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Yamareco

記録ID: 211259
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

白峰三山と塩見岳

2012年07月27日(金) 〜 2012年07月29日(日)
 - 拍手
GPS
56:00
距離
43.0km
登り
3,779m
下り
4,492m

コースタイム

●7/27
  芦安5:30-6:25広河原6:30-(2:30)-8:30二俣-(2:00)-10:30八本場コル
  八本場コル-(1:10)-11:20北岳山荘11:45-(1:40)-13:15間ノ岳
  間ノ岳13:30-(2:00)-15:00熊ノ平小屋

●7/28
  熊ノ平小屋5:00-(1:30)-竜尾見晴-(1:40)-6:30北荒川岳-(1:55)-8:00塩見岳
  塩見岳8:20-(1:35)-北荒川岳-(1:20)-竜尾見晴-(1:30)-11:20熊ノ平小屋
  熊ノ平小屋12:20-(2:40)-15:00農鳥小屋

●7/29
  農鳥小屋5:00-(0:50)-5:40西農鳥岳5:45-(40)-6:10農鳥岳6:20-(3:00)-
  8:30大門沢小屋-(3:10)-10:45奈良田発電所-(40)-11:15奈良田温泉
  奈良田温泉12:40-13:30広河原13:50-14:45芦安
天候 3日とも晴れ、たまに曇り
過去天気図(気象庁) 2012年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
前日市営芦安駐車場で車中泊。(バス乗り場とトイレに近い第3Pに駐車)
木曜日の夜なのにほぼ満杯状態。
コース状況/
危険箇所等
【アクセス】

●市営芦安駐車場〜広河原
 5:10発のタクシーに乗車するため20分前に乗り場に行くと既に満車状態。
 やむなく5:30発のバスに乗車。やはり夏場は混雑するので、早めの行動が
 大切です。なお、その日に運行するタクシー台数は、タクシー会社各社の
 長年の経験と感だそうです。

●奈良田温泉〜広河原
 奈良田温泉からは予定通り出発しましたが、広河原は凄く混雑しており、
 乗換バスは満車状態で、臨時バスに乗り込み10分遅れで発車となりました。
 混雑時期は時間に余裕をもって計画しましょう。

【登山届】

 広河原山荘前にポストが設置されています。

【温泉】

●奈良田温泉
 数件の温泉がありましたが、停留所から徒歩3分の町営奈良田の里温泉に
 行きました。源泉かけ流しで気持ちの良い温泉でした。(@¥500です。)
 また、食事処も併設されており親子丼大盛(@¥850)を頂きました。

【コース状況】

●広河原〜八本歯のコル
 前半は樹林帯の中を、中半は雪渓の中を登ります。雪渓は踏跡を辿れば
 アイゼンなしでも大丈夫ですが、左俣コースのくだりでは軽アイゼンが
 あったほうが良さそうです。
 後半の梯子地帯も良く整備されていますので、落ち着いてゆっくり進めば
 問題ありません。

●八本歯コル〜北岳山荘:トラバース道
 トラバース道も良く整備されており問題ありません。この季節は多くの花
 がさいており、またお花畑も大変きれいです。

●北岳山荘〜間ノ岳
 危険個所もなく、素晴らしい稜線歩きが楽しめます。

●間ノ岳〜三峰岳〜熊の平小屋
 前半はがれ場のルートで、中半はやせた岩稜歩きとなりますので、気を
 付けて進みましょう。ゆっくり行けば特段の危険はありません。後半は
 一般の登山道です。このルート全体で、左手に西農鳥岳、正面に塩見岳
 を望む素晴らしい景色です。

●熊の平小屋〜塩見岳:往復
 塩見岳手前までは樹林帯と一部の岩稜歩きとなりますが、危険個所は特に
 ありません。塩見岳周辺は、急なザレ場で片側の切れ落ちた個所があり
 ますので、注意して進みましょう。

●熊の平小屋〜農鳥小屋:トラバース道
 トラバース道はガレ場や大きな石が点在する個所もありますが、右手には
 農鳥岳と塩見岳、左手に間ノ岳を望む素晴らしい景色です。途中、三国沢
 の源流が流れており、のどを潤わしてくれます。なお、最後の方では多少
 大きな登下降がありますので、心の準備を忘れずに。

●農鳥小屋〜農鳥岳
 農鳥小屋直後は、ザレ場の急な登りとなります。その後は岩稜帯の細かい
 起伏のあるルートです。一部切れ落ちた個所もありますが、滑らないよう
 に注意してゆっくり進めば問題ありません。

