冬の西穂高岳（西穂山荘 テント泊）

2014年02月01日(土) 〜 2014年02月02日(日)

• GPS: 32:00
• 距離: 7.5km
• 登り: 838m
• 下り: 837m

コースタイム

1日目 9:41ロープウェイ山頂駅-10:40西穂山荘(幕営)11:27-12:16独標-13:22西穂高岳13:40-14:32ピラミッドピーク-14:58独標-15:45西穂山荘
2日目 7:37西穂山荘-8:19ロープウェイ山頂駅

天候

1日目 晴れのちガス、稜線は風速10m程度、気温-5℃
2日目 風雪（重い雪）、樹林帯は風が来ませんでした。しらび平より雨

アクセス

利用交通機関：

バス タクシー

平湯〜新穂高 バス 片道870円
http://www.nouhibus.co.jp/new/noriai.html

新穂高ロープウェイ
http://www.okuhi.jp/Rop/timetable/index.html
※始発は9:00ですが、ぎりぎりの時間に行くと観光客の大混雑で始発には乗れなくなります(私は8:45新穂高ロープウェイ着のバスを利用しましたが、第1便には乗れませんでした）。混雑状況に応じて臨時便も出ていましたが、日帰りなど、始発のロープウェイを確実に利用したい場合は、30分〜1時間程度早めに並んだほうが良さそうです。

コース状況／危険箇所等

ロープウェイ山頂駅〜西穂山荘
竹竿や看板を追って行けば道迷いはないと思います。入山者も多くトレースは明瞭でした。

西穂山荘〜独標
雪が少なく、山荘から丸山までの岩稜帯は岩もハイマツもまだ出ています。丸山のちょっと先まで竹竿があります。のっぺりした丸山は視界不良時に道迷いになりやすいです。この竹竿はかなりありがたいです。稜線にでたら独標までは基本的に夏道どおりです。アイゼンもよく効きました。独標の登りは階段状に雪のステップが切られていて登りやすくなっていました。新雪べったりの時はかなり厳しい箇所です。

独標〜ピラミッドピーク〜西穂高岳
核心部はピラミッドピークに向かう途中の雪壁と山頂直下のルンゼです。
・雪壁は適度に雪が締まっていてステップもしっかりきられていたので問題なく歩けました。
・山頂直下のルンゼはアイスバーンに近い状態でした。ピッケル・アイゼンの前爪だけで登下降となります。ステップを切ろうにも2-3回蹴り込んでもつま先程度の足場しか作れず、なかなか厳しかったです。Wアックスがほしかった。
その他は雪のつき方を見ながら夏道か尾根沿いを歩くかを判断しながら歩きます。雪庇も小さく、まだ雪が少ないな。という印象です。
山頂までの間は8人ぐらいすれ違いました。

