青笹山・小笹平・青薙山・無岳山・毛無山周回
- GPS
- 32:00
- 距離
- 24.2km
- 上り
- 2,440m
- 下り
- 2,437m
コースタイム
天候 | 晴れたり曇ったり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険個所多数(日影沢崩手前/青薙崩れ/降泉橋降り口手前など)、 無岳山の尾根は踏み跡がほとんどなくテープも少ない。 |
写真
感想
2年前、 鹿の子池と青笹山に登った時 東河内を挟んで反対側に連なる尾根を歩いてみたいと思ったが、 機会が無く延び延びになっていた。 やっと機会が訪れた。
今回は降泉橋から林道を歩き、東ムタケ沢を過ぎてから直接青笹山に上がる尾根に取り付、 小笹平で一泊して青薙山を経て無岳山に上がり 毛無山を経て降泉橋へ降りるという周回ルートを取ることとした。 降泉橋へ降りる尾根は両側が川/沢になっているので細く 急峻になっていると推測されたが、 降りられなければ登り返して畑薙ぎ第二ダムへ降りるのみと覚悟を決めて実行した。
林道をほぼ終点近くまで詰めるとちょっとした峠を超える感じのところから河川へ降りる改修工事用の道が有り そこから尾根に取りついた。 細い尾根上には結構はっきりした踏み跡が有るが、 尾根が広がるところでは踏み跡はない。 ブッシュの茂った所には“静岡コマクサの会”の札がぶら下がっていた。 ときどき傾斜が緩むが急峻な所が多い。 途中の休憩で ザックを置いて雨蓋を開けて休んでいたらザックが倒れ荷物が飛び出し、 好物のリンゴだけがコロコロと急峻な谷へ転がって見えなくなってしまった。せっかく担いできたのに・・・ “おむすびコロコロスットントン”と云う童話を思い出して、 マァ何か良いこと有るかな〜っと気を取り直していたが、 何とその夜NHKラジオで3拍子の音楽の話をやっており、偶然にも その中でその童話を放送していた。
尾根は全体に急峻だが順調に進み、 日影沢崩の近くに差し掛かり 尾根がやせて少々危険な状態になった。そこに丁度クモイコザクラが可憐に花を付けていて なんとなくホッとして嬉しかった。注意深くそこをクリヤーし ほどなく日影沢崩れの縁に到着したが 今日は 晴れていても遠くには雲があり 遠望は利かず、 聖なども見えなかった。 少し休憩し 青笹山に向かい山頂で写真のみ撮り イタドリ山へ。 ここでも展望は無いので写真のみ撮り小笹平に向かった。 イタドリ山の山頂には1975年のAWVと書かれた山頂標識と 亜細亜大WFの1979の標識があった。おそらく当時は今と比べ物にならないぐらい笹が繁茂していただろうと思うが よくぞこんな所へ・・・と思った。
イタドリ山から 小笹平まですぐだ。 樹林帯を抜けてきて一気に笹原が開け気持が良い。笹原の中にテントを張りたかったが残念ながら平らな裸地は無い。 笹は丈がとても低く柔らかいのでテントの床が多少ふわふわしていても気にならないならよいが・・・。
私は稜線に残る樹林帯の中の平坦な裸地に幕営した。(二人用のテントだと 木の根などが邪魔になり 快適ではないと思う。)
水場は笹原の緩やかな谷間を5分も下るとすぐに有り、 こんこんと湧き出ている。
水を汲んでテントに戻ったが まだ午後1時半で 早い。 早速コーヒーを淹れ昼寝。 有るべきリンゴが無く悔しい。
小笹平は ここだけ樹木が生えておらず不思議な空間だ。 風の通り道でそのために木が生えないのかなとも思ったりしたが 稜線にはしっかり生えているから それもおかしい。丸盆のカモシカ平とも少し違う雰囲気だが どちらかと云えば不動岳の鹿の平のミニバンと云った感じ??
