「パパ―、今日ね、幼稚園でね、かけっこしたの。きりん組の中でも一番速く走れたし、車よりも速く走れるんだよ」
先日、おチビがそんなことを言ってました。実際、おチビより足が速い園児は何人かいるし、当然車より速く走れるなんてことはないんですが・・・。
『生還者』下村敦史著。
とある山岳災難から奇跡的に生還した二人による、それぞれ真逆の証言。
どちらの証言が正しいのか?どちらかが嘘を付いている?を命題に、多くの伏線を張りつつ謎が謎を呼んでいくストーリー展開にはとにかく引き込まれ、「通勤中以外では読まない!」と決めた覚悟もあっさりと打ち砕かれてしまい、翌日仕事があるにもかかわらず明け方5時まで読み耽ってしまうという始末・・・。
一つ一つの事象に対して、「あれ?」と"ほんのわずかに"違和感を覚えさせることで、「気になって仕方がない」状況を読者の脳内に持たせてくれるのですが、これが最後まで続きます。これがこの作品の一番の「中毒性」だと思いました。そして最後の最後に訪れる伏線回収がとても爽快。「鮮やか」かつ「戦慄の走る」結末でした。
あまり物語のヒントになりそうなことは書けませんが、物事には多面性があります。事実は重要ですが、それ以上に重要なのは真実。目の前に起こったことがすべではないし、自分の感じたことが他人にとっても必ずしも同じではありません。
作中で二人の男が発した言葉、本当に「どちらかが正しくてどちらかが偽り」だったのでしょうか?読み終えた後も考えさせられる内容でした。
まだ初読が終わったばかりですが、再読はまた別の楽しみ方ができそうです。
さてさて我らがおチビ・・・。
その日、流行風邪で足の速い園児達はお休みだってのでかけっこでは本当に一番。さらには足でケリんちょする「車」と競争して勝ったんだそうです(嫁さん談)。まぁ言ってみりゃ屁理屈みたいなものですが、ウソではなかったわけです。めでたしめでたし(?)
評価:★★★★☆(星4つ。)
shoytomoさんこんにちは〜!
とっても内容か気になるレビューですね〜!
明け方まで読み耽ってしまう気持ちわかります。気持ちが入ってしまうと3、4時間読み続けることありますね。
是非読んでみます。(*^^*)
おチビちゃんの謎解きも面白かったです。
kitausagiさん こんにちは。
コメントありがとうございます^^
後先考えず、やることやらずに読みふけってしまうのはさすがに大人げないですね
この日も翌日は若干遅刻気味でした
サスペンスとしてはとても秀逸な作品でしたよ。ぜひご一読ください
4歳児の我がメンターは、いつも親に課題を与えてくれます
shoytomoさん こんにちは
私はここしばらく読み物をしていませんが面白そうですね、しかし今荷物を大々的に片付け中で物を減らしてる最中なのでそちらが落ち着いてから本屋をのぞいてみたいところです。
「車より早く走る」はランニング中結構狙ってます
成功体験は成長のもとですし未来のアスリート候補になるかもしれませんよ
masatさん、こんばんは
大掃除、いやプレ大掃除でしょうか?もとい断捨利?
僕も久しぶりに読書らしい読書モードになりましたが、ちょっとのめり込みすぎてあっという間にピークを過ぎてしまいました
ランニング中に車よりはやく・・・なんかわかる気がします
束の間の優越感を味わえたり
動物界最速のチーターより速く走れるよ!と鼻の穴を全開にして意気揚々としている時がありますが、さすがにそれは現実見れてないぞー、とww
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する