まだまだ咲いてたツクモグサ 花盛りの南八ヶ岳周遊
- GPS
- 09:50
- 距離
- 15.0km
- 登り
- 1,452m
- 下り
- 1,449m
コースタイム
行者小屋 7:21(〜7:40)
文三郎尾根分岐 8:31(〜8:36)
赤岳 9:03(〜9:50)
(ツクモグサ観察) 10:45〜
横岳奥ノ院 11:48(〜12:01)
硫黄岳 12:51(〜13:05)
赤岩ノ頭 13:15
赤岳鉱泉 13:53(14:08)
美濃戸山荘 15:16
(計9時間27分)
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
美濃戸へは美濃戸口から左の未舗装路を行きますが路面が荒れている所が多く、車の底を軽く擦ってしまいました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
赤岳山荘〜行者小屋(南沢) 赤岳山荘から沢沿いに少し進むと美濃戸山荘で、看板に従い右へ。ロープや黄テープを目印に登って行きます。始めは沢沿いと言うより山腹の道になっていて、何度か沢をわたって河原を歩き、林内から再び河原を歩くと行者小屋に着きます。 行者小屋〜赤岳 小屋から少し歩いて指導標のある分岐で左折、先程までとは打って変わり急な尾根の登りになります。森林限界のあたりから鉄製の階段が現れ、見上げる階段はどこまでも続いているようです。 周りの石が流れてハードルみたいになった階段の脇を登って中岳からの尾根に乗ります。 指導標やペンキ印に従って鎖のある岩場を越えると、狭い岩の間で主稜線に出ました。 左折して5分もしないうちに赤岳(南峰)山頂に着きます。 赤岳〜硫黄岳 頂上山荘からは石が転がる急な斜面を下ります。私は鎖につかまりながらでないとバランスを崩しそうでした。 赤岳天望荘の先、地蔵ノ頭からは岩場をハシゴ等でどんどん登って行きます。少しまいたかと思うと今度は鎖があるスラブの登り。距離は長くなく、稜線に出て岩峰の鉾岳をまきます。 再び稜線に復活したら休憩にいい石尊峰を越え、岩の左をまくと三叉峰直下の杣添尾根分岐です。三叉峰の山頂はすぐ上、てっぺんには石が積まれていました。 三叉峰からはいったん尾根が広がってなだらかになります。無名峰を越えハシゴを上ると横岳の山名標がある奥ノ院です。山頂は広くなく10人もいれば窮屈な感じでした。 山頂から最後の下りも気が抜けません。ハシゴを下ったら足場に乗って左へ、岩の間を抜け稜線西側に移ったら少し先で岩峰を鎖に沿ってまきます。 この後は地形が穏やかになり、台座ノ頭手前でコマクサ保護用ネットの横を通ってジグザグ下ります。 下った鞍部は硫黄岳山荘が建つ大ダルミで、硫黄岳へは幅広のなだらかな稜線の登りです。地面は平らな石が重なっているためハッキリした1本の道がある訳ではありませんが、ケルンが点々とあるのでこれが目印。 火口沿いに登ると広い硫黄岳山頂です。 横岳は全体的に岩場、鎖場(柵状のですが)が続き稜線や登山道も細いところが多かったです。行者小屋から横岳までは落石を起こさないようにも注意します。 硫黄岳〜赤岳鉱泉 硫黄岳の東の端にケルンがあり、ここから下ります。赤岩ノ頭との鞍部で稜線を外れ、ジグザグを切るとすぐ樹林帯に入るのであとはひたすら下りです。雪は道の脇に少しだけ、通行には全く問題ありません。 ジョウゴ沢、大同心沢をわたると赤岳鉱泉に出ます。 赤岳鉱泉〜赤岳山荘(北沢) 鉱泉から東に進みますが工事中のようで始めが少し分かりにくかったです。後は沢を何度も橋でわたりながら下り、未舗装の林道に変わって沢を離れると美濃戸山荘に到着。すぐ先が赤岳山荘です。 |
写真
感想
今日はツクモグサを始め高山植物を見るため赤岳〜硫黄岳を歩いて来た。
3時前に自宅を出て5時過ぎにに美濃戸到着、登山届を出したらスタートだ。橋で北沢を渡り、美濃戸山荘で南沢への道に入る。
歩き出すといきなり今日の目的の一つ、ホテイランが登場。帰りにもう一度寄るつもりなのでゆっくりは見なかったが、1本花がちぎられているのを見つけて残念な気持ちになった。
苔むした道をひたすら歩いて行く。キバナノコマノツメやイワカガミの群生を楽しみながら進むと正面から強烈な朝日がさしてきた。河原に出て逆光の横岳とご対面。まぶしい。
テープのある所から樹林内の道に入り、しばらく行くとまた河原に出た。正面には目指す赤岳が大きい。
「あとちょっとで行者小屋」のプレートを見たらすぐ赤岳、阿弥陀岳、横岳を見上げる行者小屋に着く。この先一気に登って行くので、おにぎりを食べて少し休憩にした。
