室蘭岳か鷲別岳か(新説・チリベツ物語)

「室蘭岳はなぜ鷲別岳なのか ⇒片倉家の分領時代、川の流域獲得を狙い命名された」興味深い説が提唱されました。清藤耿介著「松浦武四郎が教えてくれた新説・チリベツ物語」の3ページ目です。その考察につきましては著作権のことがあり著書をご覧いただきたいのですが、事実関係の方を記しますと松浦武四郎がモロラン岳と記した安政3年(1857年)の記録よりも前の、寛政11年(1799年)にはすでに渋江長伯著の「東遊奇勝」で「モロラン山」が登場していたそうです。これはもっとも古い鷲別岳派の記録である安政年間(1855年〜1860年)の野作東部日記に登場した「鷲別山」よりも古いものです。

新説・チリベツ物語の発行日は9月16日です。この本を知るのに3か月もかかりましたが知ることができて良かったです。早く読了して図書館に返却したいと思います。

追記
　国土地理院所蔵の「古地図コレクション」の情報をいただきました。ありがとうございます。ここでは「モロラン岳」と記されています。 ”「官板実測日本地図」は江戸幕府が慶応3年(1867)に編集・刊行した日本図である。” これは決定的ですね。

さらに追記　
下記のURLに事実関係を整理しました。
https://shu.nekonikoban.org/murorandake_washibetsudake.htm