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前日、Mさんの車で扇沢に入り、柏原新道登山口横の駐車スペースでテントと車に分かれて前泊した。夜中、誰かが虫に刺されたので、大町のコンビニまで薬を買いに走るという騒ぎもあった。沢の音が大きくてなかなか眠れなかった。
翌朝5時49分出発し、柏原新道のきつい登りをひたすら歩く。Mさんは大型ザックにテント一式などギッシリ荷物を詰めて平気な顔をして歩いている。どこにそんなスタミナがあるのか不思議だった。種池山荘で小休止。爺ヶ岳への稜線を歩いていて初めて雷鳥を見た。愛くるしい。爺ヶ岳、冷乗越を経て冷池山荘には13時7分に到着した。爺が岳あたりの稜線から眺めた鹿島槍ヶ岳の雄姿はカッコよかった。深田久弥も書いているように、双耳峰をつなぐ釣り尾根が素晴らしい。快晴で立山連峰はじめ素晴らしい展望と花々を楽しみながらの稜線歩きだった。剱岳を見たのも今回が初めてだったが、先入観からか何か異様な印象を持った。
冷池山荘ではテント泊の予定だったが、予報では夜半から雨ということだった。テント泊初心者が多いので、雨のテント泊を避けて小屋に素泊まりすることになった。食事は小屋の外でMさんと女性陣が作ってくれた。S君と自分はすることがなく、「わたし食べる人」だった。
予報通り夜中に雨が降って、明けても霧がかかって昨日までのような展望はなかった。4時10分に小屋を出発。布引山を経て鹿島槍ヶ岳南峰に6時20分到着。雨が降りそうだったので北峰には行かず6時29分に下山開始。途中で小雨が降り出し、雨具を着て8時14分に小屋に着いた。
朝食後、9時18分に小屋を出発。登って来た道を引き返し、登山口には14時58分に到着。種池山荘の手前でまた雷鳥たちに出会えた。帰路、有名な薬師の湯ではなくこじんまりした上原の湯に浸かった。
こうして北アルプスデビュー戦は終わった。今回はMさんというベテランがリーダーで、いろいろと学ぶことが多かった。装備、食材の準備はもちろん、メンバーの力量や天候に合わせて臨機応変に対応できるスケジュール管理。細かいところでは、ザックの内側に大きなビニル袋を入れて内部の荷物の雨濡れ防止。これ以降、自分も実行するようにした。そしてあの大きなザックをかついで平気で歩ける体力。山登りは奥が深いと感じた山行だった。
鹿島槍ヶ岳にはその後、残雪期の2011年5月に師匠とテント山行で登った。このときは吹雪かれていささか怖い思いもした。また、2013年8月、親不知から栂海新道〜後立山連峰を歩き、扇沢に降りる縦走の際は北峰も踏んだ。鹿島槍ヶ岳一番の思い出は残雪期の白く輝く双耳峰の雄姿である。惚れ惚れとする。再訪するとすればやっぱり雪の季節が良いなぁと思っている。
写真左:鹿島槍ヶ岳(南峰)山頂
写真中:初めて見た雷鳥
写真右:残雪期の鹿島槍ヶ岳 「残雪を 踏みつつ目指す 双耳峰」
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