前に、ヤマノートや私の座学で3点支持のことを書きましたが、少しここで補足をしておきます。座学としては久しぶりですね。
【三点支持】
人間には、手が2本、足が4本ありますので、その四肢のうち三肢で体を支えることを三点支持(さんてんしじ)と言います。三点で支持して一肢だけを自由にして次の手がかり・足場へと移動することで岩場を安全に登ることが出来ます。(私のヤマノート「[url=http://www.yamareco.com/modules/yamanote/detail.php?nid=45]三点支持の基本[/url]」より)
↑このことは大丈夫ですね。
一般道しか歩かない人でも三点支持をする場面はありますし、テレビの百名山などを見ても三点支持という言葉をときどき聞きます。
ところが実際は多くの人は3点支持が正しく出来ていません。
多くの場合、「3点支持をして!」と言いながら実際には手と足を同時に動かしています。これは3点支持とは言いません。しいて言うなら2点支持です。
別の言い方をすれば「難しい状況ではない」ということだと思います。つまりやさしいルートだということです。
おそらく、岩や高度に慣れていない人が足元がバッサリ数百メートル切れたコワイ場所に来たら4点支持でも固まってしまうと思います。怖さと戦いながら何とか少しずつ安全を確かめながら動くようにする訳ですが、その状態が本来の三点支持です。
この状態だと、四肢すべてが自分の意識の元に置かれています。自分の両手両足ひとつずつが自分の頭で考えるコントール下に置かれています。このことが補足として私が言いたいことです。これが本来の三点支持です。
四肢すべてが自分の意識に置かれて初めて三点支持となります。
このように本来の三点支持の基本を簡単な場所でも出来るようにすることが必要です。これは慣れが必要です。これが私が伝えたいことです。
「ここから3点支持ね!」と声を掛けることは注意喚起になってとても良いことだと思いますが、本当に三点支持でない場合は思わぬ滑落事故も起こる可能性もあります。
いまいちど、三点支持を真面目に考えていただきたいと思います。
2点支持から三点支持になるには若干スピードが遅くなりますが、慣れればそんなにスピードは落ちません。
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