夜叉神峠〜両俣小屋〜北岳〜池山吊尾根〜歩き沢周回58キロでへろへろ山行
- GPS
- 1706:19
- 距離
- 58.3km
- 登り
- 3,518m
- 下り
- 3,343m
コースタイム
天候 | 快晴、午後から時々ガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
<風呂> 21時過ぎだとどこも風呂は終了していました。 <夜叉神峠 - 両俣小屋> 野呂川出合まではずっと舗装されています。そこから先は所々の舗装です。最後の1キロは道幅の広い登山道ですが、去年と違って道が所々で土砂で寸断されており、5分位は余分にかかる感じです。ここまで30キロです。 <両俣小屋 - 北岳 - 八本歯ノコル> 16日時点でこのルートはまだ通行止めでした。地図では左俣大滝まではずっと左岸になっていますが、実際には10回位は右岸と左岸を渡る必要があり、まだ水量が多い為との事でした。気温はこの時点で10度、水温は9度との事。 今年はまだ登山道の整備に入っていないので、道標も去年までの物だけで道も荒れているはずとの事、また大滝から北岳へは急登で、梯子等は古びているので頼らずに岩や木を掴んで登るようにとの事です。 地図では実線ですが、上記の状態なのでこの時点では破線位の感じでした。水量は膝くらいですが、渡る回数が多いのでいちいち登山靴を脱いでは時間がかかり過ぎるでしょう。多少は石が濡れていて滑る所も有りますが、登山靴のままで飛んだ方が時間は短縮できます。各自で判断して下さい。 大滝から先はいきなり急登です。1ヶ所、登山道が巻き道の部分で流された様な所が有り、少しだけ怖いです。中白峰沢ノ頭の直下からハイマツ帯になり木陰が無くなります。ここから北岳肩ノ小屋方面の登山道にぶつかるまでは、がれて足元がずるずる下ってしまう様な道で疲れます。ここまで登山者は0です。そこから八本歯ノコルまでは、大賑わいでした。 <八本歯ノコル - 池山吊尾根 - 歩き沢> 出だしは梯子やロープが続きますが、その後はボーコン沢ノ頭まで、ハイマツ帯の見晴らしの良い丘の様な登山道です。しかし道標が無く、ハイマツに道を塞がれてかき分けて進んだりで、短パンだと足は傷だらけになります。またガスられると道標が無いので迷いそうです。その後は急な下りになります。途中から赤いペンキやリボンが出てきますが、判り難い所も有って藪こぎもするので、腕も露出していると傷だらけになります。登山者は登り2名。 池山御池小屋は無人ですが、綺麗で泊まれそうです。それから先の下りも急で、道も判り難い個所や倒木が多く、時間がかかります。 <歩き沢 - 野呂川発電所 - 広河原 - 夜叉神峠への林道> 鷲ノ住山登山口への道は、分岐の印が全く無くて判りませんでした。ainuさんの以下のレコの写真に有った、野呂川発電所つり橋はひょっとしたら流されているかもしれないと思ったのですが、BBBさんが僕と同じ日にこの橋を渡っていました。 http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-62541.html |
写真
感想
金曜日に飛騨古川の友達が泊まりに来る予定だったのですが、急遽無くなって木曜日に彼とは横浜で飲むだけになりました。よって急遽山に行く事にしました。
youtaroさんの、前回のレコを参考に富士見下から入って燧ヶ岳に登ろうか、kankotoさんの前回のレコの北岳にしようか迷ったすえに北岳にしました。
前回の山行が6月6日なので随分と間が空きました。今月は月1では無く、後1回だけ平日に行きます。去年失敗した山行のリベンジです。今回はその為のトレーニングも兼ねています。また北岳へのルートで、まだ歩いていない左俣沢のルートと、池山吊尾根のルートを歩くのも目的の一つでしたが、思った以上に辛い山行になりました。
出だしはいつもの様に夜叉神峠からです。鳳凰三山の山行でここは利用するので、今年は既に4度目です。
