お遍路第40〜43番札所観自在寺 他


- GPS
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- 距離
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- 登り
- ---m
- 下り
- ---m
コースタイム
- 山行
- 0:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:00
- 山行
- 13:56
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 14:33
7:43 宿毛駅 → 8:32 子安地蔵 → 9:14 松尾大師堂跡(県境) → 10:12 松尾大師堂 → 12:57 観自在寺 → 14:57 菊川簡易局 → 15:44 へんろ宿柏坂
11/03(土) 39.8km 時速 3.92km/h
6:52 へんろ宿柏坂 → 7:59 清水大師 → 9:20 津島かも田遍路小屋 → 11:55 松尾トンネル南 → 12:40 わん屋遍路小屋 → 13:11 R56分岐 → 15:02 別6龍光院 → 17:02 民宿みま
11/04(日) 38.3km 時速 3.79km/h
7:03 民宿みま → 7:22 龍光寺 → 8:12 佛木寺 → 9:32 歯長峠 → 10:04 歯長地蔵 → 11:34 明石寺 → 14:26 宇和町久保 → 15:00 鳥坂峠 → 16:58 臥龍の湯 21:09 → 21:24 大洲本町 21:55バス発
天候 | 11/2晴れ 11/3晴れ 11/4晴れのち曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2012年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
大洲本町から夜行バスで西宮北IC |
コース状況/ 危険箇所等 |
鳥坂峠でトンネルを終わった所で道を間違え、歩道のない国道56号線を歩く羽目になった。 |
写真
感想
11/02(金)
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朝7:40に夜行バスで宿毛駅に到着。
松尾大師堂跡から伊予の国。遍路道の整備が良くなってきた。
雉の出迎えを受けたが、向こうは「喰われてなるものか!」といった風で、必死で走って逃げ去った。お菓子をポリポリと食べながら峠を降りると、青空に「のほほん」とした雲が浮かんでいる。そんな雲を見上げながら、自分の心にゆとりができていることに気づいた。
お遍路も半分の道程を終え、靴や装備の要領をつかみ※、40キロ歩いてもマメはできない。いっぱしのお遍路さんだ。
※3日で区切るのを前提に、あったら便利な物は切り捨て、ないと困るものだけに荷物を絞る。
地図も必要箇所のみコピーで持ち歩くき、風呂敷並みのペラペラのリュック込で総重量4キロに絞る。弁当・お茶などを詰め込むと5キロになり、ちと肩に食い込む。
国道56号線嫌いの私は、2キロ程遠回りの県道46号を選んだが、旧赤坂街道は歩きやすく、結構ショートカットしているので、お得なコースだった。
やがてのべ2日を掛けた観自在寺へ着いた。
この後は否応なく国道56号線に付き合わされ、へんろ宿柏坂へ向う。
結構早くに着いたつもりが、宿には先客がいた。自宅近くの56番から回わり、後十日で結願だという方だ。日頃は野宿をし、昨日も松尾大師堂跡に泊まったという。
私も通夜堂に一度は泊まりたいと思っていたが、場所によってはネズミやムカデが出るらしい。
このへんろ宿は3部屋で3人が泊まれる。部屋は四畳半で傷んでいるが、一泊二食・布団・風呂・洗濯機付きで2500円。ほとんど実費で奉仕されているのだろう。
本業はカラオケスナックで、この街では唯一の娯楽なのか、結構お年寄りが演歌を歌っていた。TVもなくやることがないので、私は早めに耳栓をし、布団をかぶって寝たが、疲れていたのだろう、直ぐに寝入ってしまった。
11/03(土)
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国道56号線は嫌なので、山越えコースを選んだ。数カ所に面白い昔話が掲示されていて、道中を楽しませてくれた。山中で誰かと逢うことは一度もなかった。
前回は稲刈りの時期だったが、今回はお祭りの日に当たった。八百万(やおよろず)の神々というが、昔から日本人は自然の恵みに感謝しながら生きてきた。自分の力で生きていると思うのは傲慢で「私たちは路傍の草木からも酸素を頂いて、息をしているのだ」と、収穫を神に感謝する人々を見て思った。
松尾峠を降りた所で、山ほどの荷物を背負ったバックパッカーに道を聞かれた。背も高く遠目には外人かと思ったが、澄んだ目をした日本の青年だった。
お遍路ではなく単なら歩き旅だろう。
連休になればユースホステルを使い、日本全国を旅した頃の私も、こんな巡礼のおっちゃんに、道を尋ねたことがあったかもしれない。
今の自分はあの頃の自分に恥じない人間に成れただろうか?せめて『まぁええかぁ』と、容認していただけるとありがたい。
よちよち歩きの赤ん坊、生意気な学生、旅する青年、腰の曲がった老人。旅で眼にする人々は、時空を超えた自分自身の分身なのかもしれない。
今日辿りつける札所はないが、別6龍光院に出くわし、参拝することにした。
宇和島駅の踏切で、自転車に乗った奥さんに「ジュースでも飲む?」と声をかけられた。「ちょうど喉が渇いていたところです」と図々しく応える私に、近くの自動販売機にコインを入れ、好きなのを選んでと言う。いろんなお接待があるものだ。私は喉の渇きより、心が潤った。
宿へ向かう長い登り坂で遍路小屋を見つけて休むと、かごに一個のみかんが残っていた。顔も見ぬ人のお接待に感謝して頂いた。
民宿みまは部屋(和室はふすまだけの仕切りなので女性は嫌かも)、食事、風呂、洗濯機、TV(BSも入る)とも満足だった。
料金は6500円だが、民宿も当り外れが大きい。
11/04(日)
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民宿におにぎりのお接待を受けて、龍光寺、佛木寺と遍路姿の陰を道連れに歩く。朝は長かった影が短くなり、そしてまた長くなる。
歯長峠で初日に無人販売で買った柿を、峠で剥いて食べた。6個100円だったが、渋みがありハズレと思ったが、三日目にして甘くなってきた。
ここも昔は主要な生活道だったらしいが、誰一人すれ違うことはなかった。いったいどれだけの歩きお遍路さんが、脱落することなく、ここ迄辿りつけるのだろう…
阿波の国では結構女性もいて華やかだったが、もともと八十八ヶ所全てを回ろうとは考えていないのかもしれない。
最初に出会った不登校と思われる高校生も、八十八番まで行かなくても、自分に自身が持てるようになれば、そこで結願なのだ。
明石寺で今回の札所は終わり、後は夜行バスの大洲まで黙々と国道を歩く。
途中で個人で建てたと思われる坪庭付きのお遍路さん休憩所に出くわした。手入れが行き届き建てた方の思い入れを感じる。みかんを頂きしばらく横にならせていただいた。
今回最後の峠の入り口に差し掛かった。二倍の時間は掛かるが排気ガスのトンネルより山歩きがいい。空が曇っているので、3時だというのに夕暮れのようだ。ここも一人、最後の柿を食って鳥坂峠を越える。下りきった所でGPSを見るのを怠り、バス停の案内板に騙されて56号線のトンネル出口に降りてしまった。慌てて林道へ戻る。
寂しい林道の終点は朽ちたお寺だった。この後、国道56号線の呪いか?GPSがあるのに道を誤り、歩道もない国道を歩かされる。
日も暮れてきた頃に臥龍の湯に到着。バス停まではあと800mだが、夜行バスまで三時間半もあるので、ここで夕食と温泉で暇をつぶす。
今日は昼飯代もいらなかったので、夜は豪勢な臥龍御膳と生中を頂いた。
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