写真

2/1 9:46

ロープウェイ山頂駅より。うっすら見える笠ヶ岳

2/1 9:48

播隆上人にご挨拶、行ってきます！

2/1 10:45

西穂山荘の雪だるま in 2014

2/1 11:32

テントを張って出発！
山荘から丸山までは竹竿の目印が続きます。

2/1 11:32

結構登山者が多かったです

2/1 11:35

丸山への登り。2月に来るのは3回目ですが、ハイマツや岩が出ているのは初めてです。雪が少ない。。

2/1 11:36

雲が切れて笠ヶ岳が見えてきました。あっちは真っ白。雪が多そう。

2/1 11:40

焼岳とその先の乗鞍高原

2/1 11:41

独標に向かう道。ハイマツが出てる。

2/1 11:44

丸山より笠ヶ岳。きれい♪

2/1 11:45

波打ち際みたいな模様

2/1 11:45

あちこちに人がいる

2/1 11:48

独標までは夏道どおり

2/1 12:15

独標。左から右へ登っていきます。
雪はありますが鎖は出ていますし、雪の状態によっては一番難しい独標直下は階段状にステップが切られていました。

2/1 12:21

独標

2/1 12:21

山荘から独標までの道
続々と登ってくる人がやってきます。

2/2 17:53

ピラミッドピーク、西穂、奥穂
いい天気♪

2/2 17:54

ピラミッドピークの方に向かっている人たちが見えます

2/1 12:22

独標からのピラミッドピークへの下り
独標のギザギザの影が鬼が島みたいだ・・・

2/1 12:24

下からみるとこんな感じです。目印は沢山あります。危ないところはピッケルを腰に差して三点支持で通過。

2/2 17:56

飛騨側はほとんど岩が露出してます。

2/2 17:57

ピラミッドピーク。たまに岩が出ていて歩きにくい箇所もありますが、全体的にアイゼンが良く効く雪面でした。

2/2 17:58

ピラミッドピーク手前の雪壁。
2年前はずるずる滑って大変でしたが、今回はアイゼンが良く効き登りやすかったです。

2/1 12:44

独標は大人気！

2/1 12:44

上高地

2/1 13:17

山頂直下

2/1 13:27

西穂に無事到着(*^ ^* )V

2/1 13:28

槍の穂先も見えました☆

2/1 13:28

霞沢岳

2/1 13:33

笠ヶ岳

2/1 13:33

奥穂

2/1 13:33

双六から槍に続く西鎌尾根

2/1 13:33

山頂のちょっと先まで行ってみました。
あっという間に腰まで雪にはまりました。。

2/1 13:35

吊尾根

2/1 13:36

明神岳、山肌の模様が美しい

2/1 13:36

歩いてきた西穂に続く岩稜帯
独標まだまだ人がいますw(°o°)w
右奥には山荘も見えてる

2/1 13:36

西穂の西尾根

2/1 13:41

道標にちょっとだけついてるエビのしっぽ

2/1 13:43

槍から奥穂まで

2/1 13:43

奥穂・前穂・明神

2/1 13:43

弓折乗越から双六に向かう道

2/1 13:44

双六山荘があるあたりかな

2/1 13:47

帰りはコース状況を記録しながらゆっくり下山。
これは山頂直下のルンゼを登り切ったところから山頂までのアプローチ

2/1 13:47

ここから結構な急斜面です。迂回して西側から下ろうか悩みましたが来た道を戻りました。

2/1 13:59

ルンゼを下から見上げる。左側に○印がありますが、このまま直登しました。
真ん中に見える小さな岩の左手側を登下降しましたが、ほとんどトレースが見えませんね。小さなステップを切るのも一苦労でした。

2/1 14:04

険しい岩稜帯です。
夏道を行くか尾根通しを行くか考えながら歩きます

2/2 18:02

不思議な雪の模様

2/2 18:03

もう1か所結構急なところ。ここはステップ切りやすかったので問題なし。

2/2 18:03

長いトラバース道のところ

2/1 14:18

山頂を振り返る

2/1 14:19

信州側は白い

2/1 14:30

ピラミッドピークの先の鎖場
鎖場を降りず、左手側から尾根に出たほうが歩きやすかったです

2/1 14:37

ピラミッドピークまで戻ってきました

2/1 14:42

少しずつ雲が出てきました

2/1 14:48

独標までの道。独標にむかっている人が見えました。

2/1 14:55

ピラミッドピークを振り返ると、もう雲で真っ白です。

2/1 14:58

独標の登り

2/1 14:59

霧氷と上高地

2/2 18:09

独標からの下り。写真ではわかりにくいですが階段のようなステップがあります。

2/1 15:32

独標からの帰り道。すっかりモノクロの世界。

2/1 15:41

この日のテントは4張り。夜は風雪でテントがバタバタ言っていて何度も目が覚めました。。

2/1 15:41

焼岳と微妙な夕焼け

2/2 7:47

2日目は下山のみ。竹竿と看板が目印。とてもわかりやすいです。

2/2 8:11

屋根には雪がたっぷり

2/2 8:21

雪の回廊に戻ってきました
ストックは高さの比較で置いてみました

2/2 8:24

ロープウェイ山頂駅のすぐ近くにある目印

積雪3m以上！？

2/2 8:58

一晩で20cmぐらいつもったようです。テント場は風が強かったのでそこまで積もっておらず、気が付きませんでした。

2/2 8:59

そんなこんなでニシホ君がのっぺらぼうになっちゃってました。

2/2 8:59

上からみた雪の回廊

ロープウェイの券売機が故障して、なんと紙のチケットでした。あれだけ人が来る場所で機械が使えなくなるのは大変だ。。

撮影機器：

TG-1 OLYMPUS IMAGING CORP.

感想

ゲスト

冬の西穂は今回で3回目です。吹雪で何も見えないことが多く、晴れの日に山頂から冬の北アルプスを眺めたいものだと思っていました。
今回は2日目の天候がダメそうだとわかっていたので、1日目のうちに西穂を目指すことにしました。一番ロープウェイに乗るつもりでしたが、平湯でうっかりバスを1本のがし観光客の波に飲まれ間に合わず。。山荘でのテント設営をなるべく急いで時間稼ぎしました(^^;)

前週に降雪があったのでもしかしたら厳しい雪道になっているのかも？と思い、どうにもならなければ引き返すつもりで行ってみましたが、山頂直下のルンゼ以外はアイゼンもピッケルもサクサク効く歩きやすく、全体的に雪も少なくいい雪の状態でした。
気温も何度も寒暖計を見ましたが-5℃ぐらい。冬なのに風は吹いていても寒くない！

