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Yamareco

記録ID: 77993
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

第一発電所〜広河内岳、農鳥岳、間ノ岳、北岳、三峰岳、蝙蝠岳〜伝付峠〜田代口

2010年09月02日(木) 〜 2010年09月07日(火)
 - 拍手
GPS
120:10
距離
54.2km
登り
4,754m
下り
5,092m

コースタイム

2日 第一発電所12:32-大門沢小屋16:04

3日 大門沢小屋6:29-分岐10:30-広河内岳10:52〜11:11-分岐11:30〜12:05-農鳥岳13:05-農鳥小屋14:49

4日 農鳥小屋6:11-間ノ岳7:52〜8:11-北岳山荘8:52〜9:00-北岳9:52〜10:46-北岳山荘11:22〜11:27-間ノ岳12:41〜13:13-三ツ峰13:40〜13:50-熊の平小屋14:55

5日 熊の平小屋6:33-北荒川岳9:46〜10:00-北俣岳分岐12:19〜12:40-蝙蝠岳15:00

6日 蝙蝠岳7:15-徳右衛門岳9:09-水場9:15〜9:45-中電施設11:56-登山口12:45-河原12:50〜13:55-二軒小屋ロッジ14:25

7日 二軒小屋ロッジ6:45-伝付峠8:24-水場8:40-大滝10:54-堰堤工事現場11:26-田代口バス停12:40
天候 2日 晴れ
3日 晴れ
4日 晴れ
5日 晴れ時々曇り
6日 晴れ
7日 晴れのち曇り
過去天気図(気象庁) 2010年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
甲府→広河原(\2,100)→第一発電所(\1,000)
田代口→奈良田(\600)→広河原(\1,100)→芦安(\1,100)→甲府(\1,120) 
コース状況/
危険箇所等
大門沢小屋テン場   \500 水場   0分
農鳥小屋テン場    \500 水場往復30分
熊の平小屋テン場   \600 水場 0分
二軒小屋ロッジテン場 \600 水場 0分