前回は広河原から先、白鳳峠の入り口から林道を分かれましたが、今回は両俣小屋まで、出だしはいきなり30キロの林道歩きです。月夜で厳かな山なみと幽谷のシルエットが際立ち、遠くに聞こえる動物か鳥の鳴き声が時折する中を歩くのは気持ちが良いものです。広河原までの15キロは2時間30分を切ってまずまずのペースでした。
野呂川出合の近くから足のつけ根が痛くなってきました。やっぱり固い舗装道路を歩くのは足に良くないですね。。。両俣小屋への道はこれで3度目なので、ちょっと疲れが目立ちました。前回は9月だったのですが、今回はまだ道が整備されていない様で、所々土砂で道が寸断されていました。自動車は通行できませんね。
両俣小屋でコーヒーを買って朝食を食べながら道の状況を聞きました。小屋番の女主人の話では、今年はまだ通行止めが解除されていないそうで、無線でもその様に連絡していました。多分広河原と話していたのだと思います。
ここまで来て引き返す気もしないので、そのまま歩く事にしました。小屋のご主人には、大変だよと少し脅されましたが。。。
今回は沢用の靴は持って来なかったので、膝までの渓流を何度も渡り返すというのは、ちょっと時間がかかりそうで嫌でしたが、出だしの所がちょっと飛ぶのに躊躇した位で、後は大丈夫だったので靴を濡らさずにすみました。今年はまだ歩いた人はいないかもというルートを進むのは、ちょっとした冒険気分で楽しかったです。
左俣大滝には思ったより早く到着し、足の痛みも消えていました。しかしこれからの北岳への急登が辛かったです。足の痛みも復活してしまいました。
中白峰沢ノ頭を過ぎるとお花も咲いているので、今までの辛さがいやされました。でもまだ行程の半分です。
北岳の山頂に着くと、今までが嘘の様に大勢の登山者がいました。やっぱりこのルートはマイナーなのですね。広河原で通行止めと言われているだろうし。。。八本歯のコルまで下ると、いよいよもう一つの未踏ルート、池山吊尾根から歩き沢に下るルートを歩きます。実際にところ、ここは予想以上にきついルートでした。スパッツを北岳ではずしたのも失敗でした。その後のハイマツ帯や、藪こぎで足も腕も傷だらけになってしまったので(;^_^A アセアセ・・・
流石に破線のルートだけの事は有りますね。多分破線でもきつい方になると思います。道も判り辛く、急な下りで足はもうへろへろでした。しかしやっと歩き沢の林道に到着してから、真の辛さが待っていました。鷲ノ住山登山口への道がどうしても見つけられなかったのです。結局は諦めて広河原まで引き返す事にしました。これで歩き沢に降りてから広河原まで12キロ程、追加で林道歩きをする事になりました。足を引きずりながらなんとか広河原に着きました。
しかし広河原からさらに夜叉神峠まで15キロの林道歩きが待っています。歩き沢に下りてから、直ぐに広河原に向かったら、まだ最後のタクシーに間にあったかもしれませんがもう遅すぎます。広河原でも携帯電話は通じなかったのですが、衛星を使った公衆電話が有ったので、家に電話する事が出来たのがラッキーでした。
もしこれが無かったら、広河原山荘に電話を借りに行くつもりでしたから。
限界の足を引きづりながら夜叉神峠を目指して歩きます。19時過ぎに広河原を出発したので、22時頃に到着の予定でお風呂が閉まっている事が気がかりでした。所が20時50分頃、後ろから車が来て乗せてくれました。広河原山荘のご主人だそうで、急ぎの用事が有って車を走らせてきたそうです。おかげで21時頃に夜叉神峠に着けました。正に感謝感激でした。
ただ家に帰り着くまでもちょっと大変でした。金曜日は朝6時20分に起きて家族の為に朝食を作り、夜は21時30分に23時20分にアラームをセットして寝たので、2時間も寝ていません。家に帰り着いた時には日曜日の0時10分になっていましたから、完全徹夜です。ちょっとボーとして1時30分に寝て、翌日は6時20分に起きて朝食を作らないと娘の誕生日で、お客さんが来ますから。。。
という事でやっと今日、このレコを書く時間ができたというわけです。。。
ちなみに調べたら、池山吊尾根ですれ違った2名の内の一人はヤマレコのBBCさんでした。僕と同じ日に夜叉神峠の駐車場をスタートし、鷲ノ住山を通って池山吊尾根を登っていました。あちらからだと矢印が有るので行けるんですね。。。今年3度目の計画貫徹の予定が、またまた失敗に終わりました。。。