二日目の朝、 前夜 早くに寝たので3時過ぎには起床。ゆっくり朝食を採り明るくなった4:45に出発。 こぶを一つ越え問題の青薙崩れに差し掛かる。 離れて見ると短いナイフリッジになっておりこれは・・・と思うが ここは北側を巻けるので全く問題なし。 それに続く岩混じりの登りの尾根が問題で、 1ヶ所は とても危険だ。 崩壊が進んでいるようで近いうちに通れなくなる可能性が高いと思う。小さなツガが2本生えており、ホールドとしては少々心もとないが それしかないのでそれを掴んで体を持ち上げクリヤー。 両側はスッパリと落ちているので冷や汗ものだ。さらに登ると展望が開けてきて クモイコザクラも咲いていた。 北東側の展望が開け、布引と思われる山の向こうに 笊と思しき山頂が覗いていた。 東には 霞の上に富士山が幻想的に浮かんでいた。 展望地でしばし休憩し そこから直ぐに稲又山-青薙山のルートに合流する。
池の平へ下るルートを分けるまで一般ルートを歩くが、 今までもう数回も歩いているが 聖方面の展望が結構よく効きチョットびっくり。今まで気がつかなかった。 この後 ズーッと所々で樹間から聖方面が見えていた。
池の平のルートを右に分けると 踏み跡はほとんどなくなり テープ類もほとんどない。 シダやトリカブトの新芽が出ているが邪魔になる下草もほとんどなく 人の手の入っていない気持ちの良い森をどんどん進む。 無岳山に近付くと唐突に無粋な2棟の小屋が目に入る。壁に“ヤッタゼ”とペンキで書いた跡が有る。 これを過ぎるとすぐに無岳山の山頂で東側が崩れており展望が効くが 今日は雲も上がってきて殆ど見えなかった。 三角点は崩れの縁の近くで近い将来的には ここも崩れてしまいそうだ。 ガレの縁を通って歩を進めるが 少し危ない。 しばらく標高2,000〜2,100mのなだらかな尾根が続くが 二重稜線や窪地がたくさんあり雪解け後の池なんかがないかな〜ときょろきょろしながら進む。 少し標高を下げ ほどなく毛無山に着く。 穏やかなのはここまでで ここから降泉橋までほぼ下りばかり。 特に畑薙第二ダムに降りる尾根を右に分けてから急降下になり、降泉橋が近づいてくると予想通りさらに険しくなり小さな尾根がいくつもあってル―ファイも難しい。(幸い 少しだけ古い赤布が有るので見つけるとホッとする。) 危険なザレや細い尾根の岩に細心の注意を払って降泉橋に降り立ち 駐車地へ戻る。
結構スリリングな所の多い山行であったが 無事に踏破でき充実感・満足感たっぷりであった。
コメント
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おはようございます、ijikemusiさん!
小笹平の辺りはいい場所ですネ...
私なら を半ダース担ぎ上げて、半日ぐらいボケ〜っとしたい場所です。
きっと、命の洗濯ができそうです
Hottenさん、 こんばんわ。
洗濯しすぎて ボロ雑巾になっちゃいましたよ。
深南部は 小笹平の様な所が結構ありますね。 不動岳の鹿の平、加々森-池口の鹿の平、黒法師のクロバラ平、池口岳-鶏冠山の笹の平、 丸盆岳のカモシカ平・・・等 通称の有るところだけでも結構ありますし、 私がしばしば訪問しています大鹿村の笹山や二児山などの笹原も同じようで いづれも大好きで (クロバラ平はバラ谷の頭から見たことしか無いですが)アーベントを楽しみながらゆっくりテントで過ごすのはとても気持ちが良いです。 過激日帰り速攻派のhottenさんに超お勧めです。
そうそう、 レコにも書きましたが、 (青薙ぎ崩れは吊尾根を含めて とても細いですが)岩混じりの尾根が1ヶ所とても危険な状態にあり、 それが崩れると両側がすっぱりと切れ落ちた状態になってしまい、 通れなくなる可能性が高いです。今でも危険な状態ですが、 行かれるなら 早い時期に ・・・です。
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