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記録ID: 21342
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
剱・立山

僧ヶ岳・越中駒ヶ岳・滝倉山・毛勝山・釜谷山・猫又山

2001年05月03日(木) 〜 2001年05月06日(日)
 - 拍手
GPS
73:40
距離
26.5km
登り
3,215m
下り
2,982m

コースタイム

5月3日富山市飯田宅 (7:00) →宇奈月標高500m(9:00) →標高点1431(12:30) →上着を忘れ(13:00〜14:00) →標高1650mC1(16:15)
5月4日C1(5:40) →僧ヶ岳(6;30-40) →駒ヶ岳(8:15-30) →滝倉山(14:30) →ウドの頭C2(17:45)
5月5日C2(6:00) →毛勝への最低コル(6:30) →毛勝山(9:30-10:30) →釜谷山(11:20-12:20) →猫又山(13:00-20) →ブナクラ沢乗越し(14:50) →ブナクラ沢標高1100mC3(16:00)
5月6日C3(9:00) →960m堰堤(10:00) →馬場島(10:40)
アクセス
新緑の尾根登り
目指す北方稜線 毛勝、中谷、猫又
目指す北方稜線 毛勝、中谷、猫又
目指す北方稜線 毛勝、中谷、猫又
目指す北方稜線 毛勝、中谷、猫又
サンナビキや滝倉山あたり
サンナビキや滝倉山あたり
目指す北方稜線 毛勝、中谷、猫又
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目指す北方稜線 毛勝、中谷、猫又
サンナビキや滝倉山あたり
サンナビキや滝倉山あたり
目指す北方稜線 毛勝、中谷、猫又
目指す北方稜線 毛勝、中谷、猫又
目指す北方稜線 毛勝、中谷、猫又
目指す北方稜線 毛勝、中谷、猫又
目指す北方稜線 毛勝、中谷、猫又
目指す北方稜線 毛勝、中谷、猫又
剣岳遠望
毛勝への急斜面
毛勝山頂から剣
毛勝山頂から剣
毛勝山頂から剣
ブナクラ沢へ滑降
ブナクラ沢へ滑降
ブナクラ沢天場
ブナクラ沢天場
馬場島へ
馬場島へ

感想

宇奈月 →僧ヶ岳・駒ヶ岳・毛勝三山→ブナクラ沢

正月の剣八ツ峰敗退直後の片岡さんから、五月連休は北方稜線に行きたいと一月早々お誘い電話が。宇奈月からスキーで槍沢まで行こうという遠大な計画に始まったが、結果、毛勝三山縦走までに。北から徐々に近づく剣の姿に気分は大いに盛り上がるも天気良すぎでピッチあがらずブナクラ沢のっこしまでとなる。

前夜:富山には友人多し
大阪の片岡、名古屋の米山、東京の斎藤が三方向から富山に集まる。まずは夕方、斎藤とチンチン電車に乗って旧友石崎宅で晩飯をごちそうになり、のち深夜到着の片岡を迎えに行き、博物館の飯田氏には部屋に泊めてもらった上、翌日宇奈月まで車で送ってもらう。

一日目
標高500mほどの終点まで尾根をあがってもらって出発。若葉まぶしい山の稜線の奥に、雪を抱いたなだらかな山並みが僧ヶ岳。近くに見えたが全然標高が上がらない。スキー担いで藪のうるさい尾根を黙々と登っていく。そのうち雪べったりになるが、潜るわけでも無いし、シールテクが必要な急傾斜のため、そのまま担いで通す。途中、斎藤がどこかにジャンパーを落として来たとのことで、探しに戻って1時間半のロス。

ガスが濃く、下りにとったら間違えやすそうな地形の尾根だ。ガス、風、霧雨という消沈モードが強まり、タンネの少しだけ生えた平地でテントを張る。高校生の時、新聞配達で得た金で買ったダンロップの2,3人テントだ。20年ぶりに使う。3人だとやや狭いが快適。張ったとたんに雨が降り出す。初日で結構荷物が重かった。

