休む間もなく奥穂高岳へ向けてラストスパート。ガレ場の続く急登を一気に登り、12時50分、ついに奥穂高岳山頂に到着。残念ながらガスってきたため展望はなし。証拠写真だけ写して下山を開始し、小屋に戻った。計画では穂高岳山荘に泊まって翌日下山するつもりだったのだが、予定よりもかなり早く登頂できた。欲が出てこのまま泊まらずに下山することにした。
白出沢を一気に降りるべく13時37分スタート。かなりの急坂、しかも人があまり通らないようでルートが分かりにくい。難儀しながら急いで下り、16時8分に白出沢出合に着いた。コースタイム4時間半をなんと2時間半で下ったことになる。ちょっと急ぎ過ぎだったかも。その後は緩い下りの右俣林道を歩き、17時44分に駐車場に戻った。
最後は慌ただしかったものの、難関の槍〜奥穂2泊3日の予定を1泊2日で済ませたことで、多少なりとも体力、脚力に自信が持てた。また、剱岳に次ぐ難所を無事クリアしたことも技術的に大きな自信になり、収穫の多かった山行となった。
2011年7月、上高地から西穂山荘に入りテン泊後、西穂高岳、ジャンダルムを通って奥穂高岳に抜け、穂高岳山荘でテン泊。最後は前穂高岳経由で岳沢に降りる2泊3日の縦走をやれたことも大きな自信になった。ところでこの時、独標を過ぎた辺りの急下りの手前で渋滞した。しばらく立って待っていたのだが、突然自分の数人先にいた男性がスーッと左の崖に落ちていった。100mくらい落ちて止まった。落ちる瞬間声を出さなかったし、落ちる姿勢から足を踏み外したのではなさそうだった。持病か極度の緊張から瞬間的に失神したのだろうか。目の前にいた若いカップルの男性が救助に降りようとして落ちた男性の仲間から止められた。仲間のリーダーらしき男性がすぐ救助依頼をし、自分たちに先に行くよう促したのでその場を離れたが、しばらくは心臓のドキドキが止まらなかった。それからはなおさら慎重に歩いた。その後は奥穂高岳に登る機会がなく、霞沢岳や蝶ヶ岳、笠ヶ岳などから眺めるばかりだったが、いつかは(登山から引退する前に)槍ヶ岳〜奥穂高岳〜西穂山荘の縦走をするという夢は持ち続けたい。
写真左:奥穂高岳山頂
写真中:前穂高岳から(2011年)
写真右:霞沢岳から(2012年)
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