蝙蝠岳前後のハイ松が、ザックに引っかかり、松脂も付着してとても厄介です。

田代口バス停はトンネル入り口前の旧道にあり、目立たないです。奈良田行き側にはありません。

堰堤工事現場の仮登山道は、とても遠回り。

田代口までダンプの往来が激しく砂埃が凄いです。

田代口最寄「ヘルシー美里」火曜日は日帰り入浴不可。

芦安白峰温泉¥550円 券売機があり、食事もできます。

黄色の蝶が出迎えてくれた
2010年09月02日 12:52撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/2 12:52
黄色の蝶が出迎えてくれた
2010年09月02日 12:52撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/2 12:52
林道歩き
2010年09月02日 13:06撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/2 13:06
林道歩き
2010年09月02日 13:14撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/2 13:14
趣のないつり橋
2010年09月08日 15:39撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/8 15:39
趣のないつり橋
この様な橋を幾度となく渡ります。
2010年09月02日 14:12撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/2 14:12
この様な橋を幾度となく渡ります。
2010年09月02日 15:40撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/2 15:40
2010年09月02日 15:46撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/2 15:46
2010年09月02日 15:57撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/2 15:57
大門沢小屋のテン場最下部
2010年09月02日 17:09撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/2 17:09
大門沢小屋のテン場最下部
テン場から見た大門沢小屋
2010年09月02日 17:09撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/2 17:09
テン場から見た大門沢小屋
2010年09月03日 07:29撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/3 7:29
幕営跡
2010年09月03日 09:55撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/3 9:55
幕営跡
もう直ぐ分岐
2010年09月03日 10:19撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/3 10:19
もう直ぐ分岐
塩見岳と荒川岳
2010年09月03日 11:00撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/3 11:00
塩見岳と荒川岳
360度パノラマ
2010年09月03日 11:01撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/3 11:01
360度パノラマ
2010年09月03日 11:02撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/3 11:02
合成失敗
2010年09月08日 16:11撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/8 16:11
合成失敗
標的発見!蝙蝠岳。バックに悪沢岳と中岳の合間に赤石岳?
2010年09月03日 11:06撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/3 11:06
標的発見!蝙蝠岳。バックに悪沢岳と中岳の合間に赤石岳?
塩見岳
2010年09月03日 11:06撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/3 11:06
塩見岳
農鳥岳頂上3,026M
2010年09月03日 13:05撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/3 13:05
農鳥岳頂上3,026M
間ノ岳3,189M赤い屋根が農鳥岳小屋
2010年09月03日 13:13撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/3 13:13
間ノ岳3,189M赤い屋根が農鳥岳小屋
農鳥岳を振り返る
2010年09月03日 13:24撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/3 13:24
農鳥岳を振り返る
2010年09月03日 13:24撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/3 13:24
西農鳥岳3,051Mの登り、キツゥ〜
2010年09月03日 13:42撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/3 13:42
西農鳥岳3,051Mの登り、キツゥ〜
立っているのがやっとこさの情けなか男
2010年09月03日 14:11撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/3 14:11
立っているのがやっとこさの情けなか男
農鳥岳をバックに
2010年09月08日 15:43撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/8 15:43
農鳥岳をバックに
テン場から水場は往復30分パイプで引いてある。
2010年09月03日 17:06撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/3 17:06
テン場から水場は往復30分パイプで引いてある。
夜明け
2010年09月04日 05:11撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/4 5:11
夜明け
出た
2010年09月04日 05:21撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/4 5:21
出た
農鳥小屋と間ノ岳
2010年09月04日 06:14撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/4 6:14
農鳥小屋と間ノ岳
仙丈ヶ岳3,032M、鋸岳2,685M、甲斐駒ヶ岳、北岳(左から)
2010年09月04日 07:55撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/4 7:55
仙丈ヶ岳3,032M、鋸岳2,685M、甲斐駒ヶ岳、北岳(左から)
間ノ岳から見る富士山。よく使われるアングル。
2010年09月04日 08:10撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
1
9/4 8:10
間ノ岳から見る富士山。よく使われるアングル。
ここからは見えないが左下の方が八本歯のコル
2010年09月08日 15:44撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/8 15:44
ここからは見えないが左下の方が八本歯のコル
肩の小屋を目指す縦走者
2010年09月04日 10:00撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
1
9/4 10:00
肩の小屋を目指す縦走者
サミット3,193M
2010年09月04日 10:02撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/4 10:02
サミット3,193M
地蔵ヶ岳2,746M、観音岳2,840M
2010年09月04日 10:07撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/4 10:07