中岳道との分岐を過ぎると道が傾斜を増す。森林限界が近づき、ふと振り向くと峰ノ松目の奥に北アルプスが並んでいた。今日は思っていたより天気が良さそうだ。
どこまでも続くような急な階段が現れ、阿弥陀岳と思いの外立派な中岳を右に見つつ一歩一歩登って行く。この辺りからみずみずしいキバナシャクナゲの花がたくさん咲いていた。咲きたてが見られるなんて嬉しい。
意味をなさない階段の先で文三郎尾根分岐に着き、今度は岩だらけの登りだ。ちょっとした鎖場を過ぎると主稜線に飛び出した。
まず目に飛び込んできたのは甲府盆地の雲海の上に浮かぶ残雪の富士山。赤岳に着くまでのわずかな間にもどんどん雲に覆われていっていた。
ハシゴを上ると山名標識が見え、赤岳の山頂に到着。この山名標に会いたかったんだ。
山頂からは御嶽山、中央、北アルプスがずらり勢揃い。槍の穂先や白馬三山もくっきりと確認できる。
先程まで見上げていた阿弥陀岳はもう見下ろす所にあり、権現岳の奥、南アルプスは雲の上に顔を出していた。
おにぎりを立ち食いしながら景色を眺め、しばし休憩タイムとする。
まだ先は長い、そろそろ歩き始めよう。頂上山荘が建つ赤岳北峰からはちょっと歩きにくい急下降の道を行く。ここで記念山行の下見に来たという男性と会話し、地蔵ノ頭までご一緒した。
傾斜が緩んで天望荘まで来ると、道沿いに紫の鮮やかなオヤマノエンドウや白いチョウノスケソウが群生して
とても美しい。前を見れば日ノ岳(横岳)が岩ゴツの姿を見せていた。
地蔵尾根を下るという男性と別れ、横岳の登りにかかる。と、とたんに花が多くなった。
咲き始めたばかりのハクサンイチゲ、チョウノスケソウ、ハクサンチドリ、イワヒゲ、キバナシャクナゲ…。さらに振り向けばかっこいい三角の赤岳。ある意味南八ヶ岳のハイライトってこの辺なのかも、と思ったりもする。
日ノ岳、鉾岳をまいたあたりでふと足元を見ると、今日最大の目的の花が咲いていた。
これがツクモグサか…
たくさんの産毛に覆われた淡い黄色の花は、覗き込めば吸い込まれそうな急斜面にへばりつくよう必死に咲いていた。なんてたくましいんだろう。言葉が出ない。
ザックを降ろし、しばしじっくりと対面した。
満足感に満たされた心で歩き出す。今日は天気もよくほんとうに最高だ。
石尊峰を越え、ツクモグサ目当ての方に「あっちにたくさんありましたよ」と教えたりしながら三叉峰に着いた。とりあえずピークを踏んでおく。
辺りにはツクモグサと入れ替わるように出てくるウルップソウが、少しづつ咲き始めていた。
無名峰を越えると、少し手前でお話をした方に煎餅をいただいいた。間もなく一般に横岳山頂とされる奥ノ院に着き、賑やかな山頂で少し煎餅休憩(ありがとうございました)。雲の上に富士山の頭がちょこっと見えていた。
奥ノ院からも岩稜が続き、女性の方にこっちの方がいいよ、と教えていただき2回目のツクモグサ観察タイムがはじまる。これで見納めなので、よ〜く目に焼き付けておいた。
台座ノ頭辺りになると今までとは道の雰囲気がガラッと変わり、平らで広い稜線になる。硫黄岳山荘からは硫黄岳へなだらかに登り返して行くが、近いようでなかなか山頂が近づかなかった。
広々とした硫黄岳山頂は荒々しい爆裂火口が印象的だ。適当な所に座って歩いてきた稜線を眺める。長いような短いようなだったな。
少し休んで下り始める。
赤岩ノ頭からはとんがった硫黄岳と白砂、残雪が相まってさっぱりきれいな眺めだった。稜線を外れて樹林を下ると赤岳鉱泉に出る。
作業服の人の横を通って下ろうと思ったら「ヘリが来るので山荘の方へ行って下さい」と言われて戻る。程なくバタバタすごい音と風とともに頭上にヘリがやってきて、荷物を降ろすとすぐ戻って行った。
そういえば今朝登っている時からずっとヘリが同じ所を行き来していた。ご苦労様です。
美濃戸へ下り始める。朝に文三郎尾根分岐にほぼ同時着だった男性とここから美濃戸山荘まで一緒に歩いた。色々なスポーツを経験されているそうで、歩くのが速い方だった。
沢を橋で渡り、林道を下ると美濃戸山荘。男性と別れて朝ちゃんと撮らなかったホテイランを見に行く。
ホテイランの他、写真を撮っていた方にイチヨウランがあるのを教えていただいた。
ささっと写して赤岳山荘駐車場に戻る。気温が上がったからか車の周りはアブがたくさん飛び回っていた。
何て言ったらいいのかな、う〜ん、すごく楽しかった。
<今日踏んだ主なピーク>
赤岳 (初)
横岳奥ノ院(初)
硫黄岳 (初)
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