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その記録の概要は、こういうことです。
穂高の屏風岩に『東壁青白ハング・ディレッティシマ』というグレードの高いルートがあります。ルートの殆どが人工登攀です。屏風岩の数あるルートの中でも最も傾斜が強いルートです。調べてみると初登は1969年3月。冬期の単独ルートとして開拓されたルートなのだそうです。
そのルートを冬に登ろうとしたパーティが夕暮れのタイムリミットで登れず、2本の50メートルのロープをつなげてシングルの100メートルにして懸垂下降をするのですが(ほぼ空中懸垂)、途中にあるロープの「結び目(つなぎ目)」でユマールが絡んでしまって身動きがとれず暗闇の中をギリギリの所で苦労した場面がシビアに記録されています。
結果的には、背中を身軽にするためにザックをロープを通して落として、ロープのつなぎ目を何とか通過して下ることが出来たのですが、読んでみて非常によいイメージトレーニングが出来ました。
そのあとは、下でビバークして次の日に再びロープをユマーリングで登り返したというものです。興味がある人はぜひ読んでみてください。すごい記録です。
リンクフリーということなので遠慮なくリンクさせていただきました。
http://climbing.x0.com/2002/021228dire.htm
↑「蜘蛛の糸」穂高岳 屏風岩東壁 ディレッティシマルート
ということで、私もこのテーマで訓練してみました。
「接続したロープの結び目を(空中)懸垂下降で通過する」というテーマです。私が現役の頃にはやったことがない訓練だと思います。たぶん。
細かいセッティングは専門過ぎるので下記に備忘録として書いておきますが、やっぱり訓練は必要だと痛感しました。
頭で考えると必ずしも難しい訳ではありませんが、訓練をしていないと本番とか緊急時にはうまくいかずに苦労したり事故のもとになる可能性があると思いました。
でも、やっぱり、私ぐらいの年齢の人間がやることじゃないかも?と再び思った次第であります

こたつにミカンが最高!とも言えるかも?
それが長生きのこつかも?
----------【備忘録】----------
ロープの結び目を空中懸垂で通過させる技
1.下降器の上にフリクションノットをセットする。
2.そのフリクションノットに体重を移動させる。(ハーネスに固定)
3.下降器をはずす。
4.メインロープの結び目の下に下降器をセットする。
5.(参考にした記録とは違うが)メインロープの結び目の上にフリクションノットをセットする。(このフリクションノットは最初のフリクションノットの下になる。)
6.この段階で下降器の上にバックアップをとっておいた方が安心。
7.上から二つ目のフリクションノットにカラビナを掛けてシュリンゲをかけて足を掛けて体重を移動させ、いちばん上のフリクションノットのカラビナを外す。
8.下降器に体重を掛けてメインロープで仮固定させて、バックアップ以外のすべてのフリクションノットを外す。
9.慎重に仮固定をはずし、ゆっくり懸垂下降を再開させる。
10.お見事通過!
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