ところで下記の”2010年、記憶に残るヤマレコの記録”の7件中3件は北岳関係でした。ainuさん、azureさん、kurosukeさんのレコです。僕の様に単に長時間歩いただけと違う、凄いレコなので是非ご覧下さい。
http://www.yamareco.com/modules/diary/1201-detail-16112
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
Futaroさん
いつもながら超ロングですね
このルートで北岳目指す方はいないですよね
Futaroさんらしいルートです。
この時期、鷲ノ住山登山道を通る方は少ないので
分かりずらいのですかね。
ここからの広河原〜夜叉神への道、
考えたくないですね。
Futaroさん、こんにちは。
この日、私も北岳に登っていたのですが、同じ山とは思えないような凄いルートですね。 お疲れ様でした。
特に、12時間近くかけて北岳山頂まで登ったあとに、さらに吊尾根に向かう体力と精神力は驚きです。
kankotoさん、こんにちは。
最後に道を見つけられずに、画竜点睛を欠いてしまいました。歩き沢に降りた時には、これで今年3度目の計画貫徹と喜んだのですが。。。
野呂川発電所まで降りてから、広河原に引き返して夜叉神峠は流石に泣けましたね
この残したわずかな区間を通るルートを考えるのが大変ですね
k_shimagさん、こんにちは。
北岳、間ノ岳の日帰りも大変ですよね。御苦労さまでした。
私は亀の遅さなので時間をかけて登りましたが、k_shimagさんの様に、もう少し速いとコース取りも楽になるのですが。
Futaroさん、こんばんは。
全行程中、林道歩きが40キロ以上あるのですね。
また、山へ入ってからもマイナールートの登り降り。
こんな感じのロングはFutaroさんの独壇場ですね
私も北岳周辺を混雑を避けて歩くには?と考えて
いますが、思いもしなかったルートです。
この夏は、夜叉神から早川尾根の方へ歩いてみたいなあ
と思っています。
戻りはバスですよ。。。歩かないですよ。。。
私も同じ日に北岳に登ってました。
普通のルートで登っただけですが、熱射病みたいな感じになり、きつかったです。
ルートが被っていませんので、お会いできたとすれば山頂ですが、1時間くらいは後に到着でした。
広河原に向かうバスは遅れましたので、歩く力があるなら、使わないのが正解かもしれませんね。
youtaroさん、今晩は。
40キロ以上どころか45キロ以上が林道なんです。これだけの労力をかけて、登山ルートは12キロ位、面白く無いとショックですよね
今回のルート、登山道の部分は歩いて無い所が殆どで、それなりに面白く、歩いた価値は有りました。でも最後をミスたのがね〜。やっぱりドジだなーと思うのです。
今月は後1回行くので、次回はドジらない様にしますね
yukiさん、今晩は。
それはびっくりです。でも塩見の先まで足を延ばしたのですね。実はそちらはまだ行ってないのです。
面白そうな所が有れば教えてくださいね
広河原までなら行きは歩いても良いと思います。でも帰りまで歩きたくないというのが今回の教訓でした
Futaroさんこんばんは
58km歩いて計画が失敗って・・スケールが大きすぎますね
この日yukiさんも北岳でしたか
皆さん梅雨明けのアルプスを満喫されたようですね
バスに間に合わなくても林道を歩けば、という考え方は私も好きですが
この時期は暑くてつらそうですね さらに徹夜となれば
この前の飲み会での計画、下山してから20km林道を歩けば芦安のような
登山者仮眠所があるようなので少し安心したのもつかの間、
台風のせいで今年も断念に終わりそうです(- -;
shira-gaさん、今晩は。
”台風のせいで今年も断念に終わりそうです”って事は今週でしたか?きっと台風それると思いますよ。明日までは確実に駄目でしょうが。shira-gaさんの台風を吹き飛ばすドMレコ、楽しみにしています。で、いつ出発でしたっけ?