●農鳥岳〜大門沢小屋
 広河内岳と下降路分岐直後より急な下りとなります。途中、針葉樹林帯の
 急坂となり、木の根や大きな石が点在しており段差を大きな道となります。
 河原まで下って暫く行くと、沢水が飲める良い休憩場所があります。
 
●大門沢小屋〜奈良田
 大門沢小屋から暫くは沢沿いに下っていきます。沢を離れると樹林帯の巻道
 となり、巻道の後半には急な下りがまっています。その後、沢沿いに進むと
 吊り橋にでます。三つの大きな吊り橋を渡りますが、最初の吊り橋が最も揺
 れたような気がします。また、最後の吊り橋の手前は、一部工事中で迂回路
 となっていますが、通常の登山道と違い滑りやすく急な下りもありますので、
 注意してください。吊り橋を渡り終えると、無味乾燥な車道をひたすら歩き
 ます。広河原に向かう方は、途中の発電所前でもバスに乗車できます。
これから向かう二俣・八本歯のコル方面の雪渓です。表面は若干シャーベットですが、アイゼン無しでも踏み跡を辿れば登れます。
2012年07月27日 07:57撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/27 7:57
これから向かう二俣・八本歯のコル方面の雪渓です。表面は若干シャーベットですが、アイゼン無しでも踏み跡を辿れば登れます。
八本歯コルより中白根山・間ノ岳を望む。
2012年07月27日 10:06撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
4
7/27 10:06
八本歯コルより中白根山・間ノ岳を望む。
左俣コース上部よりバットレスを見上げています。
2012年07月27日 10:15撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/27 10:15
左俣コース上部よりバットレスを見上げています。
トラバース道分岐より北岳を望む。体力の限界なので、北岳はパスして北岳山荘に向かいます。
2012年07月27日 10:31撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
7/27 10:31
トラバース道分岐より北岳を望む。体力の限界なので、北岳はパスして北岳山荘に向かいます。
北荒川岳をすぎて暫く行くと、塩見岳が目の前に現れます。威風堂々たる山容です。
2012年07月30日 08:43撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
4
7/30 8:43
北荒川岳をすぎて暫く行くと、塩見岳が目の前に現れます。威風堂々たる山容です。
塩見岳より南アルプスの南に峰々を遠望。荒川岳・赤石岳・聖岳などが見えます。
2012年07月28日 08:01撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
7/28 8:01
塩見岳より南アルプスの南に峰々を遠望。荒川岳・赤石岳・聖岳などが見えます。
塩見岳より蝙蝠岳への稜線と富士山を遠望。いつかは歩きたいコースです。
2012年07月28日 08:01撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/28 8:01
塩見岳より蝙蝠岳への稜線と富士山を遠望。いつかは歩きたいコースです。
塩見岳より北岳・間ノ岳・仙丈ヶ岳・甲斐駒ヶ岳を一望。
2012年07月28日 08:07撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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7/28 8:07
塩見岳より北岳・間ノ岳・仙丈ヶ岳・甲斐駒ヶ岳を一望。
雷鳥と西農鳥岳。絵になるコンビです。
2012年07月28日 12:56撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
7/28 12:56
雷鳥と西農鳥岳。絵になるコンビです。
朝焼けに染まる間ノ岳。言葉になりません。
2012年07月29日 05:05撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/29 5:05
朝焼けに染まる間ノ岳。言葉になりません。
西農鳥岳より間ノ岳・北岳・仙丈ヶ岳をながめることが出来ます。絶景です。
2012年07月29日 05:39撮影 by  TG-620 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7/29 5:39
西農鳥岳より間ノ岳・北岳・仙丈ヶ岳をながめることが出来ます。絶景です。

感想

【感想】

 3日間とも晴天に恵まれて、素晴らしい山行だった。百名山を2座
登頂することが出来たし、3000m級の山を5座登頂することも出来た。
そのほか、色々な出来事があったので、ランダムに記録しておこう。


●山行計画

  数年前に息子と来た時に登れなかった間ノ岳を登るため、白根三山
 縦走を計画 した。ついでに予てより登りたいと思っていた塩見岳も
 一緒に縦走できるコース設定ができないかと考えた挙句、今回のコース
 設定となった。

●忘れ物その1

  山行の一番の楽しみは、テント場から山々を眺めつつチビチビのむ
 ウイスキーであるが、前日車中泊だったため、車中で飲もうとザック
 から取り出していたウイスキーは、再びザックに仕舞われることなく、
 暑くなった車中で留守番をする羽目になった。今回の山行での最大の
 失敗である。

●忘れ物その2

  山に行く前の準備品チェックリストに日焼け止めが記載されていない
 ことが1日目夜に判明した。昨年気がついて買って置いたがチェックリスト
 への反映を忘れていたようだ。お陰で次の日以降は、ひりひりする上腕に
 這い松の葉が襲いかかり、大変な思いをした。

