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天候不順だったことも関係していると思うのですが、
大槍山頂に至るまでの途中で、人間には誰ひとりとして会いませんでした。
(会ったのはおサルさん2匹だけでした(笑))
やはり一般登山ルートではありませんし、
こういう日も少なくなかろう、とその時は思ったものです。
それが昨今、北鎌尾根についてあれこれと調べものをしていたところ、
昭文社のエアリアを持参して
「北鎌沢ってどこですかね?地図に載ってないんですよ」
などと訊いてくる登山者に会った、というような記述があり、愕然としました。
2年前と今で、お山ブームの温度差がどうなのかということはさておき、
北鎌尾根という場所は、もはや一般登山ルートの延長上として
捉えられているのでしょうか。
だとすれば、大変なことになった、と思いました。
途中で小屋はありませんし、尾根上では事実上水場もありません。
そして、ヴァリエーションルートですから、
鎖や梯子、ペイントもありません。
そういう場所に、25000分の1の地形図を持たない、
あるいはまともに読めない登山者が丸腰で入るというのは、
タバコを吸いながらガソリンスタンドに入るようなものだと思うのです。
もし何も起きなかったとしても、それは単に運がいいだけの話であって、
リスク回避やら、担保やらは何もありません。
お山に限ったことではなく、毎々思うのですが、
「怖さを知らないこと」は非常に怖いことではないでしょうか。
そして、「怖さを知らない」まま体験したことを、
成功体験として次に持ち越してしまうことは、更に恐ろしいことです。
北鎌尾根はもはや「怖い場所」ではなくなったのでしょうか・・・。
32年前に行ったきりなので現状は分かりませんが
その頃と大きく違うのは
県警ヘリでの救助
携帯電話
インターネット
山の違いを見に、もう一度行きたいと思っています
初めまして。
北鎌尾根に限らないと思いますが、条件の良い時の山の顔と悪いときの山の顔には大差があると思います。
条件のいい時に苦労せずに行って、「楽勝!たいしたことないよ、あんなとこ。」と思ってしまうとしたら登山者としてはアカンのだと思います。
おっしゃるとおり、悪条件でのコワさ/リスクを踏まえたうえで、自分がどこまで対処できるのか、この想像力や判断、対処の幅こそが登山のキモと言っても良いんじゃないかと思います。
北鎌尾根って条件のいい時は、ちょっと長めのヴァリエーションハイキングかもしれませんが、3千メートル級のあの細いギザギザの稜線で吹雪かれたり、悪天候の場合は大変な事になります。
北鎌尾根のクラシックルートとしての真髄はやっぱり厳冬期に湯俣から、そして先頭でラッセルしてこそなのかもしれませんね
>>shigeさん
はじめまして。
携帯電話の電波は稜線通しでは入るようですが、
北鎌沢コルでは入りませんでした。
昔は基本的に民間ヘリだったので、
救助にかかる費用が非常に高かったように思いますが、
今では県警ヘリが出れば無料、民間だと有料、
ということもあって、それに関するトラブルも聞きます。
私は山では原則ネットをやりませんので、
(そもそもガラケーですし)
山に入っているときにわざわざインターネットで
情報収集するという意味は、あまりよくわかりませんが・・・。
いずれにせよ、情報の入手が容易になったことで、
北鎌尾根がいろんなひとにとって
仮想的に可視化されているのは確かですが、
実際に歩けば可視的なルートではないことは、
今も昔もそう変わらないでしょうね。
>>bunacoさん
はじめまして。
天気の良し悪しで、お山は完全に別の顔になりますね。
特に積雪期は「条件が悪いこと」を前提に計画を立てないと、
大変な目に遭ってしまいます。
知識、体力、訓練、いろいろな備えが必要ですね。
その上で、「条件の良さ」の素晴らしさを味わうのが、
お山の魅力の一つだと思います。
おっしゃる通り、北鎌の真髄は厳冬期に湯俣からでしょう。
私は原則ソロということもあって、
到底厳冬期の北鎌をやることはできませんが、
春に湯俣から通してやりたいという気持ちは強いです。
が、まずは無雪期に水俣川を渡渉して、藪をこいで、
ルーファイに苦心しながらP2に取り付いて、
地形を身体で感じてみたいですね。
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