厳冬期とは思えないほどの快適な西穂を満喫してしまいました。山頂からの景色は少々霞んではいたものの、美しい槍穂高の稜線、まっしろな笠ヶ岳、双六岳を見ることができてよかったです。

もう2月なのに山荘から丸山への道のハイマツや岩がほとんど出ていました。今年は雪が少ないのかな？

コメント

million

雪山へ
s3214さん、こんばんは。

雪山へ舞い戻りましたね。
良い条件に恵まれたようで何よりです。

天気を読む、状態を想像する、状況を判断する。
雪山だと重要ですね。
色んな経験を積んで実力がついていくのでしょうね。
これからの益々のご活躍を期待しています。

激ラッセルがなかったのは物足りなかったのでは。

ゲスト

Re: 雪山へ
millionさん、こんにちは

2月は人も少なく静かかなぁと思って来たのですが、人が絶えず登ってくるような賑やかさでした
ここは山を始めてから毎年来ているので、雪が少ないと「温暖化が進んでいるのかな⁈」と逆に不安になります

ラッセル無しで楽に冬山にのぼれてしまうと…申し訳ないなぁ と思います

今週のスペシャルゲストはkohi-さんだったんですね

yokowv

昨年とは打って変わって…
今年は穏やかで良かったですね。そういえば昨年は悪天候でしたよね。
私の西穂（独標）も、一度も晴れたことがありません！
晴れが確実な週末を狙っているところです。
しかし雪が少ないんですね〜。歩きやすいとのことでそれは有り難いことですが、風景としてはもう一声でしょうか。なんて言える身の程ではないけれど（笑）
今年はピラミッドピークまでは行ければ…と考え中。
また雪の状況で変わるとは思いますが、写真とルート解説ありがたいです。参考にさせていただきます。

ゲスト

Re: 昨年とは打って変わって…
yokowvさん、こんにちは

今週の積雪でまた状況は変わるとは思いますが、溶けたり凍ったりを繰り返した独標までの斜面ではピッケルが刺さりにくい箇所もありました。

天気は昨年より恵まれてラッキーでしたが、雪質は昨年がベストでした。
毎回来るたびに表情が変わるものだなぁと改めて思いましたね。

tekutekugo

がっつり冬山へ・・・
お出かけでしたか

この週末はとても暖かかったですね
青空の稜線、良かったですね
いいな〜〜〜って思っちゃいます

そういえば、私は今シーズンとんがった系の冬山には行っていないような

ゲスト

Re: がっつり冬山へ・・・
tekutekugoさん、こんにちは

西穂は雪山シーズンばっかりきてます。。白いライチョウを求めて行くんですが、まだ会えてません。いつになることやら…。

残り少ない厳冬期、とがった山とラッセルだらけの雪山をバランスよく楽しみたいと思ってます(^_^)

SOULdCAT

こんにちは(=^・^=)
西穂、今年も行かれたんですね
今回は青空も見えて、青と白の世界・・・でも結構岩も見えますね
お天気とか積雪状況によって本当に条件が変わるんですね
今年もがっつり雪山楽しんでくださいね！

ゲスト

Re: こんにちは(=^・^=)
SOULdCATさん、こんにちは

毎年こつこつ西穂高岳 です 丸山のあたりで、要塞のような独標までの稜線を見ると、今年も来れてよかったなって思います。
ほんとは帰り道は夕日をみながらのんびり山荘に戻るつもりでしたが、すっかりガスってしまいました。
また次回のお楽しみにとっておこう。。

nyorotan15

お疲れさまでした！
s3214さん　こんばんは

二月の西穂
私もいつかは行ってみたいと思います
明日からは冷え込むようですが、随分と雪が少ないように感じられました

昨年GWに行った際、暖かった後に急に新雪が降ったので、朝方は表面の雪の下が完全に凍りついているところもありました
それもあったのかs3214さんと同じようにルンゼの登降には苦労しました
しまいには足を滑らせた女性が滑落してきて、あわやいいちこ氏が巻き込まれそうになったり

それでもまた行ってみたいな

ゲスト

Re: お疲れさまでした！
nyorotan15さん、こんばんは

雪が少ないです。ハイマツも岩もでてるなんて信じられない と思いながら歩いていました。
稜線の雪は風で飛んでいるだろうとは思っていましたが、この時期に雪庇もないとは驚きでした。暖冬の影響なんでしょうかね・・・。。

あのルンゼは気を付けていないと滑落しますね。。かなり怖かったです。固い雪面となっていた今回は、あの場所だけが昨年より厳しかったです。

毎年通う？と色々な景色が見れていいですね。
晴れの日に「北ア随一の岩稜帯」の景色を見れるといいですね