●八本葉コル
 
  以前北岳を登った時は右俣コースだったので、今回は左俣コースを選んだ。
 バットレスから落石が来ないかひやひやしながらも、その壮大なスケールに
 圧倒された。また、このコースは想像よりも梯子が多く20個所位あったと
 思う。いずれも危険な梯子ではないが、大変体力を消耗した。本当は北岳に
 登頂する予定であったが、疲れ果ててパスしてしまった。

●北岳トラバース道

  北岳登頂をパスしたお陰で、トラバース道を通ることになったが、辺り一面
 に花が咲き乱れており、大変素晴らしい景色だった。最初からこの道を選んで
 おけば良かったと思ったくらいだった。

●熊の平小屋テント場
  
  ここのテント場は、数張りできるテント場が小屋周辺に点在していることに
 テントを張り終えてから気がついた。せっかく3番目に小屋に着いたのに樹林
 帯の展望のない場所になってしまった。西農鳥岳を正面に見る素晴らしいサイト
 が数か所ありますので、早く着いたら是非そちらを選んでください。また、ここ
 のサイト内に水場があり(ビールは数分間で冷えます。)、快適なサイトです。

●塩見岳往復

  塩見岳はアクセスが大変で、単独で行くには難儀な場所だったので、少しもっ
 たいなかったが、今回往復することにした。荷物を少なくしていったので、何と
 か午前中に往復することができ、その足で農鳥小屋まで移動することが出来た。

●熊の平〜農鳥小屋トラバース

  地図で見ていると樹林帯を想像していたが、9割方展望のある素晴らしい道で
 あった。若干のアップダウンやガレ場はあるものの、途中の三国沢源流ではおい
 しい水が疲れを癒してくれる。トラバース道の最後に50m程のアップダウンがあ
 るが、ご愛敬程度だ。

●農鳥小屋テント場

  ここのテント場も素晴らしいロケーションだ。すぐ右手には西農鳥岳が迫って
 おり、右手前方には天気が良いと富士山を望むこともできる。水場が遠い
 (往復30分)のが難点だが、それ以外は申し分なしである。なお、ここのトイレ
 は紙を持参する必要があるのでお忘れなく。

●西農鳥岳

  最終日の朝一番に西農鳥岳に登った。所々で素晴らしい景色が堪能でき、シャ
 ッターを押しまくっていた。そして、歩いていると農鳥岳に着いてしまった。
 西農鳥岳は何処だったのだろう。
 
●渋滞

  帰路の中央高速では案の定渋滞に巻き込まれた。茨城県に住んでいるので、
 山行の帰りは大抵渋滞に巻き込まれる。ただ、渋滞の中で聞くラジオも旅の
 一部と割り切って、ゆっくり楽しむことにしている。
 とは言っても結構疲れるが・・・。

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訪問者数:2088人

コメント

参考にさせていただきます。
chichiさん、はじめまして。
schunといいます。

明日から、白峰三山を縦走する関係で、調べていました。正直、熊野平小屋に泊ってトラバースルートで農鳥岳に行くか北岳山荘に泊って通常ルートで行くか悩んでいます。

レポとても参考になりました。
トラバースルートの情報もあって助かりました。

色々と参考にさせていただきます。
ありがとうございました。
2012/8/3 6:20
参考にしていただき何よりです。
schunさん、はじめまして。

 コメントありがとうございます。
 私も皆様のレポを拝見して情報収集していますので、
 少しでも役に立てれば幸いです。

 楽しい登山となります事をお祈りしております。
 また、レポを楽しみにしています。
2012/8/4 8:58
chichiさん、こんにちは。
熊ノ平のテント場ではお世話になりました

ずっとレコを探していたんですが、訪問していたのにもかかわらず 気付きませんでした

熊ノ平から見たあの大きな農鳥岳の山容、塩見岳ピストン後に農鳥小屋まで行くにはそうとうなご苦労があったと思います

南アルプス交通の便はあれですが、素敵な がたくさんありますね

次は聖岳・光岳縦走でしょうか?
また何処かでお会いできるのを楽しみにしています
2012/8/4 17:02
Maieさんこんにちは!
コメントありがとうございます。

熊ノ平〜農鳥小屋のトラバース道は本当に景色の良い
コースでしたので、疲れも忘れて を楽しみに
歩いていました。

お盆休みには白馬岳・五竜岳・鹿島槍ヶ岳か、火打山・
妙高山と、薬師岳・白山・荒島岳に行こうと思って
います。

またどこかでお会いできるのを楽しみにしています。
2012/8/4 17:58
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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