2023年9月1日、富士山須山口にて小学生集団遭難事件が発生したとのことです。
私の地元、静岡市の小学5年生約150人で、引率教員10人、ガイド4人という構成とのこと。
ルートは富士宮口五合目から宝永火口縁を経て、二合五勺からガラン沢、高鉢コースを経て高鉢駐車場がゴールだったそうです。
そこで4人2組合計8人が行方不明、1組は御殿庭入口(須山口下山道側か?)、1組は南山林道分岐付近(降りすぎている?)で見つかったとのことです。
無事発見されたので「よかったね」ですが、いろいろと問題が隠されてそうです。
1.班分けと引率者の数が適切か?
見通しの効かない樹林帯の中では、引率者の目の行き届く範囲は数人が限度と思われるが、実際はどうだったのでしょうか。
2.引率者のスペック
教員は登山が仕事ではなく山の神様ではないので、ルートを把握しているとは思えません。
3.分岐点に人員を配置していたか?
三合目の分岐、二合五勺、御殿庭下に重要な分岐があり、そこに人員を配置していたのかも問われそうです。ほかガラン沢分岐、村山道分岐もあります。
長距離の山道なので「車で先回って待機」という簡単な話ではないです。正直、自分が二合五勺で待機と言われてもツライです。
4.危険個所も多い
三合目〜二合五勺の登山道崩落個所を下り通過が適切とは思えません。
ガラン沢分岐後の水平道も、小さい沢に登山道崩落個所があります。
また登山道両側に伸びていたスズタケが枯れ、ルートが明瞭ではなくなっており、獣道も相当交錯しています。下に行けば行くほど地図にない作業林道跡が多く危険です。
5.登山アプリの積極利用を
地図の見方は覚えてもらいたいですが、樹林帯ではコンパスを使っても何も役に立ちません。実は激坂登山道なので九十九折ですし、木に覆われ周りの景色はありません。
個人的には使っていませんが、「ヤマレコ」アプリでルート拘束ができると思います。「いまココ」アプリなら参加メンバーの位置を地図上で把握でき、トラブル解消に役立ちます。
ただし子供たちに地図の見方、スマホの操作、アプリの操作を覚えさせるのは大変だと思います。そもそも大人でさえできない人が多いのに。。。
富士山なのに何故迷う?なんてコメントがネット上では出てきそうですが、五合目から上と下では別物。麓をなめてはいけませんよ。
特に下りは分岐後に拡がるので、悪い方向に行きがちです。
やはり山は修行の場ですから、心身を鍛える意味も兼ね、登りでチャレンジすべきです。
須山口で育てられた者のたわごとでした。
後日訂正
コースは富士宮口五合目から宝永火口縁を経て、水ヶ塚までだったそうです。
二合目〜水ヶ塚も路床崩落など迷いポイントが多いので、推奨できませんが。。。
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