音更山・石狩岳から黒岳へ（東大雪-表大雪縦走）

2018年07月24日(火) 〜 2018年07月27日(金)

• GPS: 28:19
• 距離: 48.1km
• 登り: 3,582m
• 下り: 2,776m

コースタイム

1日目

• 山行: 6:42
• 休憩: 0:30
• 合計: 7:12

5:40 十勝三股コース登山口
7:05 7:17 水場
8:38 8:54 十石峠
9:46 9:47 ブヨ沼
11:56 11:57 音更山
12:52 シュナイダーコース分岐

2日目

• 山行: 7:00
• 休憩: 0:38
• 合計: 7:38

4:52 シュナイダーコース分岐
5:38 5:41 石狩岳1,966mピーク
5:57 5:57 石狩岳
6:16 6:17 小石狩岳
6:58 7:07 川上岳
7:35 7:43 ニペの耳
9:41 9:57 1289コル
12:03 12:04 石狩岳分岐
12:20 12:20 沼ノ原分岐
12:30 大沼野営指定地

3日目

• 山行: 7:37
• 休憩: 1:07
• 合計: 8:44

5:00 大沼野営指定地
5:31 5:46 五色の水場
8:22 8:41 五色岳
9:06 9:06 忠別岳避難小屋分岐
10:09 10:19 忠別岳
10:52 10:59 忠別沼
12:28 12:44 高根ヶ原分岐
13:44 白雲岳避難小屋

4日目

• 山行: 3:26
• 休憩: 0:29
• 合計: 3:55

4:59 白雲岳避難小屋
5:24 5:24 白雲分岐
6:11 6:16 北海岳
7:27 7:31 黒岳石室
7:55 8:15 黒岳
8:54 黒岳リフト七合目乗り場

天候

4日間とも快晴

アクセス

利用交通機関：

タクシー 自家用車 ケーブルカー（ロープウェイ／リフト）

ユニ石狩岳・石狩岳登山口への林道は7月23日に復旧しています。
http://www.rinya.maff.go.jp/hokkaido/apply/nyurin/nyurin_kisei.html
自家用車をユニ石狩岳登山口に止め、層雲峡下山後はタクシーで回収に向かいました。タクシー料金は15000円くらいです。

コース状況／危険箇所等

●ユニ石狩岳〜十石峠
　倒木が数か所あります。
　縦走装備でくぐったり、乗り越えたりするのはなかなか大変です。
●十石峠〜音更山
　登山道はしっかりしています。
　ヒグマの痕跡は多数。
●音更山〜石狩岳
　特になし。
　悪天候時には、音更山からの下りの岩場での道迷いに注意です。
●石狩岳〜ニペの耳
　切り立った稜線歩きになり、ここまでの行程と雰囲気が変わります。
　慎重に足を運びました。
　ヒグマの痕跡多数。
●ニペの耳〜最低コルへの下り
　ニペの耳から先は、あまり人が入っていない様に感じられます。
　そして約400mの急激な下りが始まります。
●最低コル付近〜根曲り廊下
　背を超すような笹竹が生い茂っています。
　特に最低コル付近は、登山道が非常に分かり難いです。一部分は廃道と言ってもいい状況です。GPSがあっても非常に苦労しました。
●石狩岳分岐〜沼ノ原
　腰くらいの笹が繁っています。
前区間に比べれば天国です。
●五色岳まで
　五色の水場からの急登を越えれば、なだらかな登りが続きます。
　8割方木道です。
●以降の行程は特記事項なしです。

