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フリクションノットというのは、ロープ(ザイル)にシュリンゲ(スリング)を巻き付けたりして、摩擦(フリクション)を利用してロープを間接的に固定する結びを総称した言い方なんですが、おもに墜落した場合などに備えたバックアップに用いられる結び方です。
ところが、先日の私の日記で書いたように新しい10mmシングルのザイルを古くて硬化した6mmシュリンゲを使ったプルージックを使ってみたところ「少し滑った」という体験をしました。
どっちかいうとプルージック神話のようなものをもっていた私にはそれがプルージックを再考させる切っ掛けになりました。また、若い時には余り使わなかった色々なアッセンダーやディセンダーを試す切っ掛けともなりました。さらにはフリクションノットを考える切っ掛けともなりました。
そして実際に色々と試しているのですが、やっぱり、シュリンゲだけで機能的に使えるフリクションノットは専用の器具を使うことよりも奥が深く、軽量化にも貢献できるものだと改めて再認識しています。
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そんなこんなで、私なりにまとめたものが以下のフリクションノットです。
[b]オートブロック[/b](マッシャー):現在では非常に広く一般的に使われている。オートブロックはフリクションノット自体や自動でブレーキがかかる意味を指す場合もあるが、普通はマッシャー結びのことをいう。比較的簡単にセッティングできる。固まりにくく力が加わったあとでも比較的スムーズに動く。他の結びに比べて若干滑りやすい。下降器を上に付けてオートブロックをハーネスのレッグループに直接付けると懸垂下降中に簡単に両手が離せる。このあたりは何度も練習して試す必要あり。シュリンゲの長さは考慮する必要あり。
[b]クレイムハイスト[/b](フレンチノット、ヘッドオン):オートブロックよりも効きが強い半面動かしにくい。力がかかる場合に使う。プルージックよりも制動力はあるがプルージックは強固に固まってしまって困る場合に比べればほどきやすい。ダイニーマのテープスリングを使うと非常に制動力が上がる。ダイニーマは強固だが熱に弱いとされているが文部省の登山研究所で調べてみると実用上の摩擦熱では問題がない感じではある。
[b]プルージック[/b]:誰でも簡単に覚えられるので間違いが少ない。制動力は強固。シュリンゲが短くても使える。大きな力が加わった場合に強く固まってしまう場合がある。最悪の場合ナイフで切断する羽目にあうことも。メインロープとの直径差が4ミリ以上ないと滑る場合もある。二重プルージックとか三重プルージックとして普通は使う。4重プルージックもある。一重で使う場合はタイオフとかガースヒッチという呼び名に変わる。
ちなみに、ブリッジプルージックというのは、シュリンゲの結びがロープを巻いている背にくる方法であり、通常のプルージックよりも動かしやすく太いシュリンゲでも効果があるという言い方もされている。ただし、試す必要あり。
[b]バックマン[/b](バッチマン):ドイツ語読みと英語読みが混在している。シュリンゲとスリングのようなもの。カラビナを介しているために動きはスムーズだがセッティングに時間がかかることもある。
以上のようにいくつかのフリクションノットがありますが、ロープとの相性が必ずありますので一つずつ繰り返し私もチェックしてみたいと考えております。
以上の私の文章を参考にされる場合は自己責任でお願い致します。
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