ところで”バスに間に合わなくても林道を歩けば、という考え方は私も好きですが。。。”って、やっぱり思考が似ていますね。
でも今回は長すぎましたね。日帰り登山で、肝心の登山が約12キロ、林道が45キロ超ですから 林道歩きは最長でも30キロ以内に抑えたい。。。
なんという林道歩き・・・驚愕です・・・
まさにFutaroさんしかできないコース取りですね。
池山吊尾根は積雪期はメインルートなのに、この時期あまり使用されない感じなんですねぇ。
林道歩きがメインでは無いのですが、歩きたい登山コースを結ぶとたまたま林道歩きが長くなっただけなのですが
池山吊尾根、次回に歩くならやっぱり積雪期にしたいですね。ainuさんやazureさんの様に速く無いので、0時出発では日帰りは間に合わないかもしれませんが。。。
riCOさんの様にテント泊で登る方が、綺麗な山の景色を楽しめるのですが。。。
初めまして。コメントありがとうございました!
Futaroさんの山頂での写真を見て、
「このオレンジ色のパンツどこかで見かけたなぁ?」と思い、撮ってきた写真を探すとやはり北岳山頂を目指すFutaroさんの後姿が小さく写ってるのを発見しました!
もしよろしければ、そのお写真upしてもよろしいでしょうか?(嫌なら嫌と遠慮なくおっしゃってください。^^)
mizutamariさん、今晩は。
変な所で写ってたんですね ところで夫婦で毎週の様に山に登れて良いですね。
我が家は知り合って8年位で結婚したのですが、直ぐに子供が出来てしまい、二人で山に登ったのは3回位しか無いんです。グループでは何度も登ったのですが。。。
もうちょっと二人で山に登りたかったな〜と思っていたので、mizutamariさんのプロフィールの山行記録の量がちょっと羨ましかったです。
ちなみに20年以上前の話ですが、5月連休に槍ヶ岳にテント山行した際に知り合った人が、昔の先輩の家におじゃました際、新婚旅行の写真を見せてもらったそうです。ニュージーランドだったそうですが、その写真に僕が写っていたそうです。悪いことはできませんね
ありがとうございます。早速UPさせていただきました。^^
これも思い出の1つですよね。
大きめのサイズでUPしたのでクリックすると確認しやすいと思います。
ウチは子どももいないし、なんと運転は私しかできないので旦那さんは私がいないと遠くの高い山に行くのが困難なのです。ましてや私は1人で山には登れないし。(^^;
2人で山に登ることが好きになって始めた登山ですので、できるだけ長く一緒に山に登れたらと思っています。^^
確かに写ってますね
車の運転は、我が家は二人とも免許を持っていますが、かみさんは高速にのれないので、殆ど僕が運転ですね、
でも近くに住んでいるかみさんの親戚は、mizutamariさんと同じです
Futaroさま、こんばんは。
いやはや、こんなコース取りがあるのかと
ただただ感心するばかりです。
更に最後のヒッチハイク??
きっと、Futaroさんは何か強運を持っているのですね。
お子様思いのパパの姿を想像しながら
次のアップはどんなコース取りになるのかと
楽しみにしております。
aonuma1000様、前回は乗せていただいて有難うございます。
2回連続で車に乗せてもらって、少し早く車に返りつきました(;^_^A 2回連続はちょっとバツが悪い終わり方ですが。。。
今回の山行で、すっかり風来坊の時の感覚が戻ってしまい、林道歩きが全く苦にならなくなりましたね。登山としてはどうかなと思うのですが。。。
次回はもっと登山らしいルート取りの予定です。ヤマレコには掲載された事が無いルート取りという点では、今回と同じですが。。。でも計画どおりいった事があまり無いので、次回も中途半端かもしれませんが。
こんばんわ。
日帰りですごいですねぇ〜。
しかも林道歩きが45km。
ゼロ富士を彷彿とさせます
でも人が少ない静かな山行は魅力的ですよね。
あと、お花畑の写真がとってもきれいです!!
ねっころがって撮られたというのも素敵☆
またレコ楽しみにしてます
tamaoさん、こんばんは。
ロングをやりたいわけでは無いのですが、無雪期の単独の場合のルールを守るとこうなっちゃうんですよね
1. 歩いた事の無いルートを少しでも入れる。
2. 行きと帰りは別ルート。
3. 破線か廃道か登山地図に載っていないルートを少しでも入れる。
この日、他の北岳に登った人のレコだと凄く混んでいたそうですが、このルールに従うと、必ず静かな山行の部分が入るのが良い所です。外れも多いですが、意外な驚きもたまに有ってそれが楽しみです。
ちなみに他の人がいればこのルールは無しでルートは自由です
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する