塩見岳
- GPS
- 49:31
- 距離
- 37.7km
- 登り
- 2,577m
- 下り
- 2,559m
コースタイム
- 山行
- 4:05
- 休憩
- 0:21
- 合計
- 4:26
- 山行
- 9:11
- 休憩
- 0:54
- 合計
- 10:05
- 山行
- 4:56
- 休憩
- 0:08
- 合計
- 5:04
天候 | 9日 晴れ 10日 晴れ 夕方一時くもり 11日 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
雪は登山口からあるが、べったり付くのは2000mから そこまでは凍結に注意。 雪は少なめだがピークにいたるまでは岩場での確実なアイゼンワークが求められる。 |
その他周辺情報 | 松川の清流荘で温泉とご飯 |
写真
感想
さて、2016年2発目も南アルプス。
年明け早々に入会した山岳会の人たちとワイワイ塩見岳を目指すこととなった。
出発前にバタバタと不参加となった人が出てしまったが、それでも総勢9人。なかなかの大所帯だ。
8日
10時に京都駅に集合し、中央道を快走し恵那峡SAへ。
ここで毎回恒例のC0宴会でほどほどに盛り上がり沈。
9日 まさかの忘れもの・・・
翌朝、出発前に荷物を整理していると、tentyoが思い詰めた表情をしている。
曰くプラプーツを忘れたとのこと。あれま。
ばか野郎といいつつも、samoaも前科者なのであまり責められない。
とりあえずリーダーに相談して入山口に行くまでに案を考えるということにして、先送りすることとする。
途中、道を間違えつつ進む。
せっかくここまで来たのだからせめて三伏峠まで行けないか考えたあげく、Google先生に「登山靴 忘れた」でお伺いをたてる。
そこで得られた回答は、ホームセンターのスパイク長靴…
途中のコンビニで改めて相談し、スパイク長靴を近くのホームセンターで調達し、先行パーティーを二人で追いかけることとなった。
というわけで一路入山口の鳥倉林道入口へ。
みんなワイワイ準備するなか、共装の受け渡しをして松川の町へ引き返す。
そして、開店間もないカインズホームの作業着コーナーでスパイク長靴を発見。
良かった良かった。
急いで入山口まで引き返し、準備して出発。概ね2時間遅れでのスタートとなった。
夏に車で入れるゲートより大分下からスタートなので、そこそこ長い林道歩きたが、椹島までの林道に比べればまだましだ。
今回は眺めもよく中央アルプスや小河内岳なんかも見えて気持ちが良い。
同じタイミングで入山した単独の人は、自転車で颯爽と登っていった。
凍結してるところなんかもありつつ、2時間くらいで登山口へ。なかなかいいペースだ。
ここからは登山道。すでに雪はちらほらあるが、アイゼンを出す必要はない。
プラプーツのsamoaに対して、スパイク長靴のtentyoは軽やかな足取りだ。
三伏峠までは、10分の〜という看板が続く。
登山道に入ってからもハイペースは1合15分もかからないくらいのペース。
2000mあたりから雪がベッタリ付きはじめるが、トレースはバッチリ。
延々、尾根をトラバースして進む。ちなみに水場は氷っていた。
ほどなく塩川林道からの道が合流し、最後の一登りを踏ん張って三伏峠に到着。
ちょうど先行パーティーも到着したところだったようで再会を喜ぶ。
テントは2,3張り程度、トイレも利用できる。
適当に整地して、テントを張る。さすがに日没が近くなると寒い。
そそくさとテントの中に転がりこんで、暖かいもので体を暖める。
あとは、水作りをしながらビールなどで宴会開始。
そういえばアルファ米や飯盒が多かったので、久しぶりに鍋で米を炊いた。
晩御飯は、tentyo作のクリームシチュー。
ルーを使わず荷揚げした牛乳で作成。チーズも入れてとても美味。
ふと、トイレのため外に出ると素晴らしい星空だった。
明日のロングアタックに備えて宴会もそこそこに沈。
10日 塩見へロングアタック
翌朝は気合の3時起床。
朝御飯は棒ラー。ゆで卵は崩壊していた。
5時過ぎにくらいに出発。ラテルネデッパは久しぶりだ。
火星と土星の距離がとても近いが昨日はもっと近かったらしい。
三伏山を過ぎて本谷山へ。
塩見の左側の空が赤く燃えている。
中央アルプスもよく見え、千畳敷カールの灯りも見えた。
残念ながらtentyoとはここでお別れ。
日の出を見てテントキーパーとして三伏峠でお留守番だ。
シラビソの樹林帯を進み、樹林が消えるくらいまで登ると塩見小屋まではあと少し。
ここまで来ると、白峰三山、甲斐駒、仙丈、荒川三山、赤石と北部、南部の山々が一望できる。
塩見小屋にたどり着くと雪は少ないもののどっしりした塩見が迎えてくれる。
小屋自体は現在建て替え中で、今年の夏完成予定らしい。
