとります📣
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