エンピ（スコップ）

yoneyamaさんの記事や日記に猛烈に啓発され、
昨シーズンから取り組み始めたイグルー造り。

かつて、雪洞は何度も造ったことがあったけれども、
その著しい労力に対する自身のスタイル（ソロ中心）があまりマッチせず、
基本的には雪洞泊は行わなくなった。

雪洞造りをしていたころ（＝パーティで冬山山行をしていたころ）、
柄がプラスティック、匙がアルミのスノーエンピを
装備品として携行していたが、何しろ２０年近く前の話、
今のそれに比べればそれはそれは貧相かつ重いものだった。

そして昨シーズン、スノーエンピは貧相な作りであるという印象が手伝ってか、
登山用品店ではなく、街のホームセンターで売っている普通のシャベルを購入した。

まず最初に、携行が楽な上に比較的軽い、折り畳み式のエンピを買った（写真右）が、
それで幾度かイグルーを作成したり、雪掻きをしたりしているうちに、
折り畳みのジョイント部分に雪が入り込んで凍り、
そこに隙間ができてすぐにガタついてしまって
ほとんど使い物にならないことが分かったので、
柄と匙が一体型になった、スチールの強力なシャベルを購入した（写真中央）。

こいつには昨シーズン、ずっとお世話になり、
浅間山、酉谷避難小屋、乗鞍岳など、各所で大活躍、
思った通りの戦力となってくれたのだけれど、
唯一の欠点は、その重量・・・１．３ｋｇ程度もあり、
ただでさえ装備品で重量が嵩む冬山登山で、
この１．３kgというのはかなりの問題だった。
ザックの中に入ればいいけれど、折り畳みができない関係上、
外に括り付けざるを得ないので、
何かの折に遠心力で揺れるというのも、穏やかではなかった。

今日、何となしに自宅至近のホームセンターに立ち寄ったところ、
ぬゎんと８００ｇのアルミスコップが売っているではないか！
もちろん、柄と匙は一体型。持った瞬間の重さがまるで違う。
おまけに１，８００円という安価。即買い（写真左）。

登山用品店で打っているスノーエンピは、
安くても７，０００円程度、高いものは諭吉さんに
ご登場いただくほどである割には、文字通りスノーに対してしか使えず、
汎用性に欠けていると前々から思っており、
今でも全く選択肢として考えていないのだが、
やはりその軽さはとても魅力（軽いものだと６００ｇ台）で、
昨冬にリカロ夫婦と一緒にイグルーを作成した時の、
ｊｐさんが持っていたスノーエンピはとても軽くて使いやすく、
確かにスノーに特化しているだけあるとは思ったが、
今回の街のスコップとの出会いで、
一気に昨シーズンの欠点を補うことができることになりそうなので、
使うのがとても楽しみだ。

なお、昨年のイグルー成績は１勝３敗。
今年の目標は、勝率５割以上と５回以上の設営機会、２泊以上のイグルー泊。
雪質を見極める目を養うこともさることながら、
この街のスコップをうまく使いこなすことも肝要だと思う。
スコップちゃん、ヨロシク！

昨シーズンはやらなかったけど、
今シーズンは柄にテーピング用テープを巻く予定。

コメント

イグルスキー米山

RE: エンピ（スコップ）
今売っている登山用スコップは、匙部分が変にカーブしていて、ブロック作りにはイマイチですね。イグルー切り出し用には、匙部分がまっすぐで変にカーブしていない角スコがいちばんです。
80年代に一般的だった赤い鉄の冬登山用スコップは、木の柄で長さが半分、しかも蝶ネジで匙と着脱できるものでした。軽量化のため匙部分は丸い穴が6つパンチしてあります。バラしてザックに入るので文句無かったのですが、今のものに比べれば重いです。モッチさんの1.3キロに比べりゃ少し軽いでしょうが。
90年代にブラックダイヤモンドで出ていた、簡単なデザインの直線の匙のジュラ製スコップが軽量、分解可能、パッキングよし、ブロック切り良しで愛用していますが、いま売ってないですよね。
ザックの外付けは、僕はあまり好みません。薮でひっかかるし、昔ザックを風で飛ばされたとき、周りに付けていたものが皆ちぎれて回収がタイヘンだったことがあり、中にいれるようにしています。
800グラムのジュラスコップ、柄が縮めば文句無いんですね。

motch

RE: エンピ（スコップ）
よねさん

コメントありがとうございます！

このスコップを選んだ観点はまったく仰る通りで、
匙の部分がカーブしておらず、
まっすぐで角型であることでした。

ザックへの外付けについては
昨シーズンからの悩みどころで、
ちょっとした身体動作で振られるし、
奥多摩や奥秩父の藪山では藪に引っかかるし、
ザックに収めないといけないところなのですが、
５５Ｌのザックでは小さすぎて入らず・・・。
今シーズンの課題です。

いっそのこと、柄を金ノコで
１０ｃｍか１５ｃｍくらいちょん切って、
溶接屋に頼んで溶接してもらうかな、
とすら思っています。
そしたらもう１００ｇかそこらは軽くなるし、
サイズ的にも使い勝手的にも
文句のないものになりそうです。