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前日檜枝岐に入り、御池から国道352号を走って鷹ノ巣登山口の駐車場で車中泊した。5時40分にスタートしてヤセ尾根の急登を下大倉山まで登る。白沢清水までは比較的緩やかな登りで助かった。そこから再び急登を登ると池ノ岳に着いた。静かな水面の姫ノ池に写る平ヶ岳がきれいだった。広がる草紅葉も素晴らしかった。そこは湿地帯なので板敷きの広いスペースがあり、ガイドブックにはキャンプ地と書いてあった。実際、登りの途中でテント装備を担いだ下山パーティともすれ違った。無理してでも軽装で日帰りするのが良いのか、重いテント泊装備を背負って二日で登るのが良いのか悩むところだが、当時はテントは持っていなかったから選択の余地はなかった。もっとも今では原則キャンプ禁止になっているらしい。
姫ノ池から木道に入って山頂へのゆるい登りを歩くと10時47分、平ヶ岳山頂に着いた。薄曇りながら展望はそこそこあったのだが、周囲に同定できる山はなかった。11時7分に下山開始。足にちょっと不安はあるが、有名な玉子石なるものを見に寄り道した。たしかに不思議な形の石が不安定な格好で座っていた。写真だけ撮ってすぐ引き返し、下山を続けた。
池ノ岳からの急な下りを歩いているうち、心配していた膝が痛くなってきた。登りで疲労が溜まったところへ下りの衝撃で一気に悪化したようだった。かなり痛むので足を引きずるようにゆっくり歩くので、時間がどんどん過ぎてゆく。稜線上の登山道の両側は紅葉がきれいで花もそこそこあるのだが、楽しむ余裕などない。秋の夕暮れは早いので暗くなる前に下山できるか心配になってきたものの、焦っても足は進まない。最後はヘッドランプを点けて17時8分に登山口に戻った。膝はますます痛くなる一方。翌日予定していた越後駒ヶ岳は諦め、夜道を帰宅した。
苦い思い出もあり、平ヶ岳は二度と登りたくない山の筆頭だ。その後、越後駒ヶ岳や荒沢岳に登った折りに遠くに平ヶ岳を眺めたことがあったが、苦い思い出とアクセスの悪さからまた登ろうとは思わなかった。ただ、残雪期しか登れない景鶴山に登るため山行記を調べているうち、平ヶ岳から景鶴山まで歩いたという記録を読んで興味をそそられた。現在まで残雪期の景鶴山に登ろうとして二回チャンスを失していたので、代案として平ヶ岳からの縦走もありかもしれないと思った。それにしても九州に引っ込んだ今、平ヶ岳は名実ともに遠い山になってしまった。
写真左:姫ノ池
写真中:平ヶ岳山頂
写真右:玉子石
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