その他周辺情報

今日も黒岳温泉へお邪魔しました。

写真

7/27 23:52

タイミングよく7月23日に林道が復旧してくれました。
当初は林道を歩いて、シュナイダーからの縦走を計画していました。

7/24 4:04

期待感の高まる朝焼け

7/24 4:25

登山道入り口の看板は目張りがしてありますが…
林道復旧しています。森林管理局のホームページで確認できます。

7/24 5:41

ユニ石狩岳登山口。
登山届を見ると21日くらいから記帳があります。
実際の復旧は、もう少し早かった様です。

7/24 6:14

倒木多数
縦走装備だと登るのもくぐるのも大変です。
笹も伸びて来ています。去年よりも歩き難くなった印象です。

7/24 8:39

十石峠到着
今回、2日分5.5リットルの水を上げています。
初日は23kgくらいの重量になっています。
これがなかなかきついです。

7/24 8:48

ここで昼ごはん。

7/24 8:39

ユニ石狩岳
今回は寄って行く余裕はありません。

7/24 8:40

音更山まではまだこの距離感。
過去2回は音更山でテン泊しています。
今日はさらにその先の石狩の肩まで進む予定です。

7/24 8:40

ニペソツ山

7/24 9:13

コマクサ

7/24 9:30

2年連続で敗退している石狩岳

7/24 9:39

クマの掘り起し
フンも含め、痕跡はそこかしこにあります。

7/24 9:44

チシマキンバイ

7/24 9:46

ブヨ沼

7/24 9:47

水場は今回も確認せず。

7/24 9:52

チシマヒョウタンボク

7/24 10:07

音更山の東側のコルと、そこからの急登

7/24 10:07

石狩岳
右側の山肌に顔が見えます。

7/24 10:22

コルへの下りはハイマツのトンネル。

7/24 11:24

音更山の頂上台地

7/24 11:41

イワブクロ

7/24 11:48

ミヤマリンドウ

7/24 11:49

音更山のテン場
去年、おととしとお世話になりましたが、今回は先に進みます。

7/24 11:53

音更山頂上

7/24 11:51

頂上付近はナキウサギの生息地。
鳴き声が聞こえます。

7/24 11:54

石狩岳への稜線

7/24 12:12

音更山頂上直下の岩場
ガスが出ていると迷いやすい所。

7/24 12:54

シュナイダー分岐（石狩の肩）
ここで石狩岳から降りてきた方たちに会いました。
一人はシュナイダーピストン、4人パーティの方々は音更方面に抜けて1泊だそうです。

7/24 13:20

石狩岳は明日のアタック。

7/24 14:33

今日はここまで。

7/24 15:23

7/24 16:37

お茶漬けパスタ
これは結構よかったです。
疲れた時も食べやすく、これから定番になりそうです。

7/25 3:41

2日目の朝

7/25 4:18

夜明けと雲海

7/25 4:18

石狩岳のモルゲン

7/25 5:05

7/25 5:08

石狩連峰の核心部分
切れ落ちた山肌は東大雪の特徴でしょうか。

7/25 5:39

石狩岳山頂
3度目の正直でやっと登頂です。

7/25 5:40

クマネシリ山群

7/25 5:50

1967最高地点

7/25 5:59

ここが最高地点。
石狩岳よりも1m高くなっています。
そしてここで鹿2頭と遭遇しました。こんな所まで上がってくるとは驚きです。

7/25 5:59

石狩連峰の稜線
ここを歩けると思うと、胸が高鳴ります。

7/25 6:03

鋭い山肌

7/25 6:20

切れ落ちるエッジ

7/25 6:20

小石狩岳

7/25 6:26

振り返って南から見た小石狩岳

7/25 6:28

平らな山頂の川上岳

7/25 6:34

西斜面の切れ落ち

7/25 6:36

トムラウシ

7/25 6:36

十勝連峰

7/25 6:49

エゾノツガザクラ

7/25 6:51

川上岳手前の雪渓。
登山道から1mくらい下です。
この感じなら雪から水を得られそうな場所です。

7/25 7:01

川上岳から石狩岳を振り返ります。

7/25 7:10

ニペの耳

7/25 7:40

ニペの耳からのニペソツ山の眺め。
稜線が続いているのが分かります。

7/25 7:40

次の日には歩いているはずの忠別岳、高根ヶ原。
この時は、ほんとにあんな所までいけるのかな？って感じです。

7/25 7:57

ニペの耳を過ぎると、登山道が若干薄くなります。
あんまり人が入っていない感じです。

7/25 7:58

2日目のの宿泊地、沼ノ原ははるか向こうに見えます…

7/25 8:13

1729m峰

7/25 8:21

このピークを越えると、

7/25 8:38

標高差450mの急激な下り。

7/25 9:03

下り終えた辺りから道が不明瞭になります。

7/25 9:32

笹は背丈を超える勢い。
この辺りから水の残量が心配に。
猛暑は山に上にも影響しています。
余りの天気のよさに、水分補給の頻度が上がります。

7/25 9:40

最低コル付近
狭いながらも小さな空間が開いています。
夏山ガイドでは「テント2張り分のスペース」となっていますが…
この辺りから沼ノ原寄りの一帯が、もっとも厳しい場所でした。
ここから南へ行くと水場へがあるはずですが、道は途中から消えていました。

7/25 11:20

道がなくなる…
落ち着け！むやみに進まず分かる所まで戻る！

そうだご飯を食べて落ち着こう！
お昼の赤飯をたらふく食べたら少し落ち着く。

7/25 11:50

冷静に観察し何とか道をたどります。
一番厳しい所を何とか抜けると前方から鈴の音が！
まさかの人でした！
ぼくとは逆ルートで、石狩岳を目指す男性でした。
お互いにこんな所で人と会うとは思ってもおらず、驚くと同時に、安心し勇気づけられました。
お互いに情報交換し分かれます。
この出会いは本当にうれしかった。
でもお互いに思っていたはずです、「物好きもいるなあ」って（笑）

