確かにあの山の藪は半端じゃない。山頂付近は周りを見渡すこともできない藪、身動きもままならないような藪であった。三角点は見つけられず、蛇がとぐろを巻いたような大きな熊の糞にビックリ。しかし、快適とは言わないが、それほど苦労したとは思わない。
5月下旬だったが、残雪も利用できたし、八十里越えの番屋峠からの尾根、守門川と五十嵐川の分水嶺の藪は薄かった。ブナ林の下生えは総じて薄いのだ。
帰りはびっしり残雪の詰まったブナ沢の誘惑に負け下降、行き詰まって高巻き、八十里越え通しで番屋峠に戻った。道は崩れていて、泥の中にピッケルを差し込んで通ったところもある。それも想定の範囲内で、反省点もあるが、成功例としての思い入れなのである。
烏帽子の名の付く山は、総じて急峻だ。名の由来は、頭にかぶる烏帽子から来るのだろうから当たり前といえばそれまでだが、日本全国でいくらくらい有るのだろうか。
カシミールで検索すると50山程度出てきた。一県あたり一山はある勘定だ。驚いたのは、白山と宝蔵山の真ん中にある標点820mに烏帽子山の名が有ったことだ。国土地理院の地図には山名は入っていない。どなたかが篤志の心で入力してくれたのであろう。
この近辺では、笠堀ダムの右岸にも烏帽子岳がある。標高は679mだがこちらは三角点マークも山名も明記されている。この烏帽子岳はふもとから見ると、形は烏帽子そのものだからすぐにわかる。地元の人はカタガリヤマ(傾いている山の意?)と呼ぶらしい。
五頭山のルート上にも烏帽子岩が有る。こんなのも入れると、日本全国では数えきれないほど有るに違いない。
そのうち私は幾つ登っただろうか。前述の物は、全部登った。標高の一番高いのは、北アルプスの烏帽子岳。これは間違いない。あとは、吾妻の烏帽子山。あとは、あとは、飯豊の烏帽子山だ。ちなみに私のPCデスクトップの待ち受け画面は、黒々と天を突く岩峰、飯豊の烏帽子山である。
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