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メインコンテンツではないが、最初に「山での緊急信号」という興味深い内容があった。
それを全文引用すると、「山での緊急信号:1分間に6回の光か音を出す。了解したことを示す答えは、1分間に3回の信号。ヘリコプターに片手を振ると『着陸しないでけっこう。自分たちで何とか出来る』の意味。両手を上げると『助けて、着陸して」の意味。」
実は、山での緊急信号と応答信号は私のヤマノートでも書いていた。
http://www.yamareco.com/modules/yamanote/detail.php?nid=24
日本の山でも同じなのであるがヘリのことは知らなかった。これは役に立った。
さて、「4000m峰」のことをドイツ語で「フィアタウゼンダー」と言うらしい。
この本を最初に見て感じたことは、アルプスの4000メートル峰は一般ルートからだと意外と簡単そうだということだ。これは危険な考え方だろうが、天気さえよければ今の私のレベルでも幾つかの峰はかなり登れそうな気がしてきた。
上の写真のように、扉には「難易度別4000メートル峰リスト」が載っている。私は、最も簡単な4000m峰はマッターホルンの隣のブライトホルン(4164m)だと思っていた。ところが、そのブライトホルンは難易度では「中級向け」になっている。そして、モンブラン(4807m)が「初級向け」になっているのだ。このランク付けはとても参考になった。
ルート別ガイドにもフランス語の略号で難易度が書かれている。
もっともやさしいのが「F(ファシルfacil)」であり、モンブランのグーテルートもやっぱりFであった。ちなみに、ブライトホルンはPD(やや困難)になっている。マッターホルンのヘルンリ稜はAD−(ある程度困難)となっていて4000m峰の一般ルートでは最も難しい部類に入っている。
ヨーロッパでは「スピードは安全」という理屈が一般的な考え方だ。これは、晴天の間にさっと登ってさっと下って来ることを意味している。そのためには余分な装備は不要であり休憩もなるべくしない、というのがヨーロッパアルプスの登り方の一般論であるが、そんな理屈がこの本からも分かってきた。言わば、眠っているライオンの鼻の前をネズミが通過するのに、余分な重荷は不要だという考え方だ。日本の登山のように何日もかけて縦走するような方法や、重装備を背中に背負って休憩を長くとるやり方と違っているのは、このあたりから来ているように思えてきた。
訳者が前書きにも書いているが、本書のルートを地図を参照に読んでゆくと、まるで自分が4000m峰を登っているような気がしてくる。
ヨーロッパアルプスと日本の山との決定的な違いは、氷河の存在すなわちクレバスの危険性の存在だが、本書のルートを読んでいると、クレバスはやっぱり嫌だなと思ってしまう。
まだ少ししか読んでいないけれど(全部を読もうとはしないけれど)、自分が登りたいと思っている山の最小限度の「正しい情報」が得られた。いつの日かにはアイガーも一般ルートから登りたいもんだと思っているけれど、アイガーは3970mだから「フィアタウゼンダー」じゃないんだね。だからこの本には載っていない。何となく、3千メートルに届かない日本の剱岳のように少し気の毒に思ったmurrenであった。
なるほど・・
ライオンの鼻先をすばやく通ればいいんだ
軽装・・って10Kgくらいですかね??
夕方登ってピーク深夜で、朝方降りてくる・・ですね
ふむふむ・・これなら日曜日は家にいるので毎週登山できそうですね(−−;
いわゆるカモシカ山行すればいいんだ(オイオイ・・かなり論点づれちゃって)
日本に氷河のクレパス存在しないからいいかもね
しかし・・雪渓の端で堕ちていたら・・同じですね
にしても・・ヨーロッパアルプス縦走なんてあまり聞きませんね。
独立峰のような山が多いからでしょうか?
でわでわ
日本から出るつもりなど毛頭ないのですが
uedayasujiさん、こんばんは。
ヨーロッパアルプス登山の実際のところは私は分かりません。シャモニーやツェルマットには何回か行きましたがヨーロッパの人たちがどういう山登りをしているのかは想像の範囲ですね。
知りうる限りだと、オートルートのような2週間以上をかけて走破するルートもあるので、多くの人が縦走っぽい登山(トレッキング?)をしていると思います。ただ、ハイキングルートは無数にありますが日本の夏山のようなスタイルはある意味で日本独特なのかも分かりませんね。
4千mの山はさすがにそれだけでピークハンティングの対象でありますが縦走には無理があるでしょうね。日本の3千mの縦走登山はそういう意味ではとても有意義なスカイライン走破だと思います。
背中の荷物はザイルを入れても7キロ以下にすべきでしょうね。ザイルを除けば最大でも5キロなら速攻登山ができるでしょうね。トレランとは似て非なるものですが、スタイルはそんな感じなんでしょうか?10キロだと速攻登山には重いでしょうね。
夜型登山はuedaさんの専売特許になりつつありますが、昨日の山行もレコにあげましたがさすがに夜間登山は辛いですね。ご苦労がしのばれましたよ
4000m峰!想像もつきませんが、「初級向け」なんて山があるとは本当でしょうか。高山病にならないのか?
写真のリストを拝見すると標高差がでてますね。モンブランは確かに初級向けに入っているけど標高差2550mじゃあ、甲斐駒の黒戸尾根よりずっと高いじゃありませんか。こりゃ日帰りってことはないでしょうね。
片やユングフラウとかメンヒとか聞いたことがある山も中級向けですね。標高差はたったの700mほどしかないのに。
ヴァンサン・ピラミッドの標高差100mってのは何でしょう??
断崖絶壁ですか? まあ、標高差だけで難易は計れないのはわかりますが、不思議なものですね。
pasocomさん、正直なところそのあたりの疑問はまだ私も分かりません。
巻末の資料に、「苦しい山と楽な山」があって、乗り物を使える最高点からの標高差ですが、それを見るとモンブランが2550mでユングフラウが850m、メンヒはと550mとなっています。
もう一つの資料に、「ピークの独立度」というのがあって、コルからの標高差ということですが、モンブランは4600m(たぶんミスプリント)、ユングフラウが684m、メンヒが415mとなっています。
つまり、(モンブランをのぞいて)乗り物の最高点からの標高差とコルからの標高差の差が、乗り物からコルまでの標高差になる訳ですが、矛盾もあって分かりにくいです。
ヴァンサン・ピラミッドの標高差100mについては、ルートガイドを読むと、「ニフェッティ小屋から高度差200m2時間」となっています。ニフェッティ小屋までに行くにも大変そうなので、正直なところよく分かりません。ただ、その100mについては「単純な雪の斜面」になっています。その単純な雪の斜面の標高差の部分だけの初級向け評価ではないと思いますので、総合的な難易度については信じていいんじゃないかと思います。
モンブランについては、普通はグーテ小屋に一泊なので高度順応と天気がよければ楽な山だと思いますが、体力がなくて天気が悪ければ死んでしまう場合があるので日本の山の感覚とは少し違うように思います。初級向けと言っても日本の山の初級レベルとは随分と違うと思いますが、まだ私もよく分かっておりません。
いまのところはそんな感じです。すいません。
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