※出会う直前に撮っていたアカモノ

7/25 11:51

ヤブを漕ぎながらの急登。
石狩岳分岐への登りもきつかったです。
そして出発時2.5Lは残っていたはずの水が、もう少ないです。

7/25 12:04

石狩岳分岐

7/25 12:20

沼ノ原分岐

7/25 12:22

大沼はもう少し

7/25 16:58

大沼到着
思いっきり水が飲める！
浄水器で濾した大沼の水は、意外においしかったです。
（2日目で残った水は500mlくらいでした）

7/25 14:01

疲れを癒す一杯

7/25 13:59

今日も早寝をしよう。

7/26 4:58

3日目の朝
大沼とトムラウシ
今日は白雲岳避難小屋まで進みます。

7/26 5:04

ワタスゲ

7/26 5:13

7/26 5:33

五色の水場
ここで今日の水を補給。
昨日の反省から3L持ちます。

7/26 5:58

アオノツガザクラ

7/26 6:25

今日も朝から日差しが暑いです。
雪渓の上は涼しくてありがたい。

7/26 6:51

7/26 7:05

トムラウシの王冠とチングルマのお花畑

7/26 7:31

チシマフウロ

7/26 7:53

チシマキンバイのお花畑

7/26 8:23

五色岳山頂

7/26 9:17

南からの忠別岳は厳しい

7/26 9:19

ミヤマリンドウ

7/26 9:31

クモマユキノシタ

7/26 9:53

チシマギキョウ

7/26 10:09

忠別岳

7/26 10:24

ミヤマシオガマ

7/26 10:25

白雲岳
まだまだ遠い

7/26 10:31

メアカンキンバイ

7/26 10:43

忠別沼

7/26 11:02

エゾカンゾウ

7/26 11:15

旭岳

7/26 12:00

大雪高原
空沼

7/26 13:05

緑岳

7/26 13:13

避難小屋が見えてきました。

7/26 13:32

チングルマ

7/26 13:40

キバナシオガマ

7/26 13:44

白雲岳避難小屋到着
今日の行程は長かった！

7/26 14:56

今日はテン場も小屋も大盛況でした。
団体さんと高校の登山部が入っていました。
テントは25張りくらい

7/26 15:07

7/26 18:50

夕暮れ

7/26 18:50

7/26 19:07

月と避難小屋
3日目終了。

7/27 5:32

4日目も朝からこの天気です。
最終日は黒岳から層雲峡に降ります。
長かった旅も今日でおしまいです。

7/27 5:34

7/27 5:34

ナキウサギ岩

7/27 5:38

7/27 5:59

北海岳への登り

7/27 6:12

北海岳
今回の最高標高地点。

7/27 6:20

7/27 6:28

チシマクモマグサ

7/27 6:49

北海沢の雪渓

7/27 6:58

7/27 7:05

赤石川の渡渉

7/27 7:35

石室で最後の休憩

7/27 7:47

最後の登り
もう足がきついです。

7/27 7:55

黒岳山頂

7/27 7:56

後は下るだけ

7/27 8:12

今日もいい天気。
