烏帽子岳（カタガリ山　旧下田村）１／２

2017年02月22日 23:28山たびの軌跡全体に公開

山たびの軌跡　第48回　天気予報が晴れだったので山に行こう、と決めたのは良いが、道があるからと言っても簡単には出かけられないのが、雪の季節である。登山口までのアプローチやラッセルのことを思うと「帯に短したすきに長し」である。悩んだ割には、たいした案も無く、山の方はサッサと切り上げて、温泉主体の案に落ち着く。神さんが行ったことがない、という不動堂山である。標高も低いし、雪は落ち着いたので適度に締まっているはずだから、たいした時間もかかるまい。

余計な荷物は持たず速攻で登る計画とする。昼食は温泉で摂るつもりだから究極の軽装である。すると、神さんの山友Nさんから電話が入る。下田村の赤松山への誘いだとのこと。人数は5、6人位らしい。赤松山の名は知らなかった。地図にも山名のの記載はないが、その先に尾根続きの烏帽子岳が有る。烏帽子岳は、地元ではカタガリ山と呼ばれている山だ。いつかは登ってみたいと思っていた山である。

「烏帽子」と名の付く山は、全国いたるところにある。その名は、山の形からきていることは間違いないであろう。山は尖がりと稜線から成るのだから。ここの烏帽子岳も、里から見ると確かに烏帽子の形である。笠堀ダム方面から踏みあとはあると聞いていたので、そこから登るつもりだったが、私は、あわよくば、烏帽子岳を往復するつもりで参加する。

国道２８９号線脇にある、会越産業㈱の構内に車を置いて右手の尾根から登る。雪の表面は、凍み渡りが出来るかのようにカリカリに凍っている。雪は３０ｃｍ位だが、さすがに地肌の出ているところはない。前方に、烏帽子のようなシルエットが見えた。典型的な烏帽子の形。烏帽子岳の由来は、この山容から来ていることは１００％間違いないだろう。

楢の木主体の雑木林だが、下生えは雪の下で、比較的歩きやすいなだらかな尾根である。多少、アップダウンはあるが、なだらかに登っていき、最後稜線へ向かって一気の登りとなる。粟ヶ岳が日の光を浴びて真っ白に輝いている。守門岳が淡いシルエットとなって爆裂火口跡をさらす。稜線には赤松の木が目立つ。これが山名の由来だろうか。左手の烏帽子岳へ続く尾根にも赤松が目立った。稜線からわずかに進んで赤松山山頂となる。

目の前が烏帽子岳、痩せた尾根が続く。ところどころ尖ったピークがあり、雪が多いと越えるのは難しそうである。その前方に山頂がわずかに双耳峰となっているのが、川内の一方の盟主矢筈岳である。左手の抜きんでて真っ白な山は盟主粟ヶ岳である。眼下には笠堀ダム。守門岳からぐるりと絶景が広がっていた。

風はなく、ぽかぽかと絶好の登山日和である。絶景を肴に大休憩。酒が出てきて“宴会”となる。私は、一人烏帽子岳を目ざした。痩せた尾根だが、雪の付き具合といい、締まり具合といい、絶好のコンディションに思えたのである。初対面のリーダーではあるが、わがままを通させて貰う。今行かなければ次はないという心境である、というよりは予定通りの行動である。

写真左：赤松山から守門岳を望む
写真中：烏帽子岳　その向こうには矢筈岳
写真右：烏帽子岳登攀中に赤松山を振りかえる　

2017-02-13 春です

2017-02-22 烏帽子岳（カタガリ山　旧下田村

お気に入りした人

人

拍手で応援

拍手した人

拍手

訪問者数：316人