一本の道「フランス・ヴェルドン渓谷 地を裂く谷をゆく」

昨年の夏に録画したNHKのBS番組だが、今でも見ることが有る。とっても面白い。

南仏のプロヴァンス地方にある、ヴェルドン渓谷がその舞台だ。渓谷は、深い谷を刻み、濃い緑の水が美しい。この渓谷沿いの80ｋｍの道を1週間かけて踏破する。魅力的なロングトレッキングのコースだ。

歴史ある道を、渡邊佐和子さんが、若き地元ガイド・クロエさんと共に歩く。クロエさんは、大学で日本語を学ぶ学生さんだ。日本のアニメに魅せられ、日本に興味を持ち、日本語を学ぶきっかけとなった。「雨が好き、特に匂いが好き」と語り、大好きな日本語は「一期一会」。彼女の描く絵は驚くほど繊細で、本当に心優しいガイドさんでした。

フランスパンに、地元産のヤギのチーズ、ラベンダーのはちみつをサンドイッチにして広い青空のもとでランチ。これは美味いに決まっている。

ゴールのサントクロワ湖までの80kmの道のりは長い。「足は限界を越え、最後は足の裏が痛くなった」（装備は軽くても、これだけ歩くと誰でも足に来る）
それでも、「もう旅が、終わってしまうと思うと寂しくなった」とのこと。人の温もりに触れる、素晴らしい旅でした。

私も、こんな歩き旅がしてみたいと思いました。

（日本にも熊野へと続く巡礼の道がある。世界遺産に指定された熊野古道は欧米からの外国人も多く歩く。日本人の私達が南仏のプロヴァンスに憧れを抱くように、世界中から人が集まり、熊野本宮大社を目指す。熊野古道も、一本の道に相応しいと思います。貴重な熊野古道歩きの機会を、今後も大事にして歩きたいと思います。）

もっとNHKドキュメンタリー：
　http://www.nhk.or.jp/docudocu/program/3581/2005208/