休憩しているとピークと天狗岩の裂け目から太陽が顔を出し、さながらダイヤモンド塩見みたいな感じだ。
さて、ここからが今日一番の頑張りどころだ。
天狗岩を越えるまでは多少岩の段差がある程度。
一度コルに降りてからの登り返しから斜度も増し、岩場らしくなってくる。
基本的にはトレースやペイントを頼りに夏道を辿っていく。
岩の段差や短いものの急なトラバースがあったりと、確実なアイゼンワークが求められる。落石にも注意が必要。
頂稜に乗る手前の岩の段差がそれまでより多少難しい感じだった。
北海道にいた頃はあまり意識しなかったが、本州で冬のアルプスを目指すとなると、金比羅などでのアイゼン岩トレ必須なのもうなずける。
先行者からも聞いていたとおり、頂稜に出ると急に風が強くなる。
ぶっ飛ばされるというようなものでは無いが慣れないと振られる感じ。
無理せずゆっくり慎重に登っていき、西峰ピークにたどり着くと富士山が迎えてくれた。
出発から5時間。なかなかのロングアタックの末にたどり着いたピークは達成感もひとしおだ。
仙丈から続く長大な仙塩尾根、甲斐駒、白峰三山が一望できる。ここから見た間ノ岳は特に大きい。
熊ノ平も広々としていて気持ちが良い。
南には、一週間前に縦走した荒川三山と赤石、その奥の聖まで見える。
去年の秋に来た時は南部の山座同定は全然できなかったが、今回はばっちり。
やはり山並みは歩いてこそ記憶に刻まれるものだ。
もちろん東峰も落として、記念撮影なんぞをしてピークをあとにした。
あとは慎重に下るのみ。
頂稜下の岩の段差は念のためロープを出す。といっても確保ではなくロープを張って手がかりにするくらいだ。
他の箇所もところどころ後ろ向きにしたりしながら下っていく。
雪が腐らないか心配だったが幸いそんなこともなく全員無事に小屋まで降りてこれた。
小屋のあたりは風もなく日なたにると暖かいくらいで、1月は思えない感じだ。
適当に休んでテンバを目指して帰る。
権右衛門山は行きも帰りも巻きだが、本谷山は山はしっかり登り返し。
昨日今日の疲れが出てコンタ上げがなかなかしんどい。
しかし、シラビソ林の中から振り返った塩見は青空に映えかっこよかった。
本谷山からは先にテンバに戻り、tentyoとともにお湯なんぞ用意すべく1人先行。
本谷山を駆け下り、ゼェゼェいいながら三伏山に辿り着くと、tentyoがピークにいた。
少しばかり帰りが遅いので心配してここで待っていたらしい。
そんなこんなでテンバへ帰投。三伏山から小屋まで結構距離があるように見えたがあっという間についた。
tentyoは水をしっかりつくりシュラフまで干しており、さながらサーダーのようだ。
疲れたメンバーのためにtentyoがお湯を届けたりもしたが、ほどなくみんな戻ってきた。
あとは登頂祝いの宴会。とりあえず、温かいものをのんで、ビールを飲みつつハムやらツボ貝やらアヒージョやらツマミを消費していく。疲れた体に塩分と酒がとっても染みる。
晩ごはんはT橋さん作の肉団子鍋。野菜たっぷりで美味。〆はフォーでこれも喉越しよくするするお腹に入った。
夕方に少しガスが出たが夜にはまた星が輝きはじめ、楽しい夜は更けていった。
11日 下山
4時起きで朝ごはんをつくる。メニューはキムチうどん。
のんびり準備して7時位に出発。
今日は入山口目指して下るのみ。
塩見や烏帽子、甲斐駒、仙丈を横目に見ながら下っていく。
しばらくは見納めだろうか。
雪が少なくなってきてからはアイゼンを外したが、凍結箇所も多く要注意。
1人転倒してしまったが、大事にはいたらなくてよかった。
ほどなく登山口にたどり着き、林道歩きに突入。
ダルけれども、みんなで色々話しながら下って行くとダルさも半減。
気がついたら車に辿り着いていた。
下山後といえば温泉。松川の清流荘に行き汗を流して体を温める。
併設の食堂は地元の名産の豚肉押しで、丼ものやとんかつ定食が豊富。
がっつりご飯大盛りのとんかつ定食を平らげ大満足。
リーダーとtentyoもビール大ジョッキでごきげんそうだ。
あとは南アルプスの山並みを遠目にみながら中央道を走り京都への帰路についた。
次は縦走でいけばいいね。
塩見岳、スキー持って行ったことあります。三伏までは硬くて急でシールが効かず、背負ったら首まで潜るラッセル、三伏から先は、全く潜らず、結局スキーは全く使えませんでした。南アの山って、日本で山スキーが使えない唯一の山域ではないかな。
米山さん
沙流岳のときは私がプラブを忘れたのが思い出されます。
仙塩尾根や荒川から繋いでみたいですね。
仙丈ヶ岳を登ったり、大河内のあたりはなんとなしに使えそうな気がしますが
いかんせんこの規模の割には雪が比較的すくないのが難点かもしれませんね。
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