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ここでは、「クリフハンガー」と現実のクライマーにまつわる、ちょっとしたうんちくを。。。
実は自分は「クリフハンガー」のDVDを持っており、そのコメントで思い出してつい先日見直しました。純粋に映画を楽しむだけでなく、もう一つ目的がありました。この映画が製作された1993年当時、世界をリードする著名フリークライマーの一人に、ウォルフガング・ギュリッヒがいました。ギュリッヒは映画の中のロッククライミングシーン(特に、冒頭のドロミテでのフリーソロシーン)で、スタローンのラバーマスクをかぶって代役を務めました。しかし、この映画の完成を待たずに交通事故で死亡したため、映画の最後のエンド・クレジットでギュリッヒへの追悼が書いてあるらしいのです。
一通り映画を楽しんだあと、普通ならDVDを止めてしまうのですが、今回はエンドクレジットを目を皿の様にして注視してギュリッヒの名前を探しました。
そしてギュリッヒへの追悼に加えて見つけたこと・・・この映画にはギュリッヒだけでなく多くのクライマーが参画していたことです。
まず出演者セクションの最後に、"climbing double"(映画業界用語で、"double"は"代役"だそうです)として、ギュリッヒに加えて、ロン・カウクの名前も!(写真1)
カウクも当時のフリークライミング界を代表するクライマーの一人です。二人ともスタローンに負けないくらいの筋肉なので、代役に最適だったのでしょうね。
ネットで画像検索してみたら、面白い写真を見つけました。ジムの中で、スタローン、ギュリッヒ、カウクの3人がお互いの筋肉を誇示しあってる写真です(写真2)
さらにクレジットを見てると、"premise by John Long"という表示を見つけました。ジョン・ロングも1970年代のヨセミテの有名なクライマーで、これはこのストーリーがジョン・ロングによる原案によるものであるという意味です。
先日、リン・ヒルという女性フリークライマーの本「クライミング・フリー」の紹介を日記に書いたときに、大麻や現金を運ぶマフィアの飛行機が山に墜落し、それを回収したクライマーが大儲けしたこと、そしてそれらのクライマーの多くが謎の事故死をしたことを紹介しました。その謎の事故死の中には、遭難救助を要請されて救助に向かったクライマーが逆に事故死しし、救助を要請した人物は結局誰だか不明のまま終わったという話もあります。このあたりの実話が脚色されて「クリフハンガー」のストーリーになったんでしょう。
他にジム・ブリッドウェルの名前も見かけました。ロングとブリッドウェルはビリー・ウェストビーと組んで、ヨセミテの1000mの大岩壁であるエルキャピタンを世界で初めて1日で登攀したクライマーです。写真3はその登攀直後にエルキャピタンを背景に撮った写真です(J・メイヤーズ「YOSEMITE CLIMBER」より)。3人のスタイルは、時代を感じさせますねぇ・・・
尚、先に書いたようにギュリッヒはもう亡くなっているのですが、彼の友人たちが、彼と彼の業績を偲んで、facebookにギュリッヒのページを立ち上げているのを見つけました。ギュリッヒの迫力あるクライミングシーンを見ることが出来ます。
https://www.facebook.com/Wolfgang.Gullich.page/timeline?ref=page_internal
クロスさん、こんばんわ
この映画はちょうど二十年ほどまえに山に復帰しはじめたころのもの・・
たしか冒頭にそそり立つピークや険しい崖のクライミングシーンに手に汗した記憶があります。
ともあれ山の美しさが際立つ映像に山へと背中を押されたようでした。
さすが岩ヤさんだけに、詳しいんですね
まだまだ日本ではボルダリングのジムなどなかった時代だったようにおもいますが・・
にしても命がいくつあっても足りない場面に驚きましたね
でわでわ
まだまだ実写の場面が多かったんですね
uedayasujiさん、こんばんは!
これ以前にも、クリントイーストウッドの「アイガーサンクション」なんかもありましたが、このクリフハンガーはクライミングシーンがとてもリアルで迫力があったので、鮮明に記憶に残ってます。
今ならCGで済ませてしまうんでしょうね。。。でも実写の迫力には及びませんねぇ・・・
こんばんWAN!
う〜む。
解説、興味深かったです。
ありがとう。
さらに、FBも見て来ました。
スゴイ、写真が満載ですね。
私は、2本の腕、10本の指を使っても、身体を支えるのがキツイです。
ダメだ、こりゃ〜
「アイガーサンクション」は、当時、映画を見て、パンフレットを買ったのですが、写真が最低でした。
カラビナを通るザイルがキンクしてる〜!
所詮、素人だな、ってのが思い出です。
りんごやさん、こんばんわん!
ギュリッヒが健在だった頃に「フリークライミング上達法」(日本語のタイトルがイマイチ)という本を読んで、そのトレーニング理論に刺激を受けて、一生懸命励んだものでした。。。片腕懸垂なんかは出来るまでになりましたが・・・
「デッドポイント」という言葉も流行りました。
「アイガーサンクション」は実際にアイガー北壁でロケをしたそうですが、迫力がもう一つ伝わってきませんねぇ。。。(実はこれもDVDもってます
こんばんは^^
ギュリッヒの名前は一昔前パフォーマンスロッククライミングで知りました。
FBの92年のスターロンとの腕相撲のような握手シーンはロクスノで見ました。
9aOSのアレックッスメゴスの特集頁で、ポストギュリッヒとして、ギュリッヒのワンフィンガーの等身大ポスターの前で、同じボーズ写真があった時だったかで、ギュリッヒが映画でスターロンの代役をした紹介に、この腕相撲?握手を見ました。
FBの93年のスターロンがワンハンドでぶら下がってますが、クライミング続けなかったんでしょうかね?
FBの86年のアブミ?3〜5m?には驚きました
スタローンが岩に片手でぶら下がってるのは、実はラバーマスクをしたギュリッヒでは??
FBの写真の中では、セパレイト・リアリティのフリーソロの写真がビックリしました。
そういえば、昔トレーニング方法に、ラダーを斜めに張って反対側から腕だけで登るのがいいって話を聞いたことがあります。
北山公園の開拓期の頃に、精力的にそこを開拓していたNさんが自分でロープとあぶみプレートで長いラダーを作ってトレーニングしようとしたら、ロープがビヨーンと伸びて地面についてしまってトレーニングにならなかったって話をしてたのを、今思い出しました・・・
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