7回目 コンコルド効果 〜ここまできたら行くっきゃない!〜
今回からは、前回紹介したバイアスのよくあるパターンを1つずつ見ていきたいと思います。
今回は、コンコルド効果についてです。
コンコルド効果とは、ウィキペディアによると
超音速旅客機コンコルドの商業的失敗(利益が見込めないのに開発・運行を継続した)を由来とし、
ある対象への金銭的・精神的・時間的投資をしつづけることが損失につながるとわかっているにもかかわらず、それまでの投資を惜しみ、投資をやめられない状態を指す。
コンコルドの誤り、コンコルドの誤謬、コンコルド錯誤ともいう。
山行でいえば、膨大な時間と費用と体力を消費して、「もうすぐ山頂・・・」というところで急に天候悪化。
時間も費用も余裕があれば、天候回復まで待ちますが、そんな余裕はない。
ここで、引き返せば、今回の山行の時間と費用と努力は水の泡・・・
さあ、あなたは冷静に判断できますか?できないのが人間です。
とくに、かけた費用と時間、体力が大きければ大きいほどこのバイアスは強くかかります。
ここで、大事なのは、今の自分の判断にはバイアス(コンコルド効果)がかかっているということを認識することです。
もし、認識せずにいたら「ここまで来たら行くっきゃない!」と強行することが多いと思います。
さて、ここでバイアスにかかっていることを認識したうえで、もう一度冷静に考えましょう!
あなたの今回の山行の目的はなんですか?
・山の景色を楽しむ→ここまでで十分景色は楽しめたでしょう?
・ピークハント→今回はピークハントできなかったが、ピークはいつまでも待ってくれます。次回のための下見に来たと思いましょう。
・トレーニング→ここまでで、十分トレーニングできたでしょう
…というような感じで目的を踏まえてもう一度考えましょう。
遭難したら、さらに費用と時間を浪費します。また、みんなに迷惑もかけます。
費用も時間も体力もたくさん浪費したとき、あなたは冷静に判断できていないのです!
もう一度立ち止まって、目的を踏まえて考えましょう!
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