某SNSで登山系のインフルエンサーが書いたスキー登山装備紹介記事を読んだ。
そこに書かれていた内容に驚愕した。
ビーコンについての説明
「装備公開してるんで、持っていないとこのSNS時代に『持ってないの?』と言われちゃう。だから一応持ってます。」
ブローブ(ゾンデ)についての説明
「誰も居ない場所に行くから人を助ける事もないんですけど、一応マナーとして持っています。」
私の価値観で言わせていただくと、山スキーヤーとして三流です。
ご本人は山スキーヤーと名乗ってはいないのだけれど、少なくとも滑走用具使用登山のスタイルをしていて一見は山スキーヤーと取れる出で立ち。
ビーコンは自分がヤラれた時に助けて貰う為の道具と同時に、他人を助ける道具であって。
ゾンデは専ら他人を助ける為の道具であるのは当然で。
つまりは、滑走系登山者は積極的に雪崩リスクに向かっていく自覚があり、そのリスクに対する責任を全うするために見ず知らずの他人であれど、有事の際は二次災害を起こさない範囲で互助救助を行う了解がある。
別にルールとして決まってる訳でもないし、個々の価値観、責任感に委ねられてる事なんだけど。
先のインフルエンサーは訳らからん理由を付けるくらいなら、「僕は他人を助けないし、助けて貰うつもりもないのでビーコンもゾンデも持ちません。」とした方が潔いと思う。
でもこれは自己責任を全うしているとは言い難い行動。
人と人とが何某かの影響を与え与えられして成り立っているのが社会。
誰しも社会の一員として社会性を有し、日本の国民として生きているはずなので、遭難事案が発生したら公的機関は本人の意思とは関係なく捜索を行うし、仮に死亡してしまったとして自分以外のすべてに対して影響皆無の「居ても居なくても同じ」人なんて世の中に居ないのだから。
(余り大きく出るとフリーソロのクライマーとかどうなんよ?とかなるので、難しいところだけれど。)
取り留めなく書いてしまったけど、私はビーコンとゾンデを持つ。
それは山スキーヤーの矜持なんだ。
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