地蔵ヶ岳2,746M、観音岳2,840M
甲斐駒ヶ岳2,967M
2010年09月04日 10:07撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/4 10:07
甲斐駒ヶ岳2,967M
仙丈カール
2010年09月04日 10:08撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/4 10:08
仙丈カール
2010年09月08日 15:45撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/8 15:45
三峰岳頂上で一休み(2,999M)
2010年09月04日 13:47撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/4 13:47
三峰岳頂上で一休み(2,999M)
熊の平小屋が見えた
2010年09月04日 14:37撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/4 14:37
熊の平小屋が見えた
テン場(両サイドに水場)
2010年09月04日 17:43撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/4 17:43
テン場(両サイドに水場)
2010年09月05日 07:00撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/5 7:00
2010年09月05日 07:00撮影 by  PENTAX Optio W90, PENTAX
9/5 7:00
枯れてしまった
2010年09月08日 15:58撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 15:58
枯れてしまった
塩見だ
2010年09月08日 15:58撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 15:58
塩見だ
湧いてきた
強風の証
旧キャンプ地管理棟
by  W61CA, KDDI-CA
旧キャンプ地管理棟
見え隠れする天気
by  W61CA, KDDI-CA
見え隠れする天気
2010年09月08日 15:59撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 15:59
枝が邪魔、松脂も
2010年09月08日 16:00撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 16:00
枝が邪魔、松脂も
もうすぐ
2,864M
2010年09月08日 16:00撮影 by  W61CA, KDDI-CA
1
9/8 16:00
2,864M
本日貸し切り
2010年09月08日 16:00撮影 by  W61CA, KDDI-CA
1
9/8 16:00
本日貸し切り
雷鳥三羽
2010年09月08日 16:00撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 16:00
雷鳥三羽
別に一羽
2010年09月08日 16:01撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 16:01
別に一羽
分かりずらい模様だ
2010年09月08日 16:01撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 16:01
分かりずらい模様だ
朝陽も独占
仙丈、間、農鳥がおはよう
by  W61CA, KDDI-CA
仙丈、間、農鳥がおはよう
悪沢岳3,141Mもグッド・モーニング
by  W61CA, KDDI-CA
悪沢岳3,141Mもグッド・モーニング
富士山よりも高い積乱雲がニョキニョキと四本も
by  W61CA, KDDI-CA
富士山よりも高い積乱雲がニョキニョキと四本も
朝焼けだ
塩見と北俣岳2,920M
by  W61CA, KDDI-CA
塩見と北俣岳2,920M
表情が変わった
朝陽を浴びたシルエット
2010年09月08日 16:02撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 16:02
朝陽を浴びたシルエット
さらばじゃ蝙蝠岳君
by  W61CA, KDDI-CA
1
さらばじゃ蝙蝠岳君
2010年09月08日 16:02撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 16:02
2010年09月08日 16:02撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 16:02
徳右衛門岳2,598M
2010年09月08日 16:03撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 16:03
徳右衛門岳2,598M
徳右衛門の水場。水量少ないが貴重。
by  W61CA, KDDI-CA
徳右衛門の水場。水量少ないが貴重。
時期ハズレお花畑
2010年09月08日 16:03撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 16:03
時期ハズレお花畑
2010年09月08日 16:03撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 16:03
水場目印
点検している人がいた
by  W61CA, KDDI-CA
点検している人がいた
中電の人は楽ちん
2010年09月08日 16:03撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 16:03
中電の人は楽ちん
水浴びタイム
ちょ〜さっぱり、スカッ!
2010年09月08日 16:03撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 16:03
ちょ〜さっぱり、スカッ!
気持ちいい〜
2010年09月08日 16:03撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 16:03
気持ちいい〜
2010年09月08日 16:04撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 16:04
本日宿泊客ゼロ
2010年09月08日 16:04撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 16:04
本日宿泊客ゼロ
うんめぇ〜
一人占め
誰もいない
今日も富士山
2010年09月08日 16:04撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 16:04
今日も富士山
2010年09月08日 16:04撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 16:04
第一水場
2010年09月08日 16:04撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 16:04
第一水場
隣の第二水場
2010年09月08日 16:04撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 16:04
隣の第二水場
ここが分かり難かった。
真中を行く。
by  W61CA, KDDI-CA
1
ここが分かり難かった。
真中を行く。
紅葉は見事だろうね
2010年09月08日 16:05撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 16:05
紅葉は見事だろうね
2010年09月08日 16:05撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 16:05
まっすぐな滝
2010年09月08日 16:05撮影 by  W61CA, KDDI-CA
9/8 16:05
まっすぐな滝
工事中。大迷惑。
仮登山道は、無意味。
下の道路を歩けば1分。
by  W61CA, KDDI-CA
工事中。大迷惑。
仮登山道は、無意味。
下の道路を歩けば1分。
田代口バス停は身延方面側にしかないから分かりずらい(奈良田方面のトンネル)
by  W61CA, KDDI-CA
1
田代口バス停は身延方面側にしかないから分かりずらい(奈良田方面のトンネル)
奈良田行きバスは身延方面トンネル右手前で待つ12:50乗車
by  W61CA, KDDI-CA
1
奈良田行きバスは身延方面トンネル右手前で待つ12:50乗車

