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たとえば、山梨県の金峰山あたりで遭難したとします。Starlinkのおかげで自力で救助要請ができて、公的なヘリが来てくれることになった。でもそのとき山梨や近県のヘリが全部出払っていて、たまたま千葉県のヘリしか動けなかったとします。で、1回目の出動では見つからず、いったん戻ることに。ここで問題なのは、次に来れるとは限らないってことです。千葉の基地側が悪天候になったとか、山梨までの飛行ルートに雲が出てしまったとか、そういう理由で再出動できなくなるケースは意外とあるんです。
ここで生きてくるのがココヘリの仕組み。民間のヘリ会社と全国で提携しているので、別の地域(たとえば大阪や新潟)から空いてる機体が来てくれる可能性がある。つまり、「今飛べるヘリ」がどこからでも動けるというのが強み。
また、公的ヘリは燃料や任務の制約から、一定時間捜索すると給油や交代のために基地へ戻る必要があります。その間、捜索の手が一時的に止まってしまいますが、ココヘリの提携する民間ヘリがその空白を埋めて捜索を継続できます。逆に民間ヘリが給油に戻った際には、公的ヘリが再び現場に入り、交互に出動することで捜索の空白時間を最小限に抑え、長時間の継続的な捜索が期待できます。
「通信手段があればOK」と考える人が増えているのは自然な流れだけど、実際には「通報したあと、ちゃんと探してもらえるかどうか」が本当に重要なんだと思います。
Starlinkがあるからこそ、ココヘリが“最後のひと押し”になる可能性は、今後もっと見直されていいのかもしれません。
【提携民間ヘリコプターによる捜索活動は「早期発見、公的機関への位置情報共有」を目的としており、「救助活動」は行えません。】
とあるように、ココヘリ提携のヘリは実質救助活動が行えません。なので、自力救助要請(=緯度経度や遭難地点等自分で居場所が伝えられること)が出来たなら、捜索するだけのヘリコプターは出番がないのでは。通報できるなら少なくとも居場所を確認できる手段はあります。そして自力通報の時点で、制度上補助金はほぼほぼ受け取れないことになります。
意識喪失、機器使用不可であれば生きてくるかもしれませんが…。
「スターリンクがあれば遭難しても通報できるから十分」という主張はしばしば見かけます。
しかしその前提には「公的救助の出動が常にスムーズである」「民間の補完が不要である」という理想的かつ過信ぎみな前提が隠れています。
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