登山者がぞくぞくと登って来ます。

7/27 8:56

7合目リフト
もう無理、リフトで降ります。
ここがゴール地点。

7/27 9:27

ロープウェイで層雲峡へ

7/27 9:40

ビジターセンターの携帯トイレ回収ボックス
4日分の思いに別れを告げます。

7/27 10:49

タクシーでユニ石狩岳登山口へ戻ります。

7/27 10:49

ただいま！

撮影機器：

OLYMPUS OM-D E-M5 オリンパス

iPhone 7 Apple

感想

bun33

東大雪から表大雪へ歩いてきました。
石狩岳の挑戦は3度目の正直でした。
そして石狩連峰を端から端まで歩けたのは、本当にうれしかったです。
とても素晴らしい稜線でした。

今回のルートは、大変困難なルートでした。
困難の核心部分は石狩連峰と沼ノ原をつなぐ、最低コル附近です。
根曲り廊下とはよく言ったもので、成長しきった笹で道は非常に不明瞭です。
何度か道をロストしそうになり、「遭難」が頭をよぎりました。
ゴール地点の黒岳7合目登山事務所のおにいさんに聞いた話では、来年あたりに笹狩りの予定があるとの事でした。本当ならこれは朗報ですね。

一ヶ所マダニに喰われていました。
下山してから、温泉に入った時に気付きました。
家に帰ってから、その日の内に皮膚科で取り除いてもらいました。

※思い返したことがあれば書き足していきます。

コメント

mikuri

お疲れ様でした！
bun33さん
東大雪から表大雪の縦走、お疲れ様でした！
お天気に恵まれて、最高の稜線歩きを楽しまれたのですね
石狩岳へは3度目の挑戦だったのですね。
音更岳に石狩岳へのあの急登を重装備で登るのは、とても大変だったかと…。
軽装でもキツかった事と強烈に記憶しているので。

核心部分のくだりでは、手に汗握りながら拝読しました。
やはり根曲り廊下が大変だったのですね。
不安な時は食べたり飲んだりすると、ほんと落ち着くんですよねー。
物好きもいるなってあたりでは、思わずクスッと笑ってしまいました

大沼ごしのトムラウシ山って、ビューポイントですよね。
私もいつか歩いてこの景色を見てみたい！と強く思わさせられるレコでした。ありがとうございます。
身体をゆっくり休めてくださいね。

bun33

Re: お疲れ様でした！
mikuriさん、ありがとうございます。
そうなんです。石狩岳には過去2回嫌われていて、今回ようやく山頂を踏むことができました。
石狩岳からニペの耳への連なりは、実に素晴らしかったです。

一日一日、それぞれ困難はありましたけど、実行してよかったと思える山行でした。
反省はいろいろありますけどね。

表大雪に合流した時は、ホッとすると同時に少しさみしかったです。
ぼくは東大雪が気に入ってしまったみたいです。

miya1210

はじめまして！
お疲れさまでした！
大好きな沼の原に行くために
私も必ず行きたいコースです！
お天気に恵まれて
素晴らしい山行でしたね( ^^)

bun33

Re: はじめまして！
コメントありがとうございます。
大沼のキャンプ指定地を一人占めでした！
とても贅沢な時間が過ごせました。
クチャンベツ登山口が使えないので、沼ノ原も遠い場所になってしまいましたね。