感想

2日 暑い。第一発電所でバスを下りると反対側がルート。登山パトローラがいた。「今年は、ヘリが3回も出動している。困ったもんだ。それがすべてガイド付きのツアー登山。へりは飛んだら50万単位だから、お金掛るのよ。すべて、税金だからね。三件とも分岐からの下りで起きている。まったくねえ〜。本人はともかくガイドから一度もお詫びの連絡ないんだよね。プロならさ、責任あるんだから、そのへんはきちんとしてもらいたいよね。それとも、望むほうが間違ってるんかね。」スタートから愚痴をきいてしまい、大幅にタイムロス。

ゲイト前に車が2台停まっている。釣り人だ。声を掛けると、獲物を見せてくれた。アマゴとヤマメの放流ものだ。ヤマメの放流はいただけない。

黄色い蝶が沢山舞っている。

兎に角、暑い。沢の水も冷たく感じられない。やっとの思いで大門沢小屋到着。
思っていたより、宿泊者が多い。
テン場の水はもの凄く冷たい。すぐさま、体を拭いて、持参した缶ビールを冷やす。テントを設営し、汗で濡れたシャツ、パンツ、タオルを水洗いし、テントに掛け干す。
30〜35Lのザックを背負った女性が現れ、テント設営場所を物色し始めた。とても身軽な彼女は滋賀県から来たという。今朝、広河原を4時半に発ち、北岳を登り、ここまで来たのだ。ちょうど12時間だ。凄い!

軟弱なオイラは、冷えた缶ビールを飲みながらえらく反省した。しかし、よ〜く冷えたビールは実に美味い!満足満足2本飲んじゃった。

3日 彼女は夜明けとともに去って行った。今日も天気がいい。小屋泊りの登山者も誰ひとりといない。最後の一人は自分だ。出発するが、今日も暑い。。バテバテだ。沢を横切る度に頭から水を浴びる。単独者3人、2人組が2組、4人組が1組とすれ違う。分岐に着くや否やザックをデポして広河内岳へ。眺めが最高。目的の蝙蝠岳もよく見える。気分爽快。分岐点に戻り昼食休憩後、農鳥岳を目指す。途中、ツアー登山2組とすれ違う。8〜10人はいた。結構な年齢の方々だった。

どうにかこうにか頂上に辿り着く。休む間もなく進む。がしかし、バテバテで、西農鳥岳の登りは大幅にタイムオーバー。農鳥小屋へ慎重に下り、テントを設営した。一休みして、水場へ行き缶ビールを冷やしながら、頭から水を浴び、全身を拭いてリフレッシュ。テントへ戻り、プシュっとご満悦タイム。ああ、幸せ。

4日 出発最後の人となる。今日も、好天。暑い。間ノ岳の登りで昨日の農鳥から一緒の荒川区から来られた御夫婦に追いつく。このお二人は三伏峠から塩見岳、熊の平、農鳥岳、間ノ岳、北岳の4泊5日テント縦走。還暦越えパワーに感服。凄いな。

間ノ岳頂上には沢山の人がいた。北岳山荘から来たらしく、殆どの人がほぼ手ぶら。眺望は最高状態。ここで、サブザックに必需品を入れ北岳をピストンしようと思い取り出してみるとなんと、出てきたのが献血で戴いたエコバック。大失敗。それを片手にGO!急に身軽になったのでトレラン状態。北岳山荘まで40分で到着。がしかし、パワーはここまで。北岳の登りは50分以上掛かってしまった。でも、予想以上に早く着いたので頂上に1時間近くいられた。
目の前に仙丈ヶ岳から始まり、鋸岳、甲斐駒ケ岳、鳳凰三山、白峰三山、北アルプス、中央アルプス、他も見渡せるスカッ晴れ。絶景かなあぁ絶景か〜なって感じ。

