白馬三山 栂池から 雪渓経由 猿倉へ
- GPS
- 18:48
- 距離
- 24.6km
- 登り
- 2,283m
- 下り
- 2,608m
コースタイム
- 山行
- 7:58
- 休憩
- 1:03
- 合計
- 9:01
- 山行
- 7:55
- 休憩
- 1:36
- 合計
- 9:31
4:40 安曇野穂高発 八方の湯駐車場経由
5:50 栂池高原スキー場駐車場
7:00 ゴンドラ・ロープウェイ乗車(片道2000円)
<復路>
14:35 猿倉発バス乗車
15:00 八方ターミナル着(950円)
15:20 栂池駐車場へ送迎
16:30 自宅着
天候 | 曇り時々晴れ 天候に恵まれる |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
猿倉へ下り雪渓経由 ガレ場足場悪い 他の登山者からの落石あり 雪渓はアイゼン無しで下るが必携 杓子岳側からガラガラと落石の音が何度かした注意は必要 |
その他周辺情報 | 八方の湯など |
写真
感想
2023年(令和5年)7月30日(日)31日(月)
白馬三山 栂池から 雪渓経由 猿倉へ
栂池のゴンドラ・ロープウェイで自然園へ。
冬は毎年天狗原・白馬乗鞍へとバックカントーで歩き滑っているが、夏道を行くのは若かりし頃に一度登っているだけ。
ほとんど記憶になくただ急斜面だったとの思いだけだ。
草木の生い茂る自然園も、雪面と違い新鮮に感じる。
岩・石の道、それも急登に苦しみ一気に高度を上げ天狗原へ。
湿原も見られ池の縁に菖蒲が咲く光景がいい。
そして目の前には滑走する大斜面が緑に覆われている。
その大斜面もやはりきつい登りとなった。
岩を踏み外さないように、そして滑らないように慎重に一歩一歩進む。
白馬乗鞍への最後の急登に唯一の雪渓箇所があり、下る人登る人で渋滞。
一人でも滑り落ちたら皆を巻き込みそうで脅威ではあった。
白馬乗鞍岳の山頂ケルン辺りは大賑わい
雲の中、残念ながら展望はほとんど無い。
曇っているが故に心地よい風に気持ちよく歩くことができている。
白馬大池へ。
白馬乗鞍岳から少し下るだけで湖面と山荘が見られた。
そこからが長く、大人数のパーティーとのすれ違いには時間もかかった。
その間に仲間がドローンを飛ばし大池周辺を撮影。
上空からの白馬大池の景色に期待している。
池には何匹ものクロサンショウウオが泳ぐ。
白馬大池のクロサンショウウオは山荘のキャラクターとのことだ。
そして池の周辺にはチングルマ・ハクサンコザクラが咲き誇り、白と紫色の絨毯が敷き詰められていた。
雲に覆われ展望は少ないが花園に魅せられた。
お花畑の中を小蓮華山を目指す。
雲に覆われ展望のない稜線を黙々と登る。
山頂かと思われる偽ピークがいくつかあり、靄っているのもあり遠い。
ただ炎天下でないだけ、心地よい登りになる。
仲間の一人が調子悪くペースはゆっくりのんびりとなる。
小蓮華山へ。
長野県との県境にあり、新潟県の最高峰になる。
大日岳とも言うようで頂上には鉄剣が立ち祀られている。
石仏を祀る祠も立っていたが崩落により、石仏の頭のみ置かれていた。
少し雲間から雪倉方面の稜線が眺められるようになっていた。
小蓮華山は白馬への稜線ぐらいに思っていたが、三国境辺りまで下り振り返るとその山容の迫力に恐れ入った。
三国境(長野・新潟・富山)付近からは徐々に雲間から白馬の街並み、そして白馬岳方面・旭岳が見え始めた。
今日最後の白馬岳への急登にかかる。
前半の険しい岩の登りで精神的にも疲れたようで、山頂が見えたときにはようやくたどり着いたとの安堵が大きかった。
白馬岳山頂へ到達、残念だが周辺で見える山は旭岳だった。
白馬三山の杓子岳・鑓ヶ岳を白馬岳から見たいとの思いはかなわなかった。
山荘方面から登ってくる方で賑わう山頂。
長野県側は切れ落ちる崖に迫力がある。
蓮華温泉から小蓮華山そして白馬岳を歩いたことがあるが、今日以上に真っ白な世界、雨も降るという悪条件だったのを思い出し、昨日までの雷雨が無かっただけでも幸運と思うしかない。
山荘前で今日一日の無事と、白馬岳登頂の祝杯を挙げた。
満月に近い月が青空に出て、徐々に晴れてきた。
杓子岳の台形状の赤茶けた山が太陽を浴び、山荘側からは丸みを帯びた白馬鑓ヶ岳も姿を現わした。
見応えのあったのは旭岳に沈む太陽が織りなす空間の移り変わり。
雲が光を受け輝き、色を変え、そして形を変えて空に描かれる。
見ていてその変化の一つ一つに歓声を上げてしまった。
コバルトブルーの空に淡いオレンジ色の雲が流れ、富山方面に黄色・オレンジ色・紫色が混ざる夕焼け雲が白い雲海上に引かれた。
三角錐の見慣れない剱岳も夕焼けの空に現われてくれた。
白馬山荘は日本一の収容人数を誇っているという。
まだ余裕があるようで空き部屋も見られた。
部屋は大部屋で一人一枚の敷き布団、掛け布団が用意されていた。
レストランが食道とは別に設置され生ビールの販売をしているのだが、食道では注文できないのが残念。
食事内容は私にとっては申し分の無いものだった。
トイレなど遠く離れているが便器の数も多く使いやすい。
2回目の利用だが受付場所、レストランなど当時とはだいぶ変わっていた。
夕食・朝食弁当で一人15000円、高値に驚くしかないがこれからの相場なのだろう。
2日目は4時30分発で杓子岳・白馬鑓ヶ岳を登る。
快晴の白馬山荘からは目指す山はもちろん、槍ヶ岳から立山・剱岳などの名峰が一望できた。
稜線泊は夕刻のうっとりとした山、朝方のキリッとしまった山々が展望できるのが良い。
今はほとんど日帰りの北アルプスだが今後はのんびりとの思いが強い。
夏だと一泊のテント泊が理想か。
絶景を眺めながら白馬山荘を下る。
右手にはまだ登ったことのない旭岳がどっしりと構えている。
村営小屋の付近にザックを置き身軽になってまずはは杓子岳へ。
何度も歩いているところだが丸山を登り、下るのがきつく感じる。
かなりの起伏に荷は持っていないが小石に足を滑らせないようにする。
時々ずるっと車石に乗るのがかなり足に衝撃を与える。
丸山を下りきると杓子岳への急登になる。
ガラガラ石に足を取られながら慎重に登るしかない。
日影になっているのが救われ、ジグザグの急登を難なく登りきった。
昨日登った白馬岳が尖って見える。
そして小蓮華山も見えるが、ここからだと稜線にある山となっている。
東側にはシルエットとなり頸城の焼山・火打山・妙高、そして高妻山・戸隠山、さらに四阿山、浅間山が見られた。
遠く八ヶ岳、南アルプスの間には富士山も展望できた。
白馬三山の最後、白馬鑓ヶ岳へと向かう。
立山・剱岳は夏の太陽を浴びて厳つい姿を露わにする。
登山道脇にはシロウマタンポポ、コウゾリナなどの黄色の花。
イワツメクサ、トラノウの仲間だろう白い花。
そしてオレンジ色のクルマユリ、色鮮やかな紫色のチシマギキョウなどがお花畑を成している。
白馬鑓ヶ岳の山頂は広く、白馬岳・杓子岳そして旭岳が目の前に広がる。
南は眼下に天狗山荘が見られ、その先唐松岳・鹿島槍だろ山並みが。
そして蓮華岳・針ノ木岳その先に穂高・槍ヶ岳さらには笠ヶ岳・黒部五郎・薬師岳の峰々が見渡せた。
雲がかかり始めた白馬岳そして雪渓方面には怪しい黒雲が湧いてきていた。
白馬鑓ヶ岳からは引き返し雪渓を下山することとなる。
軽い足取りでとは行かないが予定通り村営山荘に戻りお弁当をいただきエネルギーチャージ。
雪渓はほとんどスキーでしか下ったことがないので20分ほどで白馬尻までと思っていたが。
とんでもない悪路に苦戦しての下山となった。
避難小屋下部辺りから早めに雪渓に出るイメージはくじかれゴロゴロした石の下りの長いことに辟易とした。
雪不足で雪渓が短くなっているようだ。
何とかたどり着いた雪渓の始まり、大きなスプーンカットの雪面が思っていた以上に硬く締まった雪のために強めにかかとでキックしての下りとなった。
靄る雪渓に杓子岳側の斜面から時々ガラガラと石の崩れる音がしていた。
下部も早めに雪渓が終わり夏道へと入る。
滑るのを注意しさえすれば雪渓は歩きやすく時間短縮になるのだがそうは行かない雪渓の短さだった。
多分雪不足、温暖化の影響を受けているのだろう。
昨日、今日と雷雨に会わなかったラッキーな山行でも会った。
山行前日までは雷がすごく、下山した翌日も雷の音が安曇野付近で鳴り響いていた。
雷雨の合間を縫って、昼間は曇りで快適に歩き朝夕と展望に恵まれた。
久しぶりの白馬山行は仲間との大満足の思い出となった。
ふるちゃん
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