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2009年05月07日 22:18北アルプス全体に公開

北アルプス・蝶ヶ岳▲2,677m(2009.5.2.-4.)

里では桜のピークが過ぎ、登山口附近で芽吹きが始まる
残雪期の登山。
今回は、北アルプス・蝶ヶ岳を安曇野市側から目指す。

 5月2日(土)
松戸駅西口ロータリー前19:00集合―(2台の車で移動)→

談合坂S.A./諏訪湖S.A.にて休憩→豊科IC→0:50三股駐

車場(車中泊)

 5月3日(日)
駐車場出発6:50→三股(届け提出7:10)→力水→まめうち

平(10:10〜10:20)→頂上直下(14:00〜14:10)→蝶ヶ岳山

頂▲2,667m(14:30〜14:45)→14:55蝶ヶ岳ヒュッテ/泊

 5月4日(月)
ヒュッテ6:50→蝶ヶ岳(旧)山頂▲2,625m→蝶槍▲2,664.3m

→ヒュッテ(8:50〜9:30)→森林限界(9:50〜10:00)→

まめうち平(12:30〜12:40)→力水(13:30〜13:40)→

三股駐車場(14:50〜15:20)→ほりでーゆー四季の郷

→茅野→新宿

この時季に北アルプスへ行くのは今回が2度目。
最初に行ったのが20代の頃、幼馴染の友人ともう一人と
徳沢キャンプ場にベースを決め(当時使っていたテントは
ヨーレイカの5〜6人用/仲間内で共同で購入したヤツだ
った)、蝶ヶ岳ピストンや横尾経由で常念岳ピストン、涸
沢まで足を伸ばした時以来である。この時もGW真っ只中、
近年稀にみる大雪の日だったので、ビジターセンターでは
注意を呼びかけるアナウンスがあったのを覚えている。
それ以降は、春に里の上高地に入ることもなく、厳冬期の
北八ヶ岳や南アルプスに行くばかり。長いこと遠ざかって
いたのだ。

2日夕方自宅を出発。車中泊用にシュラフと下山後の温泉
用セットをトートバッグに詰め、集合時間の1時間前に松
戸駅に到着。夕食を済ませ、集合場所へ移動。
2台の車に便乗して一路アルプスを目指す。
今回の山行メンバーは5名。会長・副会長夫婦にリーダー、
それに私達。
他のメンバーは別の山行に出かけていた。一つのグルー
プは、同日に雷鳥沢定着で大日岳を目指していた。
そちらにも行きたかったが、また機会はあるだろう。
もう一つのグループは、やはり同日燕岳へ入っていた。

流石にGW真っ只中、高速は所々で渋滞が発生。まだ流れて
いたから良かったが、豊科ICを出る頃には23:00を廻って
いた。途中、談合坂と諏訪湖で休憩を挟む。
豊科からあずみ野公園を経て三股手前の最奥の駐車場へ。
到着時間は0:50。すぐに持参した発泡酒で車内にて乾杯!
登山の無事を祈る。
既に到着している他の多くの車中では、明朝出発のハイカ
ー達が既に寝息を立てていた。

二日目出発当日の朝、寝苦しかったので快調とは行かなか
ったがゆっくりと5:50頃起床。シュラフを畳み、早速朝食
を済ます。天候は 上々で青空の向こうに常念岳が美しい。
あの聳え立つ常念岳を右手に拝みながら樹林帯を登るのだ。
胸の高鳴りを抑 えることが出来なかった。
各自出発の準備をする。駐車場附近から登山道へ通じる辺
りまでは、まだ雪は無いと思ったが、スパッツは付けて行
くことにした。最近、ハイキングばかりで軽いザックしか
背負っていなかったからか、装備がやけにズシリと重い。
定期的に行くハイキングと普段の階段登りの成果か、それ
程バテることなく行けそうな気がした。
計画書提出箱のある三股まで、林道を20分程歩く。
登山道入口の事務所には人が居て、山の状況を掻い摘んで
教えてくれた。

いよいよ登山道に入る。力水という蝶ヶ岳を目指す山道で
の最終水場で喉を潤す。旨い!癖が無く、円みのある甘い
水だった。
樹林帯に入ると少しずつ高度を増して行く。
右手を見やると時々、木々の間から常念岳がまだ高い所に
聳え立っていた。少しずつ急登となってくる樹林帯を2時
間半程登ると、少し開けた残雪の残る緩やかな傾斜地に出
る。道標には、まめうち平とある。ここから急登が始まる
というので、暫し長めの休憩。早めの昼食をとることにす
る。長丁場の登山の時は、殆ど昼食は行動食で済ます。
ゆっくり腰を下ろして長時間かけて摂る食事は殆ど無い。
ザックを降ろし座って休憩を取ることが殆どだが、時間は
5分から長くても10分まで。折角温まって活動的に変化して
いる身体を元に戻してしまうからだ。
まだアイゼンは要らないだろうと少し登り始める。
程なく、トラバースする箇所にぶち当たる。一箇所は難な
く通過したものの慎重を期すため、太い木にザイルを廻し、
シュリンゲで身体を縛り、その場で確保。荷を大木の根元
に押し込み、アイゼン装着。ストックを仕舞い、ピッケル
を装備。殆ど壁のような傾斜の森の中の急登を頑張る。
MAP上で2時間半の道のりを深い残雪と急勾配の斜面に阻ま
れ、なんと4時間費やしてしまった。途中から同じ歩調に
なっていた名古屋から来たという別パーティの3人も自分
らの後を慎重に着いて来る。
その間、何人もの単独行の若者とすれ違ったり追い抜かさ
れたり、アレくらいの体力を何とか維持したいものだとつ
くづく思ってしまう。
何とか森林限界を超え、急登に終わりを告げると、目指す
蝶ヶ岳に繋がる尾根が見えて来る。ようやく目的地に到着。
長くキツイ登りだったが、山頂に着くと疲れが全て吹き飛
んでいた。不思議な程晴れ晴れと気持ちがイイ。
空は晴れ渡り、蝶ヶ岳ヒュッテ前のテント場では、見渡す
限りの山並に暫し時を忘れる程だ。
真正面に穂高連峰の峰々。右へ目を移すと大キレットと槍
ヶ岳。左の奥、遠き峰と思っていた乗鞍岳や御嶽山も見え
る。持参した携帯のカメラを呪ってしまう。何でデジカメ
じゃないんだろう!?と。