二日目
緩やかな斜面を出発。僕は今回のため新品の130センチの短いスキーを持ってきたので、いさんでシール登高するが、結局担いでもあんまりスピードは変わらなかった。僧ヶ岳手前で先行パーティーのテント発見。僧ヶ岳からは行く手の毛勝三山が谷越しに屹立。真っ白だ。結構な遠さに皆けっこう絶句。そこまでの尾根のアップダウンの多いこと。駒ヶ岳を目指し、左側雪庇、右側タンネの藪という長ーい尾根の始まり。ラッセルこそ無いが、背中のスキーも結構重い。スキーの活躍できる場所が意外や少ない。

駒ヶ岳山頂からの標高差200mほどが、今山行はじめの痛快スロープとなった。130センチの短スキーは回転もしやすく結構楽しめる。硬くて波打った斜面では安定しないでがくがくするが、それ以外には今回のようなシートラ藪漕ぎの多い山行では、かなり有利だ。そのシートラ藪漕ぎがこのスロープの直後に始まり、一気にスピードダウン。カンカン照りのすてきな陽気がまた、ペースを落とす。喉が乾いてぐったりだ。

サンナビキ岳の真白い尾根を左に見て、滝倉山を踏む頃、毛勝北面の標高差500mの斜面が圧倒的だ。向かい合って見ているせいだとわかっていても、見た目は絶壁に近い。今日はあれを越えるのはもう無理だと気合い負けする。でもその手前のウドの頭も藪が凄そう。結果的に本当にひどかったのはそのウドのすぐ北の小さなピーク。北面は垂直に近い雪壁、南面はどこかの滝の大高捲きさながらの垂直の藪。そこをスキー担いで突破してゆく。結局ウドの頭の山頂付近で降り口のめどを右手の広い雪の斜面に見込んだ上で泊まる。予想以上に進まない。あわよくば室堂まで行きたかったがまあいけるところまででいいやというムードも漂う。今日は12時間行動。雲海上の白馬連山が美しい。

三日目
今日はこのウドの頭を越えれば天国への階段500m斜面をただひたすらに登ろう。朝のウチなら何とかなりそう。今日は昨日に懲りて行動用の水をたっぷり持って出発。うまい具合に藪を漕がずに雪面を伝って、コルへ下降。朝日を浴び始めた大斜面をひたすらに登っていく。下の方で一,二度休んだが後半はもうザックをおける傾斜でもなく、淡々と登っていく。左の黒部渓谷越しの後立山連峰の風景が新鮮だ。鹿島槍や五龍など、本当に端正でいい形をしている。ヒマラヤの、名の知れた高峰の風格にも劣らない。

毛勝山の上、2400m地帯に達すると白一色。藪に囲まれた妙な安心感の中を延々やってきただけに風に敏感になる。山頂で剣に見惚れて、大休止。猫又までも結構長そうだ。この上からはスキーを最大限利用しようと果敢に挑戦する。まとまった滑りができたのは毛勝山南西のピークからの南斜面と猫又山の下り標高差300mほどだけ。あとは意地悪な絶壁の藪。この三山、なんだか将棋の駒を立てたようなカタチの山なのだ。またまたスキー担いで藪漕ぎありの下降路、視界が無ければ結構ルートファインディングは難しいと思う。ブナクラ沢のっこしのコルに付く。このペースではこの先の南下は日数内では無理と判断し、ブナクラ沢の滑降で締めることにする。霧の中に下降。苦労して運んできた板をうならせ、楽しいスキーを満喫して、水のくめるあたりまで滑り降りて、テント。薪を集めて焚き火。やっぱりこれがなくっちゃね。

四日目
特製みそ煮込みうどんを食べてゆっくり出発。数パーティーかが登っていくのとすれ違い、馬場島へ。カタクリの花、薄紫の花、ニリンソウ、フキノトウ、春の花でいっぱいの下山路。馬場島ではビール、上市から富山へ地方鉄道で帰り、富山駅前でこの季節限定の生きたホタルイカやお刺身をたらふく食べる。千鳥足で連休最終日のホーム長蛇の列。サンダーバードあきらめて、高山線で名古屋へ。グリーン車は空いていたのでデッキにザック座りしていたが車掌が一回も改札に来なかった。結局ザックに座って名古屋まで。

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