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今回読了した「六合目の仇討」は��の時代小説に入る。
史実の忠実な再現をめざす本格的な歴史ものを歴史小説、一応史実をふまえながらも自由な解釈をしめしたり、虚構の人物を登場させたりする作品を時代小説と呼ぶ。
文庫本「六合目の仇討」には以下の短編が収録されており、何れも秀逸で有り楽しめた。
六合目の仇討・近藤富士・関の小万・生人形・賄賂・冬田の鶴・指・島名主・伊賀越え・太田道灌の最後・仁田四郎忠常異問・意地ぬ出んじら
六合目の仇討は富士講と仇討をミックスさせた作品で、当時の富士講の様子が良く窺い知ることが出来る。江戸（東京）から甲州街道を歩き、富士吉田から富士山に登る富士講である。現在は富士吉田登山口である五合目まで車でひとっ飛びだが、その少し上で起った仇討の様子が富士山の地形や足場であるからこそ想定外のことが起きたのだ。
今回の本を読んで、改めて新田次郎の才能多彩な一面を知ることができた。
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