今夜は蝶ヶ岳ヒュッテにお世話になる。
途中から一緒に登って来たグループも同じ部屋だった。
夕食までの1時間余り、ベランダのすぐ脇の2階廊下の一角
に腰を下ろして暫し談笑。発泡酒を担いで来なくて良かっ
た。小屋にはキリッと冷えたビールが待ち構えていた。
第1日目の安全登山に皆で乾杯した。
その日は消灯前に全員就寝。目覚めると5時だった。ちょっ
と寝過ぎたか・・・。

最終日、空身で蝶槍を往復しようかという話もあったが、
荷を預かって貰うのも面倒なので背負って行く。
計画段階では、常念岳まで行って前常念岳を経て、直接三
股へ下る予定だったのだ。
旧山頂だった場所には、道標の代わりに赤ペンキで平べっ
たい岩に「山頂」の文字。現在の山頂が旧山頂より4m高い
ことが判ってから、山頂でなくなった。何か寂しい・・・。
蝶槍まで行く。山頂には岩が積み上げられていて、数人が
座れるスペースがあった。
反対側の直下のブッシュに雷鳥が居るよとメンバーから教
えて頂き、カメラに収めて来た・・・だが、写ってないよう
に見える。
ヒュッテからここまでの尾根伝いの山道には、岩雲雀やホ
シガラスが沢山居て、目と耳を楽しませてくれた。
蝶槍から旧山頂まで戻り、そこで湯を沸かしてキャラメル
マッキャートとエスプレッソのブレンドを飲む。
想像以上に旨かった。
一旦ヒュッテまで戻る。
残雪の急坂を下る前の準備を少し時間を掛けてする。
再び腰にシュリンゲを撒き、カラビナを装着。いつでも確
保出来る体勢を作っておく。

9:50ヒュッテを後にする。次に来れるのはいつ頃だろうか。
また別の季節に登りに来るのだろう。
後ろ髪を引かれる思いで下山道へ向かう。
森林限界までの緩やかな雪道を滑るように歩いて行く。
急坂に差し掛かる手前の少し開けた平坦地にザックを下ろ
し、重装備に。先頭をリーダーから会長に交代してカミさ
んを2番目に。リーダーが真ん中に来てすぐ後に私。しんが
りを副会長が抑えての行軍。断然安心感が違う。登りより
も細心の注意を払い慎重に歩を進めて下る。
登りで4時間掛かった急坂を2時間で下ることが出来た。
まめうち平附近のなだらかな傾斜地に降り立って、ようや
くアイゼンを外しピッケルをストックに持ち替えて歩哨の
体勢に。何とか無事にキツイ場所の通過が出来たようで安
心した。この辺りまで下って来ると、前に後にと常に近く
を歩く別の山岳会の一行に出会った。
駐車場に戻ってから話してみると、藤沢山岳会の方々だと
判った。ウチの会に居らした方が転居した先が藤沢で、そ
こで藤沢山岳会を創設したのだと会長から伺い、私もその
会の方も驚いたのは言うまでも無い。
今でも元メンバーだった方とは交流があるらしい。
長い歴史を刻む会なのだと改めて思う次第。

駐車場では、行きも帰りも一緒だった名古屋からの3人とも
同じペースで下って来たようで、先に駐車場を後にした私
たちにしきりに手を振ってくださっていた。
山での出会いはいいものだと思う。
車で8km程山を下った所にあった「ほりでーゆー四季の湯」
に立ち寄り汗を流す。
メンバー全員が東京に戻る訳ではなかったので、私達二人
は馴染み深い茅野駅まで送って頂き、あずさで帰京。
GW帰省ラッシュに入っていたものの、30分後に出発する列
車に指定席の空きが見つかったので結構早めに帰ることが
出来た。

久々の長丁場の急勾配での登りと重い荷のためか、帰宅後
は筋肉痛が出て、今も太ももが痛い。
今週末に再度何処かへ登りに行けば、少しは筋肉が付くか
も知れないねとカミさんと話している。

※写真は左から、登ることの無かった蝶槍からの常念岳/
  蝶槍からの穂高連峰/20年前に徳沢に張ったヨーレイカ
  のテント(5〜6人用)
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