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そんな気になるノルディスクのテントだが、型落ちのモデルがネットで格安に販売されていたので迷わず購入した。VITUS SI 2というトンネル型のいわゆる非自立タイプのテントだ。ヒルバーグテントのNALLO 2とほぼ同型のテントだがVITUS SI 2のほうが幾分サイズが大きいようだ。
スペックは以下の通り。
・アウターテント: Northtec SI-2000
・インナーテント: 240T Rip-Stop nylon breathable
・床: 210T nylon PU-coated
・ポール: Alu-T6 8.5 mm
・耐水圧: Outside - 2000 mm, Inside/Groundsheet - 10000 mm
・外寸 (L x W x H): 365 x 155 x 114 cm
・内寸 (L x W x H): 233 x 135 x 104 cm
・重量: 約2.5k g
・梱包サイズ: 18 x 52 cm
注目したいのはアウターテント(フライシート)に加水分解などの経年劣化にも強いシリコンコーテッドナイロンを使用していることだ。ノルディスクのテントはモデルによってシルナイロン仕様とポリウレタンコーティング(一般的な防水加工。性質上加水分解しやすい)を使い分けしている様だ。劣化しにくい素材を使っていれば当然長持ちするということであり、価格は多少高くはなるがユーザーの選択範囲が広がるという意味ではアドバンテージといってもいいだろう。
今回、実際に使用してみての感想ということなのだが、まさに快適の一言に尽きる。設営はアウターとインナーが一体となっているためアウターのスリーブにポールを2本差し込むだけで完了。ガイラインをピンと張り入念なペグダウンが必須なことは非自立型の宿命であるが、これはどのタイプのテントでも必要不可欠な作業だ。非自立型の致命的なデメリットとは感じない。もちろんグラウンドの状況によりペグダウンができない場合でも自立するドーム型テントの優位性は認めた上で、ということにはなるが、むしろここでは非自立型テントの居住空間の広さを前面にプッシュしたい。
テントのフロント部(入口)が垂直に立ちあがっているため圧迫感が少ないことは明らかだし、そのおかげて前室も広々と確保できる。たぶんクロスポールのドーム型のテントで同じ前室空間を作り出そうとするならサブポールを用いるか、もしくは最初から3本のポールが必要になるはずだ。ポールの本数が増えるということは重量増加に直結することだ。つまり同じ空間を確保するためには自立型のテントと比較し非自立型のテントはより軽量化できる、ということだろう。実際VITUS SI 2は2.5キロの重量があり、この数字だけみると決して軽いテントとは言えない。が、このテントと同様の居住空間をドーム型のテントで求めるとするなら、恐らく3キロは下回らないであろう。詳細に比較調査した訳ではないので断言はできないがそれくらい快適な空間を持つテントということだ。
外観は先ほど書いたようにヒルバーグのNALLOと同じ足元のポールが短くデザインされたトンネル型。地を這うようなスタイルは耐風性においても定評があるし、今回の使用限定ではあるが多少の風にはビクともしない安定性を感じた。またベンチレーションも有効に機能するように配置されている。
重量は確かに重い。なので気軽に山行にバックパックに詰めていこうとは思わないが、広い空間と耐風性を活かしての雪山登山用として、もしくはベースキャンプの際に心強いパートナーとなること間違いなしのテントである。
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