「一緒に高尾山いこうよ!」
と三年前に年上のお友達に誘われた。
その時私は「いいよっ!」と答えた。
私は神奈川で生まれ育って神奈川に住んでる生粋の神奈川県民なんだけど、神奈川県民の7割ぐらいはだいたい小学校の遠足で丹沢の大山に連れていかれる。
大人数でぞろぞろ歩くため、ケーブルカーなどというものは使わない。
下から上まで標高差900Mを団体様で登る。先生の趣味だったのか、男坂を登る。
子供だったから両手を使ってよじのぼった覚えがある。
小学生の時は水筒1個とおにぎりで登った記憶があるけど、とにかく水を飲みたかったのに飲むなと言われて山頂まで我慢。苦しかった。トラウマになった。
それが山を敬遠するきっかけとなり、30年ぐらい山を避けて通ってきたのにな。
高尾山でも、山登りとか全然したことないし。それに階段を上るのもすごく苦手だから、迷惑をかけてはいけないし一人で登りにいってみるかな。
高尾山だし、きっとだいじょうぶさ!練習しないと!
デビューはそんな感じで、スニーカーにジーンズにヒートテックに普通のTシャツにウィンドブレーカーって感じの、ごく一般的な格好で登った。
そんなにたくさん上りたくないから、リフトを使って登った。
一号路を歩いて、お団子を食べたりお蕎麦を食べたりして難なくてっぺんに到着できた。気持ちよかった。でも帰ったら風邪をひいてしまった。
その、風邪をひいたのがいけなかった。遊びにいったのに風邪をひいて帰ってくるのはマズい。準備不足だったんだ。
そこから装備集めがはじまったのだった。装備が集まってくれば、別の山に行きたくなる。おためし、おためしと言いながら裏高尾へ、丹沢へ。
そのうち、買ってよかったものや失敗だと思ったものもたくさん出てきたし、必要だと思うものも増えた。そうやってどんどん装備集めにハマり始めたころ、バーナーとコッヘルを買った。おひるごはんがおにぎりからカップラーメンへ、その後山飯クッキングへ。とにかくあったかいものがおいしい。
食べる場所は山頂じゃなくたっていいんだ。
気分がいいな、ここで食べよう。そう思う場所ならどこだっていいんだ。
そしてふらりと、「今日はお昼を食べに山に行こう〜〜」と登ることが増えてきた。
疲労はごはんがおいしいの最高のスパイスだと思うんだ。
何を食べてもおいしいからね。
たまにひやっとすることがあったり、怖い思いもしたことがないわけじゃないんだけど、私なりの山登りはこういう動機で続いていくんだろうなと思う。
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する