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2016年05月25日 22:59お山アイテム全体に公開

山岳遭難の救助に寄与する可能性がある新しい通信技術

http://www.softbank.jp/corp/group/sbm/public/wireless/technology/balloon/

携帯電話キャリアのソフトバンクが研究を進めている
「気球無線中継システム」が、
先般の熊本地震において通信の担保に大きな寄与をしたという。

これはつまり、気球が視認できる場所であれば、
たとえ基地局が近くになくても、
あるいは局が天災等で破損して利用不可能になっても、
システムを経由して通信が可能になるという技術だ。
気球の生地は、紫外線でも劣化しづらい材質で作られているという。

ぼくはソフバンユーザではないし、
ソフバンに機種変更をする予定もないのだけれど、
こうした通信技術は非常災害時において大きな力を発揮するものであり、
今後も一層研究が進むことになると予想し、大きな興味を持っている。

残りの2大キャリアは何をしているかと言えば、
NTTドコモはFOMAで海上エリアでの通信に力を入れ、
au KDDIは陸上光ファイバによる通信網の冗長化と、
それぞれが陸海空と棲み分けを行っているが、
特性を鑑みると、表題の山岳遭難における活用方法としては、
ソフトバンクの「気球無線中継システム」が
最も柔軟かつ実用的な技術だと考えられる。

ただ、現時点でこのシステムにはコスト高という大きな欠点があり、
気球を1度飛ばすのに必要なヘリウムガスの費用だけで約13万円とのこと、
また、滞空限界は6日程度だそうで、
長期間にわたっての通信インフラ確保には至らない。
コストダウンには多くの実用ケースの発生が必要だが、
非常災害はできるだけ発生しないほうが良いというディレンマもあり、
コストに関する見通しは今のところ未知数だ。

また、山岳エリアにおける通信強度は、今も昔もドコモが圧倒的に強く、
皮肉にも「気球無線中継システム」を有するソフトバンクが圧倒的に弱い。
もしドコモがこの技術を有していたら、と考えてしまう。

山岳遭難においてはGPSの活用が叫ばれてだいぶ経つが、
その活用方法が周知されているとは言い難い。
こういう技術が普及することで、
安易な救助要請がさらに増えることも考えられるが、
救うことが出来るいのちが増える可能性もまた同様に考えられる。
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コメント

RE: 山岳遭難の救助に寄与する可能性がある新しい通信技術
山岳遭難の場所は沢などの渓谷が多く、電波の不感地帯になりやすい。
気球で中継器を飛ばすのはいいが風等でコントロールが難しいと思う。
そこでドローンが山岳遭難にも有効と思う。
電波の中継と言うより、撮影による遭難者の発見、水や医療品の差し入れは既に可能です。
ただ6日も電池が持ちません。
大規模な災害では気球、山岳遭難の初期対応にドローンではいかがでしょうか。
2016/5/25 23:57
RE: 山岳遭難の救助に寄与する可能性がある新しい通信技術
本日(26日)の日経に、遭難事故時にビーコンとの連携でドローンを使用する有効性の高いシステムの紹介が載ってました。
私は、良さそうな感じを受けました。
空から遠隔?のドローンシステムの応用展開は、ますます増えてきますね。
2016/5/26 16:51
>pixusさん RE: 山岳遭難の救助に寄与する可能性がある新しい通信技術
おはようございます。初めまして。コメントありがとうございます。

個人的な見解ですが、気球システムを遭難地域周辺の上空に上げ、
それを中継としてドローンを遭難想定箇所に下ろしていくことで、
不感地帯を補完できるのではないかと考えています。

ただ、おっしゃるようにバッテリが持ちませんので、
あくまで初期対応としての使用に留まるのが現状ですが、
拠点と遭難地域を往復することである程度の日数をこなせるかもしれません。
2016/5/29 9:15
>BochiBochiさん RE: 山岳遭難の救助に寄与する可能性がある新しい通信技術
おはようございます。コメントありがとうございます。

私のソースは2週くらい前の日刊工業新聞です。

ビーコンとドローンの連携は有効性の高さもさることながら、現在の技術から見て非常に現実的なシステムではないかと考えられます。

あとは、障害物を検知する機能が加わると、さらに強力で、実践的なシステムになるのではないかと思います。

自動車に搭載される検知センサの技術がここ数年で急激に伸びてきていますが、この技術をドローンに応用できないだろうか、と想像しています。
自動車のセンサは、動的にも、静的にも検知できるので、ドローンが風に煽られて立木にぶつかりそうになった時に、風向や風力、障害物との間合いを検知して自動的に避ける、というイメージです。

例として、富士重の「アイサイト」が挙げられますが、現状ではナビゲーションと連動している関係もあり、重量がかなりあるという点と、カメラの見える範囲しか検知できない、つまり側面や後面の検知は出来ない点で、ドローンへの応用の道はまだまだ先かもしれません。

ただ、この手のシステムがダウンサイジングかつ検知方法がフレキシブル化されれば、ドローン連動に現実味を帯びてくるのではないでしょうか。
2016/5/29 9:32
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