間ノ岳に戻ってきたら、スニーカーに作業服の男性が休憩していた。北岳山荘の工事現場監督の方で今日はお休みなのだそうだ。さっき見た山荘の工事は循環式トイレを設置している最中だったのだ。納得。

三峰岳を越えて、熊の平にもうすぐという下りでスリップし、転倒する。気の緩みだ。小屋へ行きテントの受付をする。新しい管理人さんに変わっていた。実は、以前来た時に管理人Tさんと一緒に撮った写真を持ってきたのだが残念。トイレ脇の水場で頭から水を浴び、全身を拭う。気分爽快。

テントはずっと北岳から一緒だった千葉県のSさんの隣に設営させていただく。すぐ脇の水場で最後の缶ビールを冷やす。Sさんは凄い健脚の持ち主で、今朝、広河原から来たのだ。明日は三伏峠に幕営し、明後日鳥倉林道を下って行くのだ。しかも、林道口からバス停までの15キロも歩くそうだ。休日は全て登山に費やす兵だ。ここは、虫が多い。サンダルでSさんと話しているうちに甲と踝辺りを何か所も刺されてしまった。痒みと痛みが交互に繰り返す。大失敗!でも、ビールはよく冷えていて、最高にウマイ!文句なし。

5日 今日も好天。Sさんは少し先に出発。オイラは管理人さんに挨拶をしてゆっくりと発つ。最初の登りでダメダメ状態。疲労蓄積。直ぐに息が上がってしまう。北荒川岳の登りもぜぇぜぇしまくり。二日分の水5リットルはずっしりと重い。
旧キャンプ地の平坦な道で還暦越え四人組男女とすれ違う。三伏峠からだというが皆さん足がめっちゃ軽やかですいすいと去っていった。北俣の取り付きから塩見岳を見上げると頂上に人影が見えた。多分、Sさんだ。一時間以上も離された。ここからの登りは荒れているので最高にキツイ。ぜぇぜぇしながら、一歩一歩登る。三分の二位を登りつめたところで、上からの登山者と立ち話休憩。(休むきっかけと気分転換になった)光岳からの57歳縦走者「もう、膝にきてしまって、歳には勝てないですよね、やっとですよ。長い縦走は今年が最後で、来年は無理でしょう」満身創痍状態を物語る言葉だった。
北俣岳の分岐にやっとこさ到着し、昼休憩をとる。靴ひもをほどき、靴下を脱ぎ、生足に風を当てると、とても気持ちいい。リセット完了再出発。痩せた岩尾根が続き慎重に進む。その後ゆるやかなアップダウンを繰り返しながら徐々に蝙蝠岳に近づく。ハイ松が前を塞ぎとても厄介だ。
どうにかこうにか頂上に辿り着いたが眺望は雲の為、残念賞。ザックを置いて、本日の幕営地候補を探しに行く。すると、雷鳥に遭遇する。最初に三羽、別の場所で一羽の計四羽を目撃。写真を撮るが保護色で分かりずらい。しかも、デジカメはバッテリーが切れ、携帯での撮影だから尚更不明瞭だ。でも、心がやすらぎ、疲れを癒してくれるには十分だった。
今晩はビールがないので、スコッチの水割りだ。静けさや胃に滲み渡るスコッチかな状態。食後、寒くなってきたので、寝袋に入り、テントから星空を眺める。ラジオを点けるとNHK・FMで東京JAZZを生中継していた。渡辺香津美TOCHIKA2010が聞けたのはラッキーだった。演奏後のインタビューでは、マーカス・ミラー、マイク・マイニエリの生声も聞けた。その後もクルセイダースの演奏、ジョーサンプルの声も聞けて、とてもいい時間を過ごすことができた。最後まで聴いてしまったので、23時を回ってしまった。あわてて、寝ることにした。
すると、突然、雷鳥が鳴き出した。ピービーとうるさい。何の騒ぎと思いきやテントの中にいても外が時々明るくなっているのが分かった。雷だ。慌てて外に出ると、北西方面の北アルプス一帯に大規模な稲妻が走っているではないか。暫く観察していると北東に移動しているのが分かった。方角的には安心なので、ほっとした。雷鳥たちはエライ!

