お見舞い(毎日久しぶり)

和服の似合うとっても素敵な人でした

長い黒髪を首の後ろでお団子にして

骨董品が大好きで

時々顔を出すと

読んでた本を横において

いろいろなお話を聴かせてくれました

大好きな大好きな伯母さん

今は病院のベッドの上

お部屋に入ると いつも目を閉じている

そっ〜と近づいて

小さな声で

「こんにちは♪」って言うと

目を見開いて笑顔を見せてくれる

でも、、、

「久しぶりねぇ！」

、、、毎日会ってても、、、忘れちゃう

本人の元気な時の希望で
入院は秘密なのでお見舞いは身内だけ

とってもオシャレで
年取ってからも毎日お化粧してたから
病院では会いたくないみたい

でも、、、寂しそう、、、

遠く離れて暮らす
娘のことも息子のことも分からないみたい

伯父さんに頼んで
伯母さんの元気な時の写真を借りてお見舞い

写真を見てニコニコ
「この着物大好きだったの！」
「素敵ですね、モデルみたい！」
「まあまあ、お世辞言って、、、」と
恥ずかしそうに手を振って笑う

お化粧してなくても素敵な伯母さん、、、

「私はいつ帰れるのかしら？」
「、、、」
元気になって欲しいけど
難しいみたい、、、

写真にヒモを通してベッドに結んで置いた
「また明日ね」
「貴方も忙しいのに悪いわねありがとう」
手を振って見送ってくれる

今日は自分のリハビリ帰りに
ファンシーグッズのお店に寄った
お目当ては、、、可愛い縫いぐるみ♪
可愛いくて、、、触って気持ちいいの

発見！
ベージュの熊さんのちっちゃなのが
まあるい目をして「連れて行って！」って

そのまま伯母さんのところへ直行！

挨拶は
「久しぶり〜！」だったけど
嬉しそうだから気にしない(笑)
私も合わせて「久しぶり〜♪」
昨日も来たけどね、、、

「熊ちゃんが逢いたがってたから
連れて来ました♪」

「ヘェ？」って不思議そうな顔の伯母さん

袋から出した途端に
「まぁ、、、可愛い！」
両手を広げて抱っこしてくれた

「可愛いねぇ〜」
とっても優しい表情で見つめている

二人で名前を考えた
「熊ちゃんだからクーちゃん？
それともチビだからチーちゃん？」

「チーちゃんがいいね」
名前決定！
でも伯母さんすぐ忘れちゃう(笑)

明日は違う名前になるかも？

「チーちゃん預かって貰っていいですか？」
と聞いたら
「ハイハイ♪」と
ベッドのスミッコを貸してくれました

寂しい時にちょっとは
頼りになるといいな、、、

私の分までお願いね！
チーちゃんに頼んで帰りました

伯母さん、、、明日も楽しいお話しましょうね

伯母さんが寂しくないように、、、
辛くないように、、、