13時17分に槍の穂先へ出発。岩場練習を思い出しながら崖のような壁を攀じ登る。垂直の長い梯子を二つ上がると13時38分山頂に着いた。快晴で360度の大展望を存分に楽しんだ。登る途中で話をした女性と一緒に記念写真を撮る。名残惜しいが狭い山頂は混雑していたので下山開始。慎重に降りて小屋に戻った。それから小屋のまわりでウロウロして時間を潰し、小屋に泊まった。第二の難関、槍ヶ岳も無事終えてホッとした。というより思ったよりあっけなく登れた感じだった。やはり岩場練習のおかげだろう、余裕を持ってクリアできた。明日は最後の難関、大キレットと奥穂高岳だ。
2015年8月日本横断の途中、西鎌尾根から東鎌尾根に抜ける際に二度目の登頂を果たした。このときは西岳ヒュッテの奥にある赤沢山(百高山)から眺めた、普通見られないアングルの槍ヶ岳に見惚れてしまった。この8日後、山友Nさんも赤沢山に登った後槍ヶ岳に登り、槍ヶ岳山荘に泊まることになっていた。その日、自分は中央アルプスの檜尾避難小屋で停滞していて、Nさんの赤沢山登頂の様子を知りたくてメールをしたのだが返事はなかった。数日後、Nさんの娘さんからそのメールに「父が槍ヶ岳山荘で亡くなった」と返事があった。信じられなかった。槍ヶ岳山荘に着いたときから体調が悪かったらしく、夜中に急に容態が悪化したとのことだった。Nさんは自分より5〜6歳近く若く、脚力抜群。日本百名山、山梨百名山、埼玉百名山、群馬百名山などを完登し、最近は自分と同じく二百・三百名山、日本百高山を目指していた。日本横断が終わってから共通の山友と一緒に埼玉のご自宅に伺い、線香をあげてきた。槍ヶ岳には2回しか登っていないが、いろいろな意味で強烈な思い出の詰まった特別な山である。再登頂もしたいが、それよりも槍ヶ岳を主役、脇役にした写真も撮りたいと思っている。涸沢をベースキャンプにしてゆっくり歩き回りたいものだ。目標は来年の秋かな?
写真左:槍ヶ岳山頂
写真中:樅沢岳から
写真右:赤沢山から
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