めぐり合いと別れ

めぐりあひて　見しやそれともわかぬ間に　雲隠れにし　夜半の月かな
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　紫式部

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朝のニュースでやってましたが、近ごろ　「賞与さん」　というのがちょっと流行っているとか。

さて
私の会社でも冬のボーナスの季節がやってきました。
まさに半年ぶりの再会。
私にとっては懐かしい友人というよりは、高嶺の花というか、優曇華の花というか。
ダンテだったらきっとベアトリーチェと呼ぶかもしれない。

いずれにしても賞与さんの訪れを予告するお手紙が届き、
今年も我が家にちょっとだけ来てくれることがはっきりしました。
そして今、それをドキドキ待っているところ。

ところが。
年齢のせいで自制心が緩んだか
それとも山が私を呼んでいるのか

賞与さんがまだ我が家の戸口に立ってさえ居ないというのに
もう
よその家にいくようお手紙を書いてしまいました。

つまり買ってしまった
グリベルのトゲトゲした鉄下駄を

ああ早く試したい
賞与さんのことはもう忘れて
次の憧れの人が
運送トラックに乗って私のもとを訪れるのを
今か今かと待っている
今日この頃なのでした