映画も制作された「氷壁」で有名な井上先生だが、この本を読んで井上先生は本格的な登山家でなかったことを知って意外だった。
穂高の月は、観月の宴を楽しむため親しい仲間に誘われて、涸沢まで登って月見の宴を楽しんだ時のエッセイである。
この時から何度もくり返し涸沢に登っているようだが、結局山は涸沢岳だけにしか登っていないようだ。途中の梓川は大のお気に入りの川になった模様だ。
井上先生にとって山と言えば涸沢・穂高岳が全てのようであり、他の山には登っていないのにも驚いた。
肝心の月見だが、月は赤味を帯びて楕円形であり期待外れだったようだ。
月見は山よりも海で見る方が良いと言っている。
収録されている幾つもの短編の中で繰り返し涸沢での観月のことに触れている。
私自身は奥穂高山荘に泊ったことがあるが涸沢には泊っていないし、奥穂高山荘でも熟睡できたので夜の月は見ていない。一度涸沢でテントを張って、井上先生が見た穂高の月を見てみたいと思った。
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