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登山計画としては、一日目は、美濃戸口から南沢を通り、行者小屋テント泊、二日目は、行者小屋から、地蔵尾根を通り、赤岳まで登り、文三郎道を下り、南沢経由で下山するというものでした。
まずは入山日前日の気象を分析します。
前日の原村アメダスです。
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/hourly_a1.php?prec_no=48&block_no=0414&year=2018&month=02&day=01&view=p1
登山当日の原村アメダスです
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/hourly_a1.php?prec_no=48&block_no=0414&year=2018&month=02&day=02&view=p1
この記録からすると、2月1日から2月2日かけて、約17ミリの降雨(雪)があり、南諏訪インターに到着した時点でも、平地でもかなりの積雪がありました。ちなみに、茅野市では大雪注意報が出ていました。
次は天気図です。
入山日前日
http://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/wxchart/quickdaily.html?show=20180201
入山日
http://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/wxchart/quickdaily.html?show=20180202
南岸低気圧が通過して、関東地方では雪になりました。なお、一週間前も関東地方では南岸低気圧が通過し、記録的な大雪でした。
以上からすると、山間部では登山前日に不安定な積雪があったと想定され、新雪による雪崩の危険が高まっていたことになります🤔
現地での積雪状態は新雪のパウダースノーでした。いままでにないくらいのサラサラの雪でかなり嫌な感覚がしたのをおぼえています。つまり、結合力の非常に弱い新雪が積もっていたことになります。
一日目は新雪に苦戦をしながらも、なんとか行者小屋にたどり着き、陣営をしました。二日目に赤岳山頂を目指して、地蔵尾根を登りました。入山日は積雪はありませんでした。しかし、二日目の地蔵屋根のトレースは薄く、標高を上げるごとにトレースはなくなっていきました。風で雪が飛ばされていたからだと思われます。
そして、雪崩発生地点に到着(写真左)。トレースはなくなっており、発生地点は、新雪のパウダースノーがかなり堆積している状態でした。登山道も雪で埋まっており、深い積雪のある場所を避けられそうもありません。傾斜は最大角度で推定で30度から40度くらいと思われます。進むべきか、一旦検討をしましたが、ルートを定めて登ることに。かなり柔らかい雪と思いつつも、膝ラッセルから、腰ラッセルまでいき、あと少しで、堆積している雪の上部を通過できるという時に、自分の足元から雪が崩れ、雪崩に流されてしまいました😫
現場の状況、事後的な分析によると雪崩の種類としては、点発生乾雪表層雪崩、自分が流された距離が推定50メートル、雪崩の走路は推定100メートルでしたので、雪崩サイズ2の雪崩と考えています(写真右 日本雪崩ネットワークの基準)。サイズ2であれば、人を埋没させ、死に至らしめるのは可能と考えられており、まさに命拾いをしたことになります。
(つづく)
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