6日 無事に朝を迎えた。今日も天気がいい。悪沢岳がくっきり見える。とても、すがすがしい気分で朝食をとる。今日は二軒小屋までなのでゆっくりし、景色を楽しむ。朝陽が気持ちいい。
徳右衛門岳へ向かう道は殆ど下りだ。最初のハイ松帯では朝露と松脂でパンツが汚れる。その他は、樹林の中を歩くので日差しも遮られ、とても静かに気持ち良く歩ける。苔むす森は美しい。しかし、途中何か所も落雷の跡があり、黒くなっている樹が目立った。
水場目印に到着。身軽になって水場へ下る。急斜面にある水場はお花畑でもあった。水量は少ないが冷たくて美味しい。500mlペットボトルに水を入れ、それを頭から浴びる。スッキリ!
中電施設先はちょっと荒れてるところが目立ちはじめた。中電の職員は専用のコースターがあり楽ちんできる。標高が下がった分暑くなってきた。登山口からそのまま沢へ直行し、着衣のまま、ドボン!全身の汗、汚れを流す。サッパリ、サッパリ、別人28号。その後、ズボンの松脂などを落とすために砂を使って洗濯する。乾くまで河原でのんびり、まったりタイム。
二軒小屋へは程なく到着した。受付に誰もいない。呼び鈴を鳴らすが誰も出てこない。暫く待つとやっと一人の女性が現れた。受付を済ませ、テントを張る。宿泊者ゼロ、幕営者はオイラだけの昨日に続き、独占。ここは、水、トイレ、自販機(ビール)有りで入浴できれば満点施設だ。

7日 テントを撤収していると、ロッジのKさんが挨拶に来られた。実は昨日、受け付けの際、彼女に前の熊の平小屋の管理人Tさんへ写真を渡していただけるように依頼しておいたのだ。その旨の確認をわざわざ知らせにきて下さったのだ。彼女は、バスの時刻、下山後の日帰り温泉の営業日も電話での確認と本当に親切にして下さった。今日は予約がなく、彼女は、今から下山するとのこと。色々ありがとうございました。
伝付峠はとても登りやすい道だった。風も気持ちいい峠らしい峠だ。山梨県側の下りは景色がガラリと変わる。今日も富士山が見えた。水場は二か所並んでいた。顔を洗って先へ進む。沢に出る。ここが少々分かりずらかった。中央を行く。その後、沢を幾度となく横切りながら下って行く。保利水小屋から田代川発電所までは紅葉シーズンは絶景に違いない。ただ、堰堤工事がいただけなかった。これから先は、舗装道路を歩いたのだが、工事車両のダンプが砂埃をあげて仕切りなしに往来していたので辟易、不快状態。しかも、直射日光をもろに浴びて暑い。田代口入口に水場があり、プール状になっていたので、そこで、頭、腕の埃を流す。すぐ行くとトンネルの間にでる。どこにバス停があるか分からない。取り敢えず、身延方面へ行くことにする。旧道との交差部分の反対側にバス停があった。バスは定刻通り来てくれた。奈良田、広河原、芦安温泉と乗り継ぎここでお風呂に入った。バス亭と直結しているのでゆっくりでき、湯上がりにビールも飲めた。甲府駅に着くと運よく高尾行きが来たので待つことなく乗車する。携帯の電源をオンするとメールが数件届いていた。その一件が小金井のIさからだったので、西国分寺で待ち合わせをし、「庄や」で焼き鳥、鯵のたたき、冷やしトマト、サラダを肴に生ビールを飲んでご機嫌状態で無事帰宅したのであった。
めでたしめでたし。
Fine!


 

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