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2年連続で三俣山荘へ訪れるも伊藤圭さんに会えず、昭島でお会いできるとは!w
そもそも現在伊藤圭さんは「一般社団法人ネオアルプス代表理事」であり、三俣山荘のオーナーからは一歩退いた形のようで山荘に常駐する小屋主ではないようだ。
伊藤圭さんのトークショーとても感銘を受けたので脳裏に刻んだ事を備忘として残す。
◆トークショーの内容
◎北アルプス裏銀座の歴史
時は1927年裏銀座は狩猟の起点として道が開拓され山小屋が建てられ、登山者のためへと発展を遂げました。
当時三俣山荘の創設者であった伊藤正一さん(伊藤圭さんの父)は、裏銀座、湯俣山荘からは当時槍ケ岳へ通じるルートがあり、伊藤新道からは鷲羽岳方面へ通じるルートと北アルプス各地へ放射状にアクセスが可能な事から上高地のような場所になる!と考えていた。
しかし、高瀬ダムの建設工事により裏銀座ルートは工事のための立ち入りが制限され、約10年間登山者か枯渇。またダム建設による地質変動で伊藤新道含む多くのルートは沢に流され土砂が崩壊する等で荒廃、多くの登山道は廃道に追い込まれた。
この歴史の影響から裏銀座ルートは今も登山者が少なく国立公園としての規制はあっても国からの支援はなく、山小屋の維持には年間300〜400万円はかかるそうで、山小屋の経営は厳しくなる一方だそうです。
◎これからの山小屋
伊藤圭さんは山小屋のオーナーとしてではなく、自ら山小屋を支援すべくこのようなイベントを開催し、山小屋の現状を発信する事。またイベントには多くのアウトドアブランドメーカーが協賛しており、山小屋とアウトドアメーカーが繋がる事でも山小屋の支援に繋げていきたいとのお話を熱く語られておりました。
裏銀座にある野口五郎山小屋をはじめとする山小屋は、強風で厳しい環境下の中、昔ながらの古き良き山小屋をそのまま残しており、とても魅力的な場所である事も語っておられた。
山小屋の屋根には沢山の石が置かれてるのも強風対策だそうだ。
その他、水晶岳で水晶スポットの話。
三俣山荘の前身は三俣蓮華小屋だった事。
伊藤新道は三俣山荘建設のために作られ、人力で一人150kg歩荷して資材を運んだ事→完成と同時期にヘリコプターでの資材運搬が可能になり、伊藤正一さん一同うなだれた話。(-_-;)
去年復活した伊藤新道の話については、私から質問を投げた。
◎質問
高瀬ダム建設の影響により伊藤新道は廃道に追い込まれました。去年伊藤新道は再建されましたが今もなお谷は崩れやすく、増水により今後も伊藤新道は登山道崩壊が懸念されると思うが、今後の伊藤新道についての計画、お考えがありますか?
◎回答
とても大切な質問だと思います。
おっしゃる通り、今後も伊藤新道は自然からの影響を受けると思います。しかし、伊藤新道は必ず橋が通れて同じ道があり続ける普通の登山道ではなく、今年はこんなコース取りになっていたのような変化を楽しんで頂きたいと思う。
、、、との内容で回答を頂いた。
まぁつまりは沢を含めたルーファイ能力と技術、リスマネが出来る人のみのルートとも言えるなとは思いました。
イベントに同行した仲間は「伊藤新道をもっと初心者でも行けるよう整備して欲しい」との質問を持ち合わせていたが、当然質問はしなかった。w
沢山の苦労話、裏話が聞けて昭島にいながら北アルプスを感じる